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サテュロスの祭典

神話から着想を得た創作小説を掲載します。

兎神伝〜紅兎四部〜(31)

2022-02-04 00:31:00 | 兎神伝〜紅兎〜革命編其乃二
兎神伝

紅兎〜革命編其乃二〜

(31)道均

刑部(ぎょうぶ)様が、また大きくなられてる…
若芽は、恒彦の唇を吸いながら、掌の中で再び膨張を始めた穂柱の温もりを感じながら思った。
同時に…
やっぱり違う…
全然、違う…
平蔵様と…
殊に…
『ウッ…』
若芽が、掌の中で存分に膨張した穂柱を口に含むと、恒彦がまた、低い声を漏らした。
『ウゥゥゥゥーッ…』
若芽の口腔内で、恒彦の穂柱は瞬く間に、極限まで膨張し、先端は早くも滑り出していった。
男の白穂の味なんて、みんな同じさ…
恒彦の吐き捨てるような言葉が脳裏を過ぎる。
若芽も、ずっとそう思っていた。
来る日も来る日も、口の中に捻り込まれる穂柱は、どれもろくに洗われていなかった。
どころか…
わざわざ厠で用を足した直後、湿った穂柱を捻り込んで喜ぶ男達も大勢いた。
そうして、あの白濁したものを、咽頭に向かって大量に放ってくる…
ただ鼻を突くような強烈な臭い…
ただ口腔内を満たす生臭さ…
若芽にとって、男の臭い、男の味とは、それが全てであった。
しかし…
『ほんの少し触れられただけで、こんなに身を固くするとは…
哀れよの…
男に怯え、男の感触に震え慄きながら、これから先までずっと、男達の…
不憫よな…』
館に辿り着き、最初に目覚めて目にした平蔵は、若芽の顔をジッと覗き込みながら、そう言って溜息をついた。
『男の温もりも、匂いも味も、抱かれる男によって皆違う。女のそれが、抱く女によって皆違うようにな…
だが、どの温もりも、匂いや味も、どれも本当は安らかで心地よく満たしてくれるもの…
酒や食い物が、喉や腹を満たしてくれるのと同じだ。』
そうして、また思い出すのは…
『どうだ?同じ男が放つものでも、全く違うだろう、味も匂いもな…』
若芽が、口腔内に放たれた白穂を呑み込んだ時…
平蔵が、優しげな眼差しを傾けて、若芽の頬を撫でながら言った言葉…
違う…
確かに違っている…
『ウグッ!』
恒彦が、思い切り尻の裏神門(うらみと)に力を込め、軽く腰を浮かせた刹那…
若芽の口腔内いっぱいに、生暖かいモノが放たれた。
『ウゥゥゥゥ…』
放っても放っても…
泉の如く湧き出る白濁したモノ…
未だ十三の小さな口にはおさまり切れず、今にもはみ出でてきそうなソレを、若芽は一滴余さず飲み干そうとしながら、改めて思う。
違う…
違う…
みんな、違うんだ…
味も…
匂いも…
何よりも…
延々と、尽きる事なく恒彦の穂柱から溢れ続けると思われた白穂も、遂に尽きる時が訪れた。
尿道も、吸われ尽くして殻となり…
若芽の口の中の膨らみも、緩やかに鎮まろうとしていた。
しかし、それもまた、束の間の事…
溢れ出るモノを飲み尽くし、少しずつ萎みかけてなお、小さな舌先に先端をくすぐられ続けると…
恒彦の穂柱は、またも、膨張を始めた。
いよいよだ…
これからだ…
私と刑部(ぎょうぶ)様は…
これから本当に…
いよいよ本格的に気を込めて、穂袋を揉み、穂柱の竿を扱き、先端に舐めながら、思いを馳せていった。
恒彦に抱かれる夢を見たのは、いつ頃からであったろう。
漠然と、そうなれば良いなと思ったのは、船の上…
脇腹の刺し傷の応急処置が施され、目覚めると、そこには可愛く着物を着せられた穢兎(けがれうさぎ)達が、心配そうに顔を覗かせていた。
若芽が、笑みを浮かべて一巡させると、漸く笑みを返す穢兎(けがれうさぎ)達は、次々と若芽の隣に潜り込んできた。
中でも、一番小さく甘えん坊の丸子は、片時も離れず若芽と添い寝して、若芽も丸子を胸に抱いて眠り続けた。
丸子は、若芽が目を覚ます度に、同じ事を聞いてきた。
『ねえ、どんな夢を見たの?』
『夢?』
