倭人語のすすめ

倭人の言葉が残されていた。古事記の神々の多くは、秘文とされた文書を基にしていた。一音一義の倭人語を解き明かしたいと思う。

弓前文書 第1章第1節

2024-10-31 14:13:39 | 弓前文書(神文)
1000天真津威醸移現育晴゜積延アマツムカムロミチパツノ a ma tuiu mu ka mu ro mi tiu pa tu nou
①大宇は意図す、大自然変化の流れ行く道筋、始まりの秩序立て。
②第1章 自然界の始まり晴゜積延の巻
③第1章 大宇宙が意図する「神ながらの道」の始まり
④宇宙の開闢、太陽の誕生、地球の形成、生命の発生と進化。
⑤自然がどのようにして創られていったか。
⑥大宇とは、大宇宙も世界も、いまある時間と空間の有限な世界の言葉であり、無限の世界にあてはまる適切な言葉がないので「大宇」と訳している。天地の始まる以前から存在するものがある。この宇宙の始まりを意図した「天地の意志」のこと。


天真(大宇。我を含めてまわりすべて。大宇宙。自然) 天(感嘆詞) 真(真の姿)
津(意図する)
威醸移現育(大自然変化の流れ行く道筋※かんながらの道の語源) 威醸移(自然変化は進んで行く) 威(変わる)醸(進展する)移(進行中の動作を表す)現育(力が流れて行く有り様。道※道の語源) 現(ありのままの姿)育(力の流れ)
晴゜積(始まり。※初、発の語源。) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)積(積み重なって行く)
延(秩序立て)


1001天真津厳真澄晴゜活沼゜アマツムイマスパルヌa ma tiu mu yi ma su pa ru nu
①大宇は意図す、原点の真相は、事態の自在無限なる疎密活動にある。
②大自然の力の根源。大自然の持つ潜在力、そのまばらな所に向かって、濃密な所からエネルギーが流れ込む。それは自由自在、無限である。
③この世の初め、全宇宙の潜在力の集中。
④大自然というものは吸い込む力張り出す力自在無限に発動することが出来る。
⑤大宇が、宇宙の始まりに、意図したまことの姿と言うのは、自在無限なる疎密運動であり、これによって引き起こされた世界が「全ての全てが詰まっている」混沌という世界である。
⑥空間自体が目に見えぬ力。その密度が薄くなると、エネルギーのレベルは低くなる。そうなると、より密度の高いエネルギー・レベルの上にあるところから、それを埋めようとする力が流れ込んで来る。これが自然が持つ潜在力。そして自然の霊性は、この潜在力を沼゜ヌ(自在無限)に駆使することが出来るのが自然の本質である。
⑦宇宙の始まりの原点である、澄スの中へ流れ込む高い潜在無限のエネルギー晴゜パが活ル(躍動)することで、沼゜ヌという混沌の世界が出来上がる。それは、あらゆる力と多様性ないし可能性を秘めている大宇宙のエネルギーの塊そのものを意味する。宇宙の始まりは、大混沌状態であった。


天真津(大宇は意図す)
厳真(始まりのまことの姿※今の語源) 厳(原点、因縁の原点)真(真の姿)
澄晴゜活(低レベルの潜在力に向かって高レベルの潜在力が流れ込む。)澄(自然の意志と力を吸い込む)晴゜(大自然の持つ意志とその力)活(一般動作を表す)
沼゜(無秩序。無限。混沌)


1002天真延真成威沼゜雷゜アマノマナカヌチa ma nou ma na ka nu ti
①大宇の秩序立ては、事態が驚きの無限力塊の姿となったことである。
②大宇宙は秩序立てられて行き、恐ろしき無限大のエネルギーの塊となった。大宇宙のもつ潜在力が一点に集中した。
③大宇宙に伸び行く恐ろしきエネルギーの塊が出来上がった。大宇宙の始まり、火の玉の爆発、こんな姿が彷彿される。
④宇宙秩序立の真の姿は出来上がった。恐ろしき無限大の、エネルギーの塊、主語述語客語の順。
⑤大自然は一つのエネルギーのかたまりとなった。
⑥宇宙空間自体が驚くべき一大混沌状態のエネルギーの塊と化した。宇宙創成の描写。
⑦大宇宙は、混沌とはいっても一定の秩序を保ちながら、とてつもない混沌状態のエネルギーの塊として延びていった。
◇古事記:アメノミナカヌシ
天真延(大宇は秩序立てられて行く) 天真(大宇宙)延(秩序立て)
真(真の姿。真相)
成威沼゜雷゜(恐ろしき無限大のエネルギーの塊となった) 成(秩序が出来上がった)威(大自然の変わり行く力)沼゜(無秩序・無限・混沌)雷゜(エネルギーの塊)


1100大天真晴゜積芽オアマパツメo a ma pa tu mai
①大自然、始まりの芽生え。
②第1章第1節 宇宙の発生


大天真(大自然。宇宙) 大(大きいという感嘆詞)天真(大宇宙。自然)天(感嘆詞)真(真の姿)
晴゜積(始まり※初、発の語源) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)積(積み重なって行く)
芽(芽生え)


1101威実醸積霊゜カミムツピ ka miu mu tu piu
①物質を造るという驚きの意志が生まれた。
曙)物質を造ろうという大自然の意志が芽生えた。
②宇宙の全エネルギーを集中した1002天真延真成威沼゜雷゜の中に、自然という物質世界をつくろうという気持ちが起こった。
◇古事記:カムムスビ(カミムスビ)
威(大いなる変換)
実醸積(物質を造る) 実(物質)醸(進展する)積(増大して行く)
霊゜(自然の意志と力)


