加藤正夫先生

昨日は、加藤先生の７回忌でした。

もう６年もたつんですね・・・
それでも、各界から、大勢の方が。
これも、生前の加藤先生の人柄でしょうね。

僕が10代の頃、棋院でボぉ～ッとして歩いてると
向こうから、丁寧にお辞儀をする人が。

その人が加藤先生だったので、
冷や汗をかくと同時に、深い感銘も受けました。

僕が遊んでばかりいて、
そして碁も負けてばかりの時期も
加藤先生に声をかけていただき

「高尾君、負けてもいいんだよ。
　次に勝てばいいんだ。
　なによりも、大切な事は、努力し続ける事。
　努力し続ければ、必ず結果は出るんだよ」

特に、近しいわけでも無い僕を
優しく諭して下さった、あの時の
加藤先生の顔は、今でも忘れられません。


普段はとても、優しくて穏やか。
盤の前では、厳しくて頑固な加藤先生。
僕の理想とする、先生です。

ペア戦

昨日は、プロ棋士ペア碁選手権2011。
詳細は、こちら

アジア大会に出場した、
鈴木歩五段・結城聡天元ペアと
向井千瑛四段・高尾九段ペアは
凱旋ペアとして、出場。

アジア大会で使用した、
公式ユニホームで対局。

ちなみに、メインユニホームは、
アジア大会閉幕式で、ネパール人と
交換したので、サブユニホームに。

気合を入れて臨みましたが、
一回戦で、謝依旻女流三冠・王銘エン九段ペアに
あっさり敗退。。。。。。。。

一方の、鈴木歩五段・結城聡天元ペアは
しっかり決勝進出。
謝依旻女流三冠・王銘エン九段ペアとの
決勝戦は、来年の１月２９日です。


練習対局をあれほどしたのに、
うまく生かせず残念です。
向井千瑛四段には、長い間お世話になりました。
また組みたいですね～

昨日の対局。

名人リーグ・趙治勲二十五世本因坊戦（白）

アジア大会から、早碁の連続で
５時間の碁が、非常に長く感じました。





慎重に打っていたつもりでしたが、
この局面まで、１時間使っていたかどうか。

黒１にも、あまり考えず白２，４。
結果的に、白２では、Ａぐらいでした。
黒５に打たれて、ようやく考える。





少々考えて、白１から３，５と打ちましたが
これが、大変な見損じ。
途中で気がつきましたが、もはや変更不可。
白15に、黒Ａそして白Ｂでイタダキの予定でしたが





このタイミングで、当然黒１，３。
石をたくさん取ったものの、
先手で締め付けられ、原型から見ると
とてつもない損です。

この後も、手だけ早く出ますが
アホな事ばかりしています。
最後は、相手のミスでラッキーな半目勝ち。

どうも、早碁ばかり打っていたので
気がついたら、石を持っている。

早く、上手く打てればよいのですが、
ただ、雑になっているだけです。
悪い癖は、早く治さないと・・・

あかつき

昨日から、「あかつき」君の行方にやきもき。
昨夜の会見（某芸能人じゃないですよ）の
感じでは、厳しいかな～とは思っていましたが・・・

やはり、金星周回軌道への投入に失敗したようです。
う～む、ザンネン。。。。。。。。。。。

そして、６年後に再チャレンジの構想もあるとか。
なんとも気の長い話ですね。

しかし、あの「はやぶさ」も７年かけて、
帰ってきたわけだし、「あかつき」も
皆が忘れたころに、驚かしてほしいですね。

しかし、６年後は、何やってるんだろうな～


飲んで・・・・・・・




記憶無くして・・・・・




何かやらかして・・・・・




休場中とか・・・・・・・・



ないように、気をつけます。
あんまり、他人事だと思えないな～
（結局、そちらの会見もニュースで見た）


明日は、第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦
趙治勲二十五世本因坊との対局です。
「あかつき」君の再チャレンジ精神を
見習って、頑張ります！！！！