『丸子は、お父さんとお母さんのところに、お姉ちゃんを連れてゆく夢を見たの。お姉ちゃんがずっと優しくしてくれた事、可愛がってくれた事を話したら、凄く喜んでくれて、おいしいものをたくさん作ってくれたよ。それで、お姉ちゃんも、うちの子にして良いよって言ってくれたの。』
『そう、私も、ちびまるちゃんのお家の子にして貰えるんだ。嬉しいな。』
『うん。毎日、お父さんとお母さんのところで、一緒に遊べるね。』
丸子は、赤兎の時から、束の間の眠りの中で、夢を見るのだけが楽しみだったと言う。
見る夢は、決まって優しい父と母の夢…
最も、丸子は若芽同様、両親の顔を知らない。どんな家族の家に生まれたのかも知らない。
丸子の夢に出てくる両親は、想像の両親だった。
逆に、若芽は夢など見た事はなかった。
いや、見てはいたのだが、夢に出てくるのも、現実同様、欲情した男達であり、起きている時同様、絶え間なく口と股間と尻の三つの孔に穂柱を捻り込んできた。
起きている時も、寝ている時も、同じ光景が続くうち、次第に夢と現実の見分けがつかなくなって、夢など見てないのと同じになった。
それは、恒彦に救い出されてからも同じであった。
やはり、夢の中でも同じ顔の同じ男が、若芽の全身を弄り回し、穂柱を参道に捻り込んでくる。
ただ…
『お姉ちゃん、昨夜もずっと、刑部(ぎょうぶ)様の名を呼んでたね。』
目覚める度に、丸子がニコニコ笑って若芽に言う。
『刑部(ぎょうぶ)様の?』
『刑部(ぎょうぶ)様と、夢の中で何をしていたの?何だか、とっても嬉しそうだった。』
若芽は、そんな馬鹿なと思った。
確かに、救い出されてから、夢の中で若芽の身体(からだ)に貪りついてくるのは、何故か恒彦であった。
おそらく、なまじやさおとこなだけに、絶えず鋭い眼光を放つ彼が、怖かったからなのだろうと思う。
けれども、不思議な事に夢の中で彼にされるのは、一つも嫌でなかった。
むしろ、嬉しかった。
もっと、して欲しいと思った。
夢の中で、自分から求め…
何度も何度も恒彦の名を呼び、その声は歓喜の叫びとなった。
目覚めれば、身体(からだ)中が火照り、神門(みと)の奥がしっとり濡れていた。
目覚めれば、そんな自分に戸惑いを覚えていた。
『ねえ、お姉ちゃん、夢の中で刑部(ぎょうぶ)様と何をしてたの?』
『何をって…』
『私は、夢の中で、お父さんとお母さんと、折り紙折ったの。カメ父さんに習った鶴さんと亀さん折って見せたら、とっても上手だって、褒めてくれた。』
『そう、良かったわね。私は、刑部(ぎょうぶ)様と…』
言いかけ、口を濁らす若芽は、遂に見た夢をどう話して良いか分からずに終わった。
それでも丸子は…
『お姉ちゃんの夢、本当になると良いね。刑部(ぎょうぶ)様と、夢の中でした事、本当にできると良いね。』
そう言って、満面の笑みを残して、他の穢兎(けがれうさぎ)達と一緒に、亀四郎に連れられて行った。
そして、それが丸子の笑顔を見て、声を聞く最後となった。
丸子達がいなくなり、急に寝床が寂しくなった若芽は、それまで以上に恒彦に抱かれる夢を見るようになった。
夢は、目覚めても終わる事がなく、恒彦の姿を見かけては、身体(からだ)中が火照るのを感じた。
そして、気づけば、手は股座に忍ばされ、神門(みと)のワレメを弄っていた。
あの日もまた…
青兎達が、全裸で平蔵と戯れる傍で、一人恒彦を思い、寝床の中で股座を弄り回していた。
『アッ…アッ…刑部(ぎょうぶ)様…刑部(ぎょうぶ)様…アッ…アッ…アッ…アァァッ…』
ふと気づけば、寝巻きの触れたあたりが、まるで漏らしたように、ぐっしょりと濡れている。
『あっ…私…』
我に帰った若芽が、自身の身体(からだ)の変化に戸惑いと恐れを感じていると…
『傷が疼くのか?』
裸に寝巻きを一枚羽織っただけの平蔵が、若芽に声をかけてきた。
『平蔵様…』
『平蔵様ではない、哲人のテツ…テッちゃんだ。』
『テッ…ちゃん…』
『そうだ。』
『テッちゃん…あの…あの…私…』
『疼いておるのは、傷口ではないな。』
平蔵に言われると、若芽は唇を噛んで押し黙った。
