すこっちの、ザックリが好き。

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日々すこっちのザックリ日記です。

終戦のエンペラー

2013年08月08日 09時32分19秒 | 芝居
学校の勉強で、一番好きな教科は倫理と日本史だったすこっち。

その中で、違和感を覚えていたことがあります。

それは、日本史って近代史に入るとあまり詳しく教えていないと
言うことです。

何と言うか・・・駆け足であっという間に終わる印象でした。

江戸時代や幕末のようなドラマチックな内容ではないから?
とぼんやり思っていたことを思い出しました。

この映画は、天皇についてのぼんやりとした「象徴」という言葉を
具体的なものにしてくれた映画でした。

日本での象徴と言うことはどういうことだったのか・・

言葉で分かっていても漠然としていたのですが、
映像で見ることにより、より明確になりました。

近代日本史の一端が映像で垣間見れる作品だと思いましたし、
これがハリウッド作品だと言うことにも驚きました。

日本の「天皇」という存在の意味を、ハリウッド映画で
感じ取ることが出来ました。

アメリカ人から見た日本人の、理解できない曖昧さも見事に
表現されてました。

火野正平さん、一言も喋らなかったのですが、役者として
素晴らしい存在感でした。

井武雅刀さん、西田敏行さん、夏八木さん、中村雅俊さんなどお馴染みの
俳優さんの演技も素晴らしかったですし、

宇宙人ジョーンズさんも良かったですし、



何と言っても、片岡孝太郎さん演じる昭和天皇が巧い!

最後のマッカーサー&昭和天皇のシーンはウルッと来ます。



あと、レビューなどを見ると、主役の恋愛が絡まって随所に出て来る
のですが、このシーンが要らないという人が多く。

私は、アメリカ人であるの主役が、日本の本質を理解しようとする背景には
入り口として「日本人女性を愛する主役」は必要だと感じましたし、

これがない限り、外国人から親日家の主役への感情移入しにくく、
日本人から見ても中立的に作られて見えるわけですし、
外国人から日本を少しでも理解してもらう為には必要だったと感じます。

あのシーンが要らないと感じるのは、日本人だからではないかと。

ほんとにアメリカ、日本、どちらにもうまい具合に中立的に見えましたし、
違和感も感じられませんでした。

DVD出たら買いたい一本です。

理屈じゃないんだよ、理屈じゃ・・・と、感じる作品です。

戦後68年経ち、日本人とはどういうものなのか、省みる為の
秀作の1本になると感じました。


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2 コメント

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Unknown (kizz)
2013-08-12 13:36:48
なかなか、良かったみたいですね。
なかなか、映画館には行けませんが・・DVDでは観たいです。
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Unknown (すこっち)
2013-08-14 00:32:35
kizzさま。天皇の意味が前より鮮明になった気がしました。

少し調べたのですが、他の国から観れば専制君主のように見られていたですが、天皇自身は立憲君主(明治憲法にのっとって、大臣達が決めた事を天皇が承認する)を厳格に実行していると言った感じです。

天皇が決断したのは2・26事件と敗戦の時だけで、通常は議会で大臣達が決めることが、決められない事態になったのがこの2つだったようです。

アメリカからすると、敗戦させることができたんだから、開戦も天皇に責任がある・・と考えたようですが、天皇は憲法に則って、議会の裁決されたものを承認するだけ・・というのが役割だったようです。
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