農心杯

広州アジア大会から、一瞬帰国しましたが
農心杯のため、すぐ韓国・釜山へ。



アジア大会で、かなりヘコんでいて
まったく勝てる気がしない。

ならば、３将の羽根九段に祈りをささげる。
「とにかく、勝ちまくってくれ～」

これほどまでに、人の勝利を祈った事は人生初か。
しかし、願いもむなしく、最後に逆転され負け。

最悪の状態で迎えた僕の初戦は、
韓国の睦鎭碩九段。

序盤で大優勢となったものの、
中盤過ぎで、石を取られて
（こんな碁まで、負けるのか・・・）

愕然としながら打っていましたが、
貯金が莫大だったため、なんとか勝ち。


２戦目は、中国の柁嘉熹三段。
途中で生きている石を取りに行く暴挙。
しかし、相手も死んでくれて、幸運な連勝。


３戦目は、韓国の崔哲瀚九段（白）





ここでは、優勢と思っていましたが
黒１、３に素直に受けたのがマズい。
黒５と逆襲されてから、考えているのでは・・・






黒１には、白２，４，６と先制攻撃の一手。
後でゆっくり白Ａと受ければよいのです。


ここから形勢がおかしくなり、最後は１目半負け。
形勢が良かっただけに、残念、無念。

２勝して、少しだけアジア大会の罪滅ぼしか。
最近、調子が悪かったので、
これを良いキッカケにしたいですね。

アジア大会

ご無沙汰しておりました。
まずは、アジア大会の総括から。
成績や棋譜はこちら。

18日に、16時間かけて、選手村入り。
それほど、疲れは感じませんでした。

翌日は、選手村の芝生の上で
鈴木五段・結城天元ペアと最後の練習対局。

他競技の日本選手が「何してんだろ？？？」
てな顔をしていましたが・・・・

20日～ペア戦が開始（向井千瑛四段とのペア）。
第一戦は、まったく情報の無い北朝鮮と。
不気味な予感がしてたのですが・・・・

優勢な時間が長かったのに、
痛い、イタ～イ逆転負け。

この初戦を負けたのが大きく、
終始、流れが悪くなってしまいました。

結局、３勝３敗と、だらしない成績に。
一方の北朝鮮ペアは、流れに乗り、５勝２敗の好成績。
北朝鮮にも、強い棋士がいるんですね。


気持ちを切り替えて、団体戦へ。
（男子は５名、女子は３名）

中国戦は、孔傑九段と。
悪くないと思って打っていたのですが
いつのまにか、大差に。完敗。

韓国戦は、趙漢乗九段と（白）





はっきり優勢と思い、
白１，３と安全に打ったのが敗因。
黒４，６と大きく取られて、一瞬で逆転。





先に、白１ぐらい打ちそうなもの。
それから、白３，５でも実戦と大差。

だいたい、白３で７と
ずこずこ侵入しても、死ぬ石では無い。


韓国戦は、山下本因坊が李昌鎬九段に
井山名人が李世ドル九段に勝っていただけに、
この碁を勝っていれば・・・・・
この一局が一番悔やまれます。


台湾戦は、林至涵九段と。
ヨセでボロボロ損をして負け。
仲間が頑張り、何とか銅メダル。

中国、韓国、台湾に３連敗では
何をしに行ったか、わかりません。
表彰式の後、罰ゲームをやらされるハメに。

大勢の方に、お世話になり
長い間、懸命に準備していただいたのに
この成績で、申し訳ない気持ちで一杯です。


今回のアジア大会は、選手村で宿泊したり、
（食事にやや苦戦する人も・・・）
他の競技の方と一緒に、生活、行動し
たくさんの国の方と、閉会式に参加するなど
貴重な経験をさせていただきました。
（個人的には、ツライ思い出ばかり。。。）

お世話になった関係者の皆様に、
この場を借り、改めて御礼申し上げます。