横浜・池辺農園の秘密(旧中山農園の秘密)

横浜市都筑区にある農業体験ファーム中山農園が閉園したため、有志でやっている池辺農園での野菜作りなどを紹介しています。

スランプ脱出

2004-06-18 22:30:13 | 俳句のまねごと
これではいけないと初心者に戻って、入門書を買って読んでみた。
「作る 楽しむ 発表する 俳句」大井恒行・著、西東社
写真が豊富で句の説明が分かりやすい良書だ。
この本に次のような句が紹介されていて、なんだこんなのでいいのか、
この程度ならたいした事は無い、自分でも
詠める、と思えたからだ。
例えば次のような句だ。

・寒ければ着て寒ければ寝るか 仁平 勝

・一月の川一月の谷の中    飯田竜太

・梅雨に濡れそれでも歩く僕でいるために(第1回俳句インターハイ最優秀賞)

・広島や卵食うとき口開く    西東三鬼

上手に作ろうなんて思わなければいいのだ。
この本にも「好きな句、感動する句は人それぞれ」と書いてある。
季語さえ無くてもかまわないし、5・7・5も気にしなくていいと極めて寛容なのだ。

俳句を始めたばかりなのに、天才・芭蕉と肩を並べようと背伸びをするのは土台、無茶な話だ。
そう思った途端、次々と句が出来るようになった。

スランプ

2004-06-18 22:17:58 | 俳句のまねごと
先週突然、俳句が作れなくなった。
まず、詠みたいという意欲が全然湧いてこない。
言葉が浮かばない。

原因は、俳句が上手くなりたいと思って読んだ「奥の細道」にあると自己診断した。
俳句そのものよりも文章が凄いのだ。これを読んで痺れた。
こんな名文を読めば恥ずかしくて俳句なんて詠めなくなってしまう。

序文を紹介する。
『月日は百代の過客にして行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯 をうかべ、馬の口とらえて老をむ かふる物は日〃旅にして旅を栖とす。 古人も多く旅に死せるあり。 予もいづれの年よりか片雲の風にさそはれて、漂白の思ひやまず、海濱にさすらへ去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひてやゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまね きにあひて、取もの手につかず。もゝ引の破をつゞり、笠の緒付かえて、三里 に灸すゆるより、松嶋の月先心に かゝりて、住る方は人に譲り、杉風が 別墅に移るに、
草の戸も住替る代ぞひなの家

面八句を庵の柱に懸置』

これでもか これでもかと 胡瓜成り

2004-06-11 19:45:04 | 俳句のまねごと
また、憂鬱な季節がやってきた。梅雨のことではない。

先週から平日も週に2回ほど朝5時半に起きて、胡瓜の手入れなどをしている。毎週土曜日だけの作業では、苗が伸び過ぎて誘引をしないと折れてしまうし、胡瓜が大きくなり過ぎる前に収穫しないと、苗を傷めてしなうからだ。

それ以外の日も家内が昼に収穫しているが、問題はどうやって消化するかだ。
ご近所や職場などに持っていく、友人に取りに来てもらう、親戚に送るなどしないと、我が家だけではとても食べきれない。

昨年度までで中山農園をやめた人達の中には、このストレスが原因だった人もいる。

今年こそは漬物に挑戦しようと思っていたが、準備をしないうちに胡瓜が取れ出してしまった。
嗚呼!

道端に ずらり並びし 立葵

2004-05-31 22:49:48 | 俳句のまねごと
・「野辺に立つ 紅桃白の 花葵」
犬の散歩に出たときに、畑の横に咲いている色とりどりの立葵を見て詠みました。

【講評】
野辺は、「野辺送り」などと火葬場の意味で使うのでまずいのではないか。
平凡な三句ですが、参考にして下さい。
 
   通学路 多彩に咲きし 立葵
   通学路 心なごます 立葵
   散歩道 路傍彩る  立葵

【推敲後】
「道端に 紅白色の 立葵」
「道端に ずらり並びし 立葵」

雨期近し うこんの花に 支柱たて

2004-05-25 20:32:46 | 俳句のまねごと
・「五月雨の畑に花咲く うこんかな」
・「花うこん 棒立て守る 梅雨くもり」

【講評】
 季語で「花」とかけば、桜の花になります、 うこんの花は8月の季語(知る人ぞ知る花) ですが、現に咲いているので、かまわないとおもいます。
そこで、次のように、しては如何でしょうか。
 「朝の畠 可憐に咲きし うこん花」
 「雨期近し うこんの花に 支柱たて」(支柱は補助する木・竹)


いずこにも 咲きて目立たぬ ヒメジオン

2004-05-24 22:21:11 | 俳句のまねごと
以下は義母の句

・「いずこにも 咲きて目立たぬ ヒメジオン」

・「さりげなく 咲きて愛しい 千草かな」

・「ラベンダー 小花ぎっしり 春香り」

「ヒメジオン」は『季語辞典』(榎本好宏著)には載っていない。また「千草の花」は同書では秋の季語になっている。
ま、いいか。

五月雨の 中に佇む 地蔵かな

2004-05-20 23:07:19 | 俳句のまねごと
俳句は文学だから実際に無くても構わないという電話を受けて、頭の中で想像を巡らせて見ました。

「五月雨や 霞たなびく 山の里」
 実際には、今朝の電車の中から雨で霞がかかっている多摩川を見て、多摩川では5・7・5にならないので湯布院をイメージして「山の里」にしました。

「五月雨の 中に佇む 地蔵かな」
 これも完全に創作ですが、田舎にある地蔵をイメージしました。

【講評】
2句とも俳句らしくなってきた。

・季語では、霞は春、霧は秋と区別されるので
「五月雨や 雲たなびきて 山の里」
(この場合は山が主になる)

・佇む・・・しばらく立つ、立ち止まる、との意味で露天地蔵だから
「五月雨の 中にずぶ濡れ 石地蔵」
ではどうか?

