下記の記事はnoteからの借用(コピー)です
先週の土曜日は、1日中雨。
車を持っていないわが家では、必然的にお家を中心に過ごすことになる。
晴れの日は、近所の公園に行くとだいたい誰かがいて一緒に遊んだり、お昼ごはんを買って自転車でちょっぴり遠出したりして、なんだかんだあっという間に1日が過ぎるけれど
雨の日、家で息子と2人きりで過ごす1日は、時間がたつのがおそいおそい。
「雨の日 子供 過ごし方」
Google先生に答えを求め、ネットサーフィンをしていたとき、「シュタイナー教育」というワードが気になって、ここ最近本を読みあさっていた。
「自然とのふれあい」や「芸術」を大切にするシュタイナー教育。
先週の土曜日は、最近読んだ本を参考にして、私なりに「シュタイナー教育風」の休日を意識して過ごしてみることにした。
すると、なんだか私にとっても楽しい1日になったので、その日のことを書いてみようと思う。
午前中
朝ごはんを食べて、後かたづけを終えると9時。私と遊ぼうと、まだかまだかと待ちかまえている息子に声をかけてみた。
「絵の具で遊ばない?」
できる限り戦いごっこはしたくないので、私から先に提案してみる。
先日実家に行ったときに、私自身が小学生の頃に学校で使っていた絵の具セットをクローゼットの中で見つけた。なつかしくなって、今度息子と使いたいなと思い、持ち帰った。
すると息子は目をキラキラさせて
「絵の具するー!」と良い返事。
ダイニングテーブルにサランラップを敷いて、絵の具セットをテーブルに並べた。パレットに赤・青・黄・緑の絵の具を出して、少しずつ水をまぜる。
画用紙を霧吹きで湿らせて、筆にたっぷり絵の具をふくませる。そして、絵の具をポタンと画用紙に落として見せた。
花火みたいにブワッと色が広がる。
その様子を見ると、「ぼくもやる!ぼくもやる!」と私の持っていた筆をうばって、さっそくやりはじめた。
はじめは「うわー!」とか「すごーい!」とかおしゃべりしながら絵の具を落としていたけれど、しばらくすると無言に。
ポターン。
ポターン。
そんな音が聞こえてきそうなくらい静かに、口をとがらせて(集中しているときの息子の特徴)、ひたすら絵の具を落とす息子。
私もその横で、ポターンポターン。
なんだか無心になって「瞑想」しているような感じがした。
息子のおしゃべりが少しずつ戻ってきたのでふと時計を見ると、30分くらい経っていることに気づく。
そのあとは、ポターンポターンとしつつ、ベタ塗りも加わる。私もその横で自由に絵を書いた。
「絵の具おわりにするー!」
と息子が言ったのでふと時計をみると、10時半になっていた。
「後かたづけ手伝ってくれる?」
と言うとノリノリで洗面所についてきてくれる息子。
色のついた水が蛇口からの水で薄まっていく様子や、筆でパレットの汚れをとったりするのがおもしろかったらしく、またまた無言に。
時間はたっぷりあるので、満足するまでやらせてあげようと腹をくくる私。(流しっぱなしの水が気になったけれど目をつぶる・・・)
「おわった!」
と息子が言ったときにふと時計を見ると、11時を過ぎていた。30分以上も後かたづけをしていたことになる。
そのあと、息子の幼稚園の上靴を洗い忘れていたことに気づき、ササッと私が洗ってしまおうと思ったけれど、息子にブラシを取られる。
何度もいうけど時間はたっぷりあるので、またまた好きなようにやらせておいた。上靴がすり減ってしまうんじゃないかと思うくらい、ブラシでひたすらゴシゴシゴシゴシと上靴をこすり続ける息子。
上靴を洗いおわったら、11時半を過ぎている。
あれ?もう午前中がおわりそうだ!
