ひとりごと

日々様々なことをのんびりと書き綴ります。
時々、スケオタになることも・・・
コーヒーと読書と空を見るのが大好きです。

雪が思い出させてくれたこと

2016年03月12日 | 日記

 昨日 仕事が終わって帰ろうとしたら 雪が降り始めました。

すると 急に5年前が鮮やかに蘇り、涙が止まらなくなってしまいました。

 

2011年3月11日

あの日はおかしな天気でした

午前中は変に暖かかったのです。

午後、14時半過ぎ、最初の揺れがきました

Iさんがすぐさまドアのほうへ、

それにつられて私も廊下へ(バッグ抱えて)

そして立ってられないほどの揺れに襲われたのでした。

Tさんも廊下に出てきていて、私の手をずっと握っていてくれて、

3人でなすすべもなく廊下でしゃがみこんでいました

 

Iさんがあの時揺れに反応して素早く廊下に出なかったら、

ドンくさい私は机の下敷きになっていたかもしれません。

Tさんがずっと廊下で手を握っていてくれなかったら、

パニックをおこしていたかもしれません。

あの手のぬくもりは今でも覚えています

ミンナガイテクレテヨカッタ

 

揺れが収まり、事務所に入ろうとして、唖然となりました。

書庫もカウンターもパソコンも倒れてぐちゃぐちゃ

すぐさま頭に浮かんだのは三男のこと

一人で家にいたらどうしよう、家具に押しつぶされてはいないだろうか

不安でいっぱいになりながら、事務所の復旧をしようとした時、大きな余震がきて、

廊下に戻り、それでもなお 倒れたものを直そうとしたのですが、また余震

で、いったん解散となったのでした。

子供のことが気になり、ただただ祈りながら信号も止まった大混雑の道を必死で運転していたので、ラジオの声もまったく耳に入りませんでした

津波がきているなんて思いもしなかったのです

 

学校の校庭で震えながら待っていた息子を見つけ抱きしめた時、やっと我に返った気がします。

息子と家に戻り、玄関