こんな調子で検討して下さい。

青々と 繁る葉陰に 初胡瓜

2004-05-19 21:19:10 | 俳句のまねごと
凝りもせずに、また作りました。

・「初めての キュウリを計り 記録する」
 全然、俳句っぽくないですね。

・「初キュウリ 写真に収め メールする」
 これも、やはり川柳ですか。

【講評①】義父
残念ながら胡瓜は平凡すぎて、なかなか良い句になりませんね。
「初生りの 胡瓜日誌に したためる」
「初生りの 胡瓜収穫 笑顔かな」

【講評②】義母
「初なりの 胡瓜嬉や 計りおり」
お父さんは最近スランプやからなぁ

【講評③】妻
「青々と 繁る葉陰に 初胡瓜」
フッフッフ、私のが一番上手いわ

嵐きて 零れ落ちたり えごの花

2004-05-15 17:58:50 | 俳句のまねごと
「青嵐 エゴの木の花 零れたり」

【講評】
・6月の季語に、青嵐・えごの花があり重複しています。
「嵐きて 一夜で無念 えごの花」
「箒目に 莟を残し えごの花」
・添削も作者の気持ちどうりにならない,難しいものです。こちらも、勉強ですので頑張ります。



初鵜飼 手綱さばきに 見ほれをり

2004-05-14 21:41:19 | 俳句のまねごと
「篝火の 手綱忙がし 鵜飼かな」
義父の句会のもう一つの題が「鵜飼」
見たことも無いのに作れないやとぼやいていたら、タイミングよくTVのニュースで映像が流れた。
「忙がし」は我ながら、風流とは程遠いなあと思う。

【講評】
・篝火は鵜飼につきもので無駄
・「初鵜飼 手綱さばきに 見ほれをり」でどうか?

鶯の 声に作業の 手を休め

2004-05-12 19:34:15 | 俳句のまねごと
「鶯の 声に作業の 手を止める」
出勤前の早朝、畑でキュウリの誘引をしていたら近くの林から鶯の大きな声が響き渡った。
港北ニュータウンのはずれだというのに、毎年、今頃になると良く啼く。

【講評】
・「止める」は止め語、「休め」(続行中)にした方が良い
・「鶯の 至近の声に 手を休め」の方がいい

五月雨の 樹々を清めて 彩映える

2004-05-11 20:34:22 | 俳句のまねごと
「五月雨が 清めし木々の 緑かな」
義父の句会の5月のお題が「五月雨」だというので、これで作ってみるようにメールがあったのでこの句を作った。

【講評】
・「が」:ここではなるべく「の」を使う
・「五月雨」と「緑」は季語が重複
・「五月雨が 清めし木々の 緑かな」とし、「彩」はサイ・イロどちらでも可

百舌一羽 芝生の庭に 遊びおり

2004-05-07 14:46:29 | 俳句のまねごと
【質問】
昨日、庭にモズがきて芝生の中の虫をついばんでいたのを見て、今朝、電車の中で作った句です。
でも、帰宅後に調べてみたら「モズ」が秋の季語だったんです。
こういう場合はどうすればいいのでしょうか?

【講評】
・百舌は百舌鳥です。
・これは秋の季語です、しかし、今の時期は鳴かないので季語になっていないため秋まで保留です。
 
・俳句では、句によって、漢字・ひらかな、どちらが似合うか、使い分けも必要だと思います。辞典は必携ですが、難しい字は、カナ打ちします。参考まで。




腰屈め トマトの嫡芽 風光る

2004-05-04 17:27:05 | 俳句のまねごと
「わき芽摘む 快感を知る 春の空」
トマトのわき芽取り作業を詠んだ。

【講評】
①「わき芽摘む」は「嫡芽」という言葉のほうが良い
②何のわき芽なのかがわからないので、茄子・トマトなどの名前を入れたほうが良い
③「快感」と言う言葉は俳句に相応しくない
④空では、その場所がわからない

【対応】
①は「嫡芽」という難しい言葉よりも簡単な方が誰にでも分かり易いと思うが、文字数を少なく出来るので指摘どおりにする。
②はトマトは季語に無く茄子は夏の季語だったので、具体的な作物はわからなくてもいいかと思っていたが、指摘どおりにする。
③作って暫くして自分でも俳句に相応しくないと感じていた。
④は、わき芽摘むのは畑に決まっているから不要ではないか。また、しゃがんでわき芽を摘んでいる上には春の空が広がっているという雰囲気が出て良いのではないかと自分では思う。

【推敲後】
 腰屈め トマトの嫡芽 風光る