徒然草庵 (別館)

人、木石にあらねば時にとりて物に感ずる事無きに非ず。
旅・舞台・ドラマ・映画・コンサート等の記録と感想がメインです。

黄金のポルトガル エストレマドゥラと王妃の村(2012年1月)

2020年05月08日 | 旅行
これは日本に帰ってきてから知ったのだが、『ヨーロッパ百名城』というものがあるそうだ。ノミネートされている100件のうち、実に52件が世界遺産に登録されているという。この選定における「ヨーロッパ」の範囲は「ウラル山脈・黒海・マルマラ海・エーゲ海以西」となっている。城を「防御的構築物」と定義し、古代ギリシャやローマのように市街を城壁で囲って防御している城郭都市も 「個別城郭と共にヨーロッパ城郭の重要な . . . 本文を読む

黄金のポルトガル テージョ河の彼方へ(2012年1月)

2020年05月08日 | 旅行
このポルトガル旅日記でたびたび名前が挙がる、テージョ河。スペイン・アラゴン地方に源を発し、アランフェス、トレドを経てポルトガルを横断し、リスボンの西で大西洋に注ぐ。全長1000㎞に及ぶ大河である。滔々たる流れの向こうにはどんな土地が広がっているのか・・・海のように広がるテージョの対岸を遠く眺めて、きっと昔のリスボン人は思いを馳せたに違いない。 だからこんな名前がついた。 テージョの彼方=アレンテ . . . 本文を読む

黄金のポルトガル シントラ・ロカ岬・カスカイス(2012年1月)

2020年05月08日 | 旅行
"Aqui...Onde a terra se acaba e o mar começa" 「ここに地終わり、海始まる」 ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの叙事詩「ウズ・ルジアーダス」の一節を知らなくても、一度は「大陸の果てる場所」に立ってみたいと思っていた私。今回の旅で、はからずも夢が叶うことになった。この日、天気を調べるとリスボン近辺は一週間ほど晴れが続くらしい。冬に雨が多い、曇りがち . . . 本文を読む

黄金のポルトガル 黄昏のリスボン(2012年1月)

2020年05月08日 | 旅行
2012年1月2日、月曜日。当時の私たちは(欧州の拠点として)ロンドンに住んでいた。この日は昨日までのドンヨリとした雨雲がキレイに消えて、見事に晴れた。冬は天気が悪いと霧でフライトが欠航したりするので、まずは一安心。リスボンへは午後便であったので、のんびり朝兼昼を食べてから出発した。 ロンドンからリスボンへは1800キロ、2時間半のフライトである。空港は中心地から7キロと近いせいか、着陸のア . . . 本文を読む

黄金のポルトガル 白亜のベレン(2012年1月)

2020年05月08日 | 旅行
ポルトガルへの旅 (2012年1月アーカイブより) ポルトガルと言えば21世紀も20年を過ぎた今日、すっかりヨーロッパ内での「一流国」とは言いがたい立場に甘んじてしまっている。いや、これは随分控えめな表現かもしれない。何せ今ではギリシャと並んでユーロ経済破綻の引鉄となりかねない「経済三流国」なのだから。しかし世界史において、この国が最も輝きを放った瞬間も確かに存在していた。 大航海時代(初期 . . . 本文を読む

映画『ハゲタカ』(2009年)

2020年05月08日 | 映画
(2010年1月のアーカイブより) 映画『ハゲタカ』DVD発売とコメンタリーから、「劉と守山」二者の関係性への一考察 完全にネタバレしていますので、映画未見の方はぜひ見てからどうぞ… なお、NHK土曜ドラマ版の『ハゲタカ』(大森南朋主演)に続く続編のような形なので、個人的には「まずドラマ全話見てから映画」を強くお勧めいたします。でないと、人間関係に秘められた思惑が深く伝わってこないので…。も . . . 本文を読む