『好いた男の事を思って、身体(からだ)が疼くのは、おかしい事でも何でもない、普通の事だ。腹を減らした丸子が、おめえに結をせがむのと同じだ。』
『まあ!ちびまるちゃんと同じだなんて…私、あんなに小さくありませんわ。』
『何を言う。おめぇも丸子も、俺に言わせりゃあ、同じ子供…ほんの赤子だ。』
平蔵が言うと、若芽は漸くクスクス笑い出した。
『論より証拠…』
平蔵も笑いながら、若芽を抱き起こしながら、スルスルと帯を解き、漏らしたように濡らした裾よけと腰巻を外し…
『アッ!』
若芽は、股間に手を回されると、忽ち身を固くした。
それでも、膝を閉じたり股間を手で隠そうとしないのは、何をされても、抗えば凄惨な仕置きを受け続けてきたこれまでの経験によるものだろう。
『おめえは、まだまだ男を知らねえ、おぼこ。参道もコチコチで、ちゃんと開かれておらん。』
平蔵は、若芽の神門(みと)を、ワレメの線をなぞるように優しく撫で回しながら、言葉を続ける。
『私がおぼこ…参道が開かれてない…』
『そうだ。おめえは、今まで飢えた野獣共に食い散らかされただけで、まだまだ参道も開かれてなければ、女にもなっておらん。生娘だ。
生娘は、好きな男と抱きおうて、満たされて、初めて女になるのだ。』
『好きな男と…』
『抱かれてぇんだろう?ツネ公に…』
若芽は、忽ちいつも夢見る光景を思い出して頬を紅くした。
『ならば、素直に抱かれる事だ。男は、抱きたくなれば抱きたい女をだけばよく、女は抱かれたくなったら、抱かれたい男に抱かれると良い。男女に大人も子供もなく、男は生まれた時から男、女は生まれた時から女…互いに求め合う事は普通の事だ。命はそうやって結ばれてゆく。』
平蔵は言いながら、若芽の首筋に唇を当て、チロチロ舐め回しながら、ゆっくりと肩に向けて動かしていった。
『ウッ!ウゥゥッ!』
最初のうち、やはり、若芽は、相変わらず身を固くしていた。
物心ついてからずっと…
身体(からだ)を弄られるのは、怖くて、痛くて、辛い事でしかなかった日々…
暗い土牢や御贄倉の土間で目覚めた時…
今日も、どれだけの男達に、何をされるのかを思い、震えが止まらなくかった日々…
赤兎だった頃の感覚が、今なお、身体(からだ)に染みついて離れなかった。
しかし…
『大丈夫、怖がる事はない。俺が今、おめえの身体(からだ)を解きほぐして、惚れた男に抱かれる事のできる身体(からだ)にしてやる。』
耳元近く息を吹きかけるように囁きかける平蔵に、指先で神門(みと)のワレメを弄られても、不思議と痛くなかった。
『刑部(ぎょうぶ)様に…私が…』
『まあ、厳密に言えば、おめえがツネ公を抱いてやるんだ。』
いきなり、身体(からだ)中を弄り回すのではなく…
丹念に耳朶をしゃぶりながら、言葉を続ける平蔵に、優しく神門(みと)を撫で回され、先端極部を包皮越しに摘まれると…
少し荒っぽく、揺籠に揺られる心地に陥りだす。
或いは…
剛毛に覆われた腕に抱かれ…
濁声の子守唄を聴いていると言うべきか…
されど、何故か安らかで心地よい…
お父さん…
若芽は、不意に心の中で呟くと…
『アッ…アッ…アッ…アッ…』
平蔵の胸に顔を埋め、少しずつ身体(からだ)の力を抜きながら、小さな喘ぎ声を漏らし始めた。
お父さん…
お父さん…
お父さん…
若芽は、産まれて一度も父親の顔を見た事がない。
土牢の中、絶え間なく弄ばれて育ち、七つで皮剥を受けてからは、貪り食われて過ごした日々…
男は皆、ケダモノでしかなかった。
父親など、存在どころか、そんな言葉がある事すら知らなかった。
なのに今は…
何故か父親に抱かれ、頬ずりされ、擽られている気がして、もっと弄られようと、自ら脚を拡げ出していた。
『お父さん…お父さん…お父さん…』
『お父さんか…悪くねえ。平蔵様より、ずっと良い。』
『お父さん…私が…抱くの?刑部(ぎょうぶ)様を…抱くの?』
『そうだ、おめえが、ツネ公を抱いてやるんだ。』
平蔵は、尚も、赤子に頬擦りしてあやすように、若芽の神門(みと)を弄りながら、囁き続ける。
