皆さんと一緒に考えましょう

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

友人が少ない人ほど死亡率が高い 高齢者の健康維持に必要なこと

2021-06-11 08:30:00 | 日記

下記の記事は日経ビジネスオンラインからの借用(コピー)です

感染リスクと生活制限のリスクをどう捉えるか
出所:広島大学共生社会医学講座ほか「認知症ご本人、ご家族向けの新型コロナウイルス感染症対応パンフレット」より
 認知症の方は、認知機能低下による情報やサービスへのアクセスの困難さ、環境変化への適応の困難さなどから、新しい生活様式への実践が困難なケースがあり、悪影響が出ていることが早い段階で分かっていました。昨年6~7月の広島大学の調査では、生活制限の結果、身体機能や認知機能の低下や認知症状の悪化が見られています。
 リクシスが開催したセミナーに先日登壇した医療法人社団悠翔会理事長の佐々木淳医師も、感染リスクについてゼロリスク志向を追求し過ぎると、高齢者の生活制限のリスクが顕在化すると警鐘を鳴らされました。
 新型コロナウイルスは、高齢の方々にとって非常に大きなリスクです。生活制限のレベルを上げることで感染リスクは一定のところまでは非常に効果的に下げていくことができますが、ゼロにはなりません。生活制限を高めるほど活動時間は下がっていくし高齢者の身体機能や認知機能は低下していきます。
 ゼロリスク志向を追及すると、新型コロナで死ななかったけれども衰弱で死んでしまった、みたいなことが起こるかもしれないのです。
死亡リスクに大きな影響を与える「人とのつながり」
 また、「社会とのつながり」が高齢者の健康に大きく影響することは、同セミナーの中で佐々木医師が紹介してくださった最新のデータでも明らかになっています。
 急性心筋梗塞で入院した後期高齢者の半年以内の死亡率を見ると、社会とのつながりが極めて重要であることが分かります。上の図は、「何か困ったときにサポートしてくれる方が何人いますか?」という質問をして、この人たちが入院した後どれくらい生きているか(死亡率)というのを見ています。
 「2人以上います」と答えた高齢者は半年以内に亡くなる方が26%ですが、「1人しかいない」と答えた人は40%以上が半年以内に亡くなっています。「1人もいない」と答えた方はなんと7割の方が半年以内に亡くなっています。
 どんなに偉い先生に診てもらっているかというよりも、「何人くらい友達がいるか」ということのほうが、私たちの生存率を左右するということです。
 佐々木医師によれば、暮らしている地域の住民同士の信頼度が高いと死亡リスクは低く、逆に信頼度が低いと死亡リスクは高くなるという調査結果も出ているとのことです。
 人と人とのつながりが、「健康」そのものに大きく影響するという事実。
 自粛モードが続く今の環境の中、私たちはこの問題とどう向き合っていくべきなのでしょうか。
高齢者に必要な支え
 前回の記事に寄せられたMさんのコメントでは、高齢の方が娘さんのサポートを受けて新しいことに取り組むきっかけになったというお話をいただきました。感染拡大をきっかけに半ば強制された変化ではありましたが、この女性と同じように生活様式の変化で「世界が広がった」という感覚を持っている方は高齢者にもいらっしゃいます。
(※引用するコメントは読みやすさを考慮し、一部編集している場合があります)


 近所で親しくしている高齢の女性は、なるべく歩くようにしていることと、娘さんがネットで色々と検索してくれて、世界が広がってきたようだと喜んでいらっしゃいます。コロナに対しても、適正な範囲で用心はしていても恐怖にとらわれてはいないので、精神状態が良いのかと思っています。
 私が知る範囲でも、外出自粛をきっかけにオンラインショッピングやスマートフォン、タブレットで新しいサービスを利用し始めたという高齢の方がいらっしゃいましたが、ほとんどが家族や知人の勧めで取り入れたというお話でした。
 高齢の方が実際に新しいものを取り入れていくことは、若い人と比べると難しい場合が多いとは思います。新しい生活様式に慣れていくまでには、コメントの方のように「娘さんがネットで検索して」勧めたり、場合によっては一緒に操作を手伝うようなサポートが必要だったりするのかもしれません。
 また、のなさんのコメントにはもう1つ重要な点が指摘されていました。

 義父はパソコンでオンライン飲みを始めていました。母は孫を抱っこするためにトレーニング。目標を見つけるとみんな生き生きします。逆に目標がないと、老け込みのスピードはすさまじい。
年配の方へのコーチングや動機付けのスキルの必要性を感じています。
 冒頭でご紹介した「医者から歩くように言われているけど続けられない」という方のように、健康維持だけを目的に運動を続けるのは難しい方が多いかと思います。特に、これまで運動の習慣がなかった方が高齢になって始めるのは至難の業です。
 用事があって出かける、誰かに会うために集まる。そういった中で自然に運動するという機会が減った今、これまでのものに変わる目標や動機が必要なのでしょう。
 早い段階で生活制限の影響が出ていた介護現場では、感染対策を行った上でできる取り組みも進んでいます。外部の方が施設に入れなくなったために面会やレクリエーションのオンライン化が始まり、逆に外出もできないために少しでもできることを、ということでオンラインやVR(仮想現実)での旅行を試している施設もあります。リハビリにVRを組み合わせて、ただ運動することが難しかった方にも楽しんで取り組んでもらえるようなサービスも始まっています。
 直接会う、集まるということが難しくなった中で、別の形で「人と人とのつながり」や、生きる目標を支えることが重要なのだと思います。



コメントを投稿