しるべない旅

幼い頃の思い出と日々の雑感気まぐれに綴っております。

バイクふれあい記62

2023-09-25 21:01:49 | 日記



モーターとエンジンのメカニズムに納得しました。アクセルの手触りって大事な感覚だとわかりました。エンジンが暖まり、回転が低くても落ち着いて来ると、吸気弁が開き続き、アクセルグリップの手のひらが取られる感じになりました。それで、まだモーターの音を楽しみたいなら、グリップを戻してあげればいいし、回転を上げたいなら、グリップをさらに開けてあげればいいとわかりました。

「お兄ちゃん、ボタンずっと凹ましているよ。アクセルここまで戻すと。(ガクッカチッキュルキュルキュルキュル..)また、アクセルあげると、(キュトットッルキュドッドッルキュカチッヒュウオ〰️〰️ガクッカチッ〰️)すごい。スピード出した時の音だ。」

「カッコいいでしょう。」

「うーん。」

アクセルをだんだん絞って行きました。

ウオーンドロッロッドロッドッドットットッ....

ボタンを凹まし続けてもモーターが動かなくて、壊れないのが実証出来ました。こうして仕組みを理解した上で、オフロード乗り遊びは始まりました。


バイクふれあい記61

2023-09-25 19:05:36 | 日記


昼間でも日差しが弱いと、ヘッドライトを点灯させていてもロービームなら。邪魔にならない明るさでした。サイドスタンドを外し、左側から、サドルに股がりました。コンクリート、砂利道より、砂地の方が、車体が沈み込むから、乗り込みやすかったです。アクセルを絞ったまま、ボタン遊びを続けました。モーターブラシが焼けると怖いから、時折休ませながらやりました。
カチッキュカチッヒューンカチッガクッ
ピストンを上げたところで、ボタンを緩めると、点火音がしないで惰力音だけして止まりました。4サイクルエンジンの仕組みを習ったのを思い出すと、吸気、圧縮、膨張、排気を繰り返すわけで、惰力音は2つのピストンの上下サイクルが終わるまで続くんですね。途中でボタンを緩めて電源を切っても、爆発燃焼が始まる可能性があるから、ピストンが滑らかに動くようになっているみたいです。
「お兄ちゃん、トントンいってる。ヒューンしてから、止まるね。」
「エンジンの振動がわかるでしょう。」
こんな感じでやり取りしていました。股間を伝わる振動が気持ちよくなりました。今度はお気に入りの音色が出るまで、ボタンを押さえていました。
カチッキュルキュルルキュルルキュルルキュルルキュトッルルキュトットッルルカチッヒュートットットットッ....ンガクッカチッ....トットットットッ
「ほら、エンジンが回り出した。モーターの音が切れたね。」
「うん。まだ、ボタン凹ましているよ。キュトッだって。いい音。アクセル開いたね。戻すと、どうなるかなぁ?」
カチッキュルカチッヒュトットットットッカチッガクットットットットッ....
「すぐエンジンが戻ったね。」
「ヒュトットッだって。アクセルまた、開いた。」
エンジンが暖まり、中の金属が膨張してアクセルが開いて来たのがわかりました。ボタンを押しっぱなしにしていても、モーターがキュルキュルいわず、エンジンにエネルギーが移り、モーターが発電しているのがわかりました。振動が心地よい奥深いものを感じました。次は、回転を上げて行きます。

つづく


バイクふれあい記60

2023-09-25 18:31:33 | 日記


さて、ゆっくり、燃料系、電気系の理屈を理解しているうち、聴覚、視覚、嗅覚、触覚、平衡感覚が研ぎ澄まされて来ました。お兄ちゃんのお家に出入りして、地震の恐怖から、今で言うPTSDで病気がちだった私は、明るくなりました。ベンリイちゃんのいたずらは、今では、役に立っていると確信しています。さて、秋口は気温がまだ温暖だったから、エンジンの動きは、4っつの儀式でクリア出来ました。

キックペダルを収納し、セルボタンで遊びました。

カチッカチッカチッカチッカチッ....