『あいつはな…今、佳奈と言う女の子と一緒に暮らしている。』
『カ…ナ…ちゃ…ん…』
『良い子何だぞ。歳こそ丸子より一つ上の十一だがな、中身はおめえと同じくらい大人だ。
あの歳で、一端の女房気取り…飯の支度から、洗濯、掃除、何でもこなしてあいつに尽くそうとするだけでなく、あいつの心の痛みや傷もわかって、支えてやろうとしている。』
『そう…でしたの…』
『まあ、そんな顔するなって。もう、惚れあった女がいるからって、そいつを惚れちゃいかん道理もなく、抱いちゃいかんなどとは、誰も決めとらん。』
『でも…私…抱いたら…佳奈ちゃん…可哀想…』
『馬鹿な…そんな風に、勝手に決めて勝手に束縛されとるのは、麓人(くまそ)連中だけだ。
俺達、山人(やまと)の間では、求め合う男女は、他に褥を同じゅうする奴がいてもいなくても、求め合うままに、いつでも抱き合うのは当たり前の事だ。
結が好物な奴が、焼き魚を喰うのと同じ事よ。』
『結…お結…ちびまるちゃんが大好きな…』
『そうだ。その丸子が、焼き魚くっちゃいかん道理がないように、佳奈と惚れあってるツネ公を抱いちゃいかん道理はない。
穂供(そなえ)る事は、喰う事と全く同じ事だからな。』
『でも…』
『それにな、奴は、まだ佳奈を抱いてやってねえ。』
『まあ…どうして…』
『おめえと同じだ。心の古傷が元で、女を抱けなくなってる。いや、抱くのを恐れているんだな。
佳奈は、ツネ公の為に必死にその恐怖を振り払って、抱かれる事ができるようになったってのに…
抱かれよう、抱かれたいって思ってるのに…
肝心のツネ公がな…
だから、おめえの手で、あいつを男にしてやってくれ。』
『男…に…?』
『早え話が…おめえの手で、惚れあってる佳奈を抱いて、いつか子を産ませて、男としての喜びを…幸せをつかめるようにしてやって欲しい。』
『私が…刑部(ぎょうぶ)様を…幸せに…?』
『そうだ!おめえが、ツネ公を幸せにしてやるんだ!良い子だ!おめえは、物分かりの良い、賢い子だ!』
平蔵は、最後にそう言って頬擦りするや、漸く神門(みと)を弄るだけではなく、若芽の全身を舐め回し始めた。
『アッ…アッ…アッ…アッ…』
若芽は、首筋から肩、肩から腕、掌、指の一本一本…丹念に舐め回される毎に、不思議な感覚に陥っていった。
頭の中が、フワフワとする感覚…
身体(からだ)が宙に浮かび、漂う感覚…
更にそれは…
『アンッ!アンッ!アンッ!アンッ!』
平蔵に優しく乳首を吸われ、神門(みと)先端の包皮を捲り、神核(みかく)を直接摘まれると、若芽の声は一段と高くなる。
そして…
平蔵の唇が、胸から下腹部、下腹部から股間へと移って行き…
神門(みと)の狭間のワレメを舐め上げて行く舌先が、先端の包皮を捲られ、剥き出しにされた神格に触れてゆくと…
『アァァァーーーンッ!アンッ!アンッ!アァァァーーーンッ!』
背中を弓形にして身悶える若芽は、背中に生えかけた小さな羽が、少しずつ翼になつて広がってゆくのを感じ…
平蔵が、舌先で擽られていた小さな突起を、唇に含んで吸われるや…
『アァァァァァァァァァァーーーンッ!!!』
若芽は、遂に大空を飛び立ったと思った刹那…
頭の中が真っ白になり、意識が遠のいていった。
『どうだ?心地良かったか?』
平蔵は、我に帰った若芽に、無骨に笑いかけながら尋ね…
『はい、とても…』
若芽がニッコリ笑ってうなずくと…
『朧の里ではな、本当に好いた男の為に道を開けるよう、女の子は産まれた時から、実の父親や兄達に田起(たおこし)を受ける。それが、俺が今、おめえにした事だ。』
若芽の頬を撫でながら、また、話しを始めた。
『それで、物心つき始めたらな、今度は土弄(つちなぶり)と言うのをさせる。』
『つち…なぶり…?』
『早え話が、俺がおめえにした事を、今度は、おめえが俺にするんだよ。』
平蔵は言いながら、さりげなく若芽の手を自身の穂柱に導いていった。
『どうだ、大きうなっておろう?俺の身体(からだ)が、若芽を可愛いと言うておるぞ。』