1102垂威実醸積霊゜タカミムツピ ta ka mi miu tu piu
①力は発動した。物質を造るという驚きの意志のそれだ。
②物質増大の意志と力は有り余れる自由エネルギーとなった。
③物質をどんどん造ろうという恐ろしき意志から、エネルギーが溢れ出した。
④物質を生み出さんとする意志が、単に意志に留まらず、実際に発動するに至り、森羅万象となって、多種多様な現象世界が生まれた。
◇古事記:タカミムスビ
垂(力が溢れ出る)
威現醸積霊゜(物質を造るという意志)
※宇宙の全エネルギーを集中した1002天真延真成威沼゜雷゜の中生まれた、自然という物質世界をつくろうという気持ちが1101威実醸積霊゜であり、それを実行した意志と力が垂(溢れ出る力)を上につけた1102垂威実醸積霊゜である。物質は出来たので真成威沼゜雷゜も、威実醸積霊゜の二柱の神は消滅した。宇宙(大天真オアマ)、すなわち大自然(威醸移現カムロミ)はこうして誕生した。
 つまり、1101威現醸積霊゜より前は見えない世界であり、今は物質化となった1102垂威実醸積霊゜(森羅万象の威醸移現垂威実醸積)の世界ということになる。


1103美萌増育晴゜積威日凝火゜雷゛ウモマチパツカピコポヂu mou mau tiu pa tu ka pi kou pou di
①出現莫大なる増殖、爆発的に数多火の玉の素粒となった。
②発現した姿、それは爆発する恐ろしいほどの数多の火の玉群の素粒であった。
弥)宇宙誕生の初期、物質の種が創造されて行く状態を表現している。
◇古事記:ウマシアシカビヒコヂ
美萌増育(生まれ燃え増殖する力) 美(生まれる)萌(目に見えて物質が増加して行く)増(物質増加の最大の姿)育(力の流れ)
晴゜積威(爆発し) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出す)積(物事が増大して行く)威(大自然の変わり行く力)
日凝火゜雷゛(数多の火の玉となった)日(認識出来るエネルギー)凝(固まる。塊)火゜(燃えるもの)雷゛(数多のエネルギーの塊)


1104天真津垂結奇基震゜活延アマツムタユクモプルノa ma tiumu ta yu ku mo pu ru nou
①宇宙の心、溢れ出た力は奇しき大本となって、大震動を起こし、秩序立てられて行く。
②宇宙誕生の初期、物質の種が創造されて行く状態を第三者、別の宇宙から観察してるような表現。原子爆弾のキノコ雲をイメージ。
◇古事記:トヨクモ
天真津(大宇宙は意図する)
垂結(溢れる力が起こって) 垂(力が溢れ出る)結(つながる)
奇基(奇しき大本となって※雲の語源) 奇(不思議なる変化)基(大本の姿)
震゜活(振動させる) 震゜(自然の意志と力が発動する)活(一般動作の現在形)
延(秩序が進行中である)


1105天真延陜積゛育アマノサヅチ a ma no tsau du tiu
①宇宙の秩序立ては、まとまろうとする力が働いて行く。
②大宇は狭められようとする数多さまざまの力が流れて行き、秩序立てられて行く。
③宇宙の秩序立ては数多永久的な小宇宙によって分散されながら形成されて行く、その裏に隠された力。
④纏ろうという力、渦巻く力が回りのものを段々引寄せて行った。
◇古事記:アメノサヅチ
天真延(大宇は秩序立てられて行く)
陜積゛育(狭められようとする数多さまざまの力が流れて行く) 陜(接近する)積゛(物事がどんどん増大して行く)育(力の流れ)


1106天真延保堅垂゛雷゜アマノトコダチ a ma nou to ko da ti
①宇宙の秩序立ては、数多流れ出す自由力の永久不変の形成にあった。
②大宇はさまざまな力の数多あり余った姿の永久的なエネネルギーの塊に秩序立てられて行く。
③宇宙は確固たる数多のエネルギー体と成って秩序立てられてゆく。
④満天の星空、天の川のイメージ。
◇古事記:アメノトコタチ
天真延(大宇は秩序立てられて行く)
保堅(確固たる) 保(蓄えられている意志と力)堅(変わらない)
垂゛雷゜(溢れ出る数多のエネルギー体) 垂゛(力がどんどん溢れ出る)雷゜(エネルギーの塊)


1107天真乃奇延陜゛育゛アマノィクノザヂ a ma noi ku nou dzau diu
①宇宙の姿は、不思議な数多まとまりの力が働き合っている。
②大宇の秩序立ては、不思議な秩序、まとまろうとする力の流れがある姿となった。
③海洋民族として必要な星座のイメージ。
天真乃(大宇の秩序立ては~のような姿となった。現在完了。)
奇延陜゛育゛(不思議な秩序、まとまろうとする力の流れ。) 奇(不思議なる変化)延(秩序立て)陜゛(どんどん接近する)育゛(目に見えない力がどんどん流れて物事が増大して行く)


1108天真乃充凝雷゛アマノィトコヂ a ma noi tou kou di
①宇宙の姿は、さまざまな星で満たされている。
②大宇の秩序立ては、エネルギーの集積したもので充たされた力体、すなわち満天の星で充たされている。
③満天の星空。
④充分に固成したエネルギー体が出来あがった。
◇古事記:クニノトコタチ。1107と1108から奇延陜゛育゛と充凝雷゛を合成。
天真乃(大宇の秩序立てはこのような姿となった。現在完了。)
充凝雷゛(満天の星で充たされている) 充凝(充実した)充(極めて物事が充実している)凝(固まる、塊)雷゛(たくさんのエネルギーの塊)
 


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