アクセルを絞ったまま、ボタンを小刻みに押し離しすると、ライトが音と同時にチラチラしました。バッテリー電源をライトとモーターに振り分ける様子がわかりました。親指で押したり、人差し指で押したりしてみました。カチッと音がしたら、側面を親指と人差し指で挟み止めしました。ボタンは径が大きいし、真ん中が窪んでいるし、高さの半分凹むと作動するし、真ん中押さなくても斜めに凹んで真ん中押しと同じように凹んで作動していました。カチッからキュの間で、一瞬、回路が考える時間があるのもわかって来ました。ここまで調べているだけでも時間経過を忘れて楽しかったです。


つづく


バイクふれあい記59

2023-09-25 18:16:00 | 日記

儀式4は、エンジンと電気の関係性を探ること。セルモーターの音とサイレントサウンドエンジンの原点です。

「キュルキュルの音、面白い。ゆっくり調べてみるね。」

「お兄ちゃん、指先いっしょに見ていてあげるよ。」

アクセルに右手のひらを置くと、セルボタンを親指と人差し指で挟み押ししました。親指でボタンの真ん中を押し、人差し指で凹み具合を測るだめです。

カチッ

ボタンを凹ましました。

「これって何の音?」

「モーターにバッテリーから電気が流れた音だよ。」

カチッ

ボタンを緩めました。

「これは?」

「電気が切れた音だよ。」

カチッキュカチッ

キュという音で、ボタンを緩めました。

「これは?」

「モーターが回り始めた音だよ。」

「ライトが暗くなっている。」

お兄ちゃんはキックペダルを引き出してくれました。

「これ踏んだことあるでしょう。踏んでみな。」

カチッキュガリッブーン

キュの音と同時にペダルを踏み下ろしました。

「ここまで下がって止まった。昨日これやった。硬い。」

「お母さんに教わったよね。ピストンが上がった場所。ガリッは、歯車の回った音だよ。」

「そうだ。ここでガソリンに点火して燃えるんだ。」

「燃えると排気して力になるんだよ。足が取られるとケッチンになり、怪我しちゃうから、キックの力緩めてってブーンって音がするんだよ。」

足を止めるとセルボタンを緩めて脇を挟みました。

カチッ

「ライトがまた明るくなった。」

「モーターの電気が切れたからね。キックペダル下まで踏んでみな。」

ガリッドロッドロッバーン

「この音は?」

「歯車が残り回り、点火して燃えて排気した音。最後のバーンは、ペダルが戻る音。」

「うーん。わかる。ガリッていった時、ライトいちばん明るくなった。また、ちょっと暗くなった。」

「ガリッという音で、発電もしたからだよ。」


つづく

バイクふれあい記58

2023-09-25 18:07:08 | 日記


やっぱり、このアングルがぐぐっと来てしまいます。儀式の3つ目は、ヘッドライトの点灯です。雪国越後の秋の夜長、日没が早いから、ライト点灯は安心安全の必需品。
カチッカチッ
右にキーを回すと白熱灯らしい温もりのある光が放たれます。
「これって、温かい。」
「レンズがギザギザしているから、光が細かくなるんだよ。」
お兄ちゃんはよく理屈を知っていました。2人して左指でロービームとハイビームをカチャカチャと動かしていました。背後の反射鏡が動いているのがわかりました。何気なく見ていた光でしたが、ゆっくり調べてみると奥が深かったです。
「こんな小さな光が遠くまで届くってすごい。」
「後ろの鏡があるからだよ。ロービームは足元手元を照らす時、ハイビームは、相手に自分のいることを知らせる時。」
ひとつひとつ、小さな子にわかるように説明してくれました。お母さんにいたずらの相手をしてもらった時と同じ安心感がありました。

つづく