弓前文書(ゆまもんじょ)とは、倭人の神官 が口伝で伝えてきたものを七世紀初頭(610年頃)、弓前値成(ゆま あてな)が変形体も使った漢字で書き表した「神文(かみふみ)」、及び、神文を秘文にすることや歴史を書いた漢文の「委細心得(いさいこころえ)」の二つの文書を指す。
弓前文書原文の神文は、縦四十五センチ×横十八センチ×厚さ三ミリ~五ミリの木板七枚に、それぞれ一行十字、上下二段十四行にわたって、隙間なく書き込まれた漢字(変体形を含む)九八〇字である。
代々の神官のみが受け継ぐ秘文とされ、第67代弓前和(ゆまに)池田秀穂により、解読、公開された。また、神文に書かれた文字を「弓前仮名漢字」と名付けた。
本書で使う文字は、「弓前仮名漢字の特殊文字をパソコン等で簡単に書けるように簡易化した文字」、ユマ仮名(簡易型の弓前漢字仮名)を使用します。私も含め誰もが研究を容易に行えるようにと願って作成しました。
神文の内容は、四章に分かれ、各章はさらに四つの節に分かれます。
行番号は、千の位は章を、百の位は節を表し、最後の二けたは行数を表し、行数が00の場合は、章題または節題を表すようにしました。
弓前文書全文の訳があるのは、「弥生の言葉と思想が伝承された家」池田秀穂口述のみですが、手に入れるのは困難です。販売していません。一般の人が読むことが出来るとしたら、大阪大学や神戸大学の図書館から借りることです。
そこで、解説にあたって、①には「弥生の言葉と思想が伝承された家」の現代語訳を、出来るだけそのまま記載することにしました。
神文と言う以上、神道の基ですが、あくまで倭人語の研究として臨んでいます。また、古事記と対応する神々の名も書いておきました。