しるべない旅

幼い頃の思い出と日々の雑感気まぐれに綴っております。

バイクふれあい記30

2023-09-20 18:57:44 | 日記
トップギアで坂道を登り、頂上に着いて左折し、アパート前に据え付けます。金属道路での練習帰りは、お母さんに沿い歩きしてもらい、運転テクニックを教わり、その音色も忘れ難い思い出です。トップギアで平坦地と下り坂を走って来たから、ギアを変えたくないわけです。
坂の入口に向かいます。近づいたら、手のひらのアクセルの力を徐々に抜き、中指、薬指、小指でふんわり前ブレーキを握り、右足でふんわり後ろブレーキを踏みます。
シュルシュルシュル…キ〜キ〜キ〜キ〜
停止したら、T字路だから、右側の頂上を危険がないか確認します。エンストに備え、右の親指でセルボタンを凹ませておきます。ボタンは軽く押せるから、エンジンがかかっていても親指と人差指で挟み押しするのが癖になりました。ボタンを押した瞬間、接点がつくとカチッ、力尽きて接点が離れた瞬間カチッという感じがよくわかって来ました。エンジンが回っていればこの音ですが、エンジンが止まればモーターがキュルキュルと音を立て、エンジンがかかり切れば、モーターへの電流を切るわけです。バッテリーからモーターへの電流と発電機に変わったモーターからバッテリーへの電流を仕分けするサインだとお母さんは教えてくれました。面白いから、カチッカチッという微かな音をさせて楽しんでいました。
人差し指で方向指示器を上げ右折表示を出します。
クッチクッチ…
飛び出さないように、手、足のブレーキは発進直前まで握り踏みしておきます。安全確認後、ブレーキを手、足の順にふんわり緩めます。左手クラッチを握りながら、体を右に傾げ、右足をブレーキペダルから離し、地面につけます。同時に右手のひらのブレーキレバーをゆっくり緩めます。
ウォ〜
クラッチをゆっくり緩めます。ゆっくりアクセルを真ん中まで開けながら、右人差し指で方向指示器を真ん中に戻します。セルボタンを゙親指でずっと押して、人差し指で側面を支えておきます。
シュルシュルシュルシュルシュルシュル
走り始めは軽快ですが勾配の最後は喘ぎます。
シュルシュルロロロロドド
頂点の寸前が右分けする三叉路だから
必然的に徐行になります。アクセルを戻さず右を確かめて進みます。
トトトトトットッウォ〜〜
エンジンが低回転から平坦地に入ると高回転に戻るから、吹き上がりの音がします。この音色がまた、快感です。身体を左に傾け左足を地面につけます。クラッチは切らず、アクセルを戻さずそのまま左折し最後の登りです。
ウォ〜ドドトットッガクッ
一瞬のことですが、エンストすると、セルボタンを押していたから、すぐにモーターが回り始め、幸いにも燃料被りがなかったから、吹き上がりの音が戻りました。
カチッキュルキュルカチッウォ〜ッロロドドトットッ
無事アパート前の取付け道路まで上がり切りました。アクセルグリップをやんわり緩めながら、手ブレーキ、足ブレーキをふんわりかけて止まります。
キーキー
ガチャ(踵戻し)ガチャガチャガチャガチャ(爪先戻し)
トトトトト…
ロータリー式を確かめるため必ずニュートラルには二方向でギアを切ります。パイロットランプが点いていることを確かめ、運転終了になります。こうして、毎回、ステキなふれあいが終わり、お母さんにハンドルを渡し、お礼を述べ、お母さんは夕方の買い物に出て行きました。

バイクふれあい記29

2023-09-20 04:39:39 | 日記
朝一番や長時間停車後の再始動も大好きな音です。
コチッ
ピストン位置合わせポジション
ゴボゴボ 
ガソリンコックを開ける音
キュルキュルヒューガクッ
ピストン位置合わせ
コチッコチッ
点火ドライブ位置ポジション
シュッ
チョーク準備 
キュトドロロロウォ〜〜
吹かす音
ウォ〜ロロロロドドドドトトトト…
チョークを戻した
トットト
止まる予兆 
ヒュコカチッキュルキュルウォ〜〜カチッウォンドドトトトト…
セルボタンを押しっぱなしにして、再始動
寒い時のエンジン始動は生き物を起こすようで楽しいです。熱が伝わり出すとクラッチやブレーキの金物が温まります。




バイクふれあい記28

2023-09-20 03:38:12 | 日記

自転車のグリップは左右対象なのに対して、バイクのグリップはアクセルと舵取り、燈火、警笛の操作の役割があるため、非対称になっています。握って実際に扱ってみると、指先が届きやすかったり、滑らず誤りなく操作出來、感動します。右手のアクセルグリップは子どもの手のひらでもピッタリフィットし、喰い込むくらい痛い突起になっています。セルボタンとの距離も子どもの指先でも楽に届く距離になっています。方向指示器も指先にフィットし、動かしやすい形になっています。左手の警笛とライト切り替えもしっかりフィット出来る形になっています。この時代はまだ非常時にエンジンをカットするキルスイッチはないですが、右手のグリップを緩めれば非常停止が出来るように、なっています。事故を起こさない工夫が、素朴な乗り物の中に取り入れられています。ゆっくり細部を観察すると、数々のチャームポイントが伺えます。




バイクふれあい記27

2023-09-20 00:37:46 | 日記


下校後1時間は宿題片付け。遊びに行くのを許されるのは15時半から17時まででした。門限は17時半、働きに行き始めた母の帰宅時間18時までには私が室内を掃除し、家にいる約束になっていました。下校してお兄ちゃんのお宅に行き、宿題をやり、お兄ちゃんのお母さんに遊び相手をしてもらっていたわけです。

そんな中でお母さんにバイクのことをいじりながら教えてもらっていました。金属道路での乗り遊びは、燈火を灯しながら、平日だと1時間半くらいでした。ギアの繋ぎ方切り方がわかり始めると、クラッチを入れたり切ったりを滑らかにしながら、ショックを少なくして変速して遊びました。

トトトトガチャウォ〜ンドドドドガチャウォ〜ンロロロロガチャウォ〜ンシュルシュルシュル…

クラッチを握ると同時にアクセルを上げ、新たなギアを入れる感じです。車体がふんわりし、ギアとギアの境目がなくなっている感じです。アクセルを吹かす瞬間に、親指と人差し指で挟んだセルボタンをポンと叩いたり、ギューッと長押ししたりすると、ストッパーを外している感覚になり快感になりました。ライトは吹かす瞬間にパッと明るくなり、操作が楽しくなりました。こんなふうに往復して練習したあと、帰路は、電力アパート側からのルートを取りました。電力アパートの前を経て、右折を繰り返し、暫くすると我がアパート前の上り坂に出ました。このダラダラの上り坂を途中で変速しないでアパート前の取付け道路まで登り切る時の喘ぎのエンジン音が気に入っていました。トップギアで登り切り、エンジンが止まりそうな瞬間、セルボタンを押しっぱなしにしていると、キュルウォ〜と音がして、アパート前の取付け道路に入れました。お母さんもこの音がすごく気に入っていると話していました。