そのあとは、風船をふくらませてウチワで打ち合いっこしたり、電子ピアノに内蔵されているリズムに合わせて適当に踊ったり。
あっというまに12時半をすぎる。
息子といっしょにそうめんをゆがき、冷凍のハンバーグをチンして、お昼ごはんを食べた。
午後
お昼ごはんを食べおわって後かたづけをすると、なんだかんだ2時をすぎていた。
雨はふり続いている。
「カッパを着て、外に行きたい!」
息子からのリクエスト。
ちょうど麦茶がなくなりそうだったので(息子はサントリーの「やさしい麦茶」しか飲まない)、カッパを着て、長靴を履いて、傘をさして、家から歩いて5分くらいのジャパンまで散歩がてら歩いていくことにした。
まっすぐ歩かない息子。
でも時間はたっぷりある。
「みんな雨がふってよろこんでるねー!」
そう言いながら道の脇に咲いている草花を愛でる息子のペースに合わせて歩く。
のんびりジャパンまで歩き、のんびりお店の中をウロウロしたあげく、本当に麦茶だけを買って、またのんびり家に向かって歩く。
マンションの下に着く頃には、3時半を過ぎていた。
そして息子は案の定、マンションの前の公園へと吸い込まれていく。
雨の音だけがする、誰もいない公園。
公園には池みたいに大きな水たまりができていて、息子はジャブジャブとその中に入っていく。
「母ちゃんもいっしょに入ろうよ!」
そう言われると思って、私も長靴を履いてきた。
いっしょにジャブジャブジャブ。
いっしょにジャブジャブジャブ。
私もだんだん楽しくなってくる。
そのあと、近くにたまたま落ちていたスコップをかりて泥をすくったり、泥山を作ったりして遊んだ。
そうしているうちに、街に流れる「5時の音楽」が聞こえてきた。この音楽が聞こえてきたら家に帰る決まりだ。
家に向かうエレベーターの中で息子が言った。
「母ちゃん、今日は楽しい日だったね。」
この言葉をきいてホッとした。「今日はつまらない日だったね。」と言われる日もあって、その言葉を聞くとなんだかションボリした気持ちになってしまうから。
そして、
「母ちゃんも楽しかった!」
そうやって心の底から返事できたこともうれしかった。「あー疲れた!」と心の底で感じちゃう日もあるから。
大人スイッチをOFFにして、子供スイッチをONにする休日。
大人の私が冷静に考えると、
なんの生産性もない1日だった。
大人の私がジャッジするとしたら、
なんの進歩もない1日だったと思う。
でも、心の奥底で眠っていた「子供の私」が、息子によく似た笑い方でニコニコ笑っているような気がした。
「今日は本当に楽しかった!」
と私に満足そうに伝えているように感じた。
大人のまま、子供といっしょに休日を、心の底から楽しむことは、もしかしたらすごくむずかしいのかもしれない。
それならば、大人スイッチをOFFにして、子供スイッチをONにして、休日を過ごせばいいのかもしれない。
というわけで、息子を観察していて「子供スイッチ」をONにするコツを考えてみた。
①やりたいことを飽きるまでやる。
>
>②「時間」を意識しすぎない。
>
>③目の前のことにただ没頭してみる。
>
>④それをやる「意味」を考えない。
>
そんな子供スイッチがポチッと入ると、息子と同じ目線で、同じように目の前のことを一緒に楽しめるような気がした。
「今日」という大切な1日を
「今」という大切な一瞬一瞬を
息子と同じ空間で、
心の底から味わえるような気がした。
そして、そんな息子と過ごす休日は、
家事や息子のお世話や自分のためにやりたいことなど、やるべきことややりたいことでパンパンにつまった平日の私を、フワッとゆるめてくれるような気がした。
私は先週の土曜日、
本当の意味での「休日」を過ごしたのかもしれない。
月曜日の私が、なんだかいつもより元気だったということが、その証拠。
そして、
お金をたくさん払って、遊園地とか動物園とか水族館とかキラキラ刺激の楽しい場所に行く休日ももちろん楽しいけれど、
子供にとっては、子供スイッチがONになったお母さんと過ごす休日は、それ以上に楽しいだろうなって思った。
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