平蔵が片目を瞑って言うと、若芽は肩を窄めてニコッと笑って見せ、掌の中で更に膨張する穂柱を、優しく握り締めた。
『さあ、そいつを扱いてみてくれ。最初は優しく、赤子を撫でるように…
それから、徐々に、力を込めていってな…』
若芽は、掌の中で膨らみを増し、熱を帯びてゆくモノに、赤兎だった頃に抱いた嫌悪感を何も抱かぬ自分に不思議さを感じていた。
臭くない…
汚くない…
怖くない…
むしろ、それは…
『そうだ、その調子だ。良いぞ、良いぞ、上手だぞ。』
竿を一扱きする毎に頬を撫でられ…
『うーん…良い心地だ、常世に登ったような心地だ。』
先端を撫で回すと、満面の笑みを傾ける平蔵の声の優しい響きもあったのかも知れない。
次第にそれは、愛しくてたまらないものとなっていった。
気づけば、若芽は自然と舐め始めていた。
最初は、穂袋の裏の付け根からチロチロと…
次第に舌先を穂袋へと移して行き…
更に竿の付け根から尿道に沿って、丹念に舐め回し…
『ウッ…ウッ…ウッ…』
小さな口いっぱいに穂柱を頬張り、先端の裏側を舌先で擽り出すと、平蔵は心地良さそうな声を漏らし始めた。
やがて…
『ウゥゥゥゥーッ!』
一際大きく漏らす声と同時に、若芽の咽頭目掛けて、大量の白穂が放たれた。
『どうだ?まだ男が…俺が怖いか?』
白穂を放ち尽くし、尿道が殻になるまで吸われ尽くした穂柱が、若芽の口腔内で再び膨らみと熱を帯び始めた時…
優しげな眼差しを向けて問いかける平蔵に、若芽は答える代わりに、穂柱を咥えたまま笑みを浮かべた。
『そうか、そうか、おめえは本当に良い子だ。』
平蔵もまた、そう言いながら穏やかな笑みを浮かべると、若芽を咥えた穂柱から離させ、そっと押し倒した。
『へ…平蔵…様…』
『平蔵様じゃねえ…』
『お父さん…』
『うーん…やっぱり、俺はテツが良い。哲人のテッちゃんだ。』
『テッ…ちゃん…』
『そうだ、テッちゃんだ。』
平蔵は言いながら、若芽の股間に手を回し、唇を重ねようとする。
『ダ…ダメ…』
『何故だ?』
『あの…その…私の口…汚い…から…』
『どうして、汚い?』
『その…その…』
『俺のは汚かったか?臭かったか?』
未だ戸惑う若芽が首を振るより早く、平蔵はその唇を吸いながら、無骨な指先で、神門(みと)のワレメを弄り出した。
ソコは、前の時よりも速やかに、且つシットリと湿り出す。
『それじゃあ、そろそろ、道均(みちならし)をしよう。』
『みち…ならし…』
『最初は実の父や兄達と…慣れたら近所の子供達と、存分に土弄(つちなぶり)をして、男と言うものを理解させたらな…
身近な大人に、参道を開いて均して貰う。
本当に惚れた男と抱き合う時、失敗しないようにな。
それを、山人(やまと)の間では、道均(みちならし)と言うんだ。』
『あの…あの…あの…』
平蔵が若芽の脚を拡げさせ、穂柱の先端を神門(みと)のワレメに擦り付けた刹那…
若芽は、漸く気を許し、解しきった身体(からだ)を凍りつかせた。
また、赤兎だった頃の記憶…
来る日も来る日も野獣と化した男達に、股間を抉られ続けた記憶が蘇ったのである。
しかし…
『大丈夫、怖くねえ。ツネ公を抱いてやりてえんだろ?幸せにしてやりてえんだろ?』
耳元近く平蔵に囁かれると、ハッと我に帰った。
『刑部(ぎょうぶ)様…』
そして…
今、若芽の身体(からだ)の下では、蒼白になった恒彦が見つめている。
その眼差しは、一見すると鋭く恐ろしくもあったが、よく見ると物哀しく怯えているようにも見えた。
『大丈夫…怖くありませんから…』
若芽は、何処か幼な子をあやすような気持ちで笑いかけると、恒彦の股間に跨り、穂柱を神門(みと)のワレメに包み込んで行き…
『刑部(ぎょうぶ)様、私を連れて行って下さいな。』
『何処へ行くと言うのだ?』
『海の彼方へ…刑部(ぎょうぶ)様の匂いのする、遠い遠い海の彼方へ…』
ゆっくりと腰を動かし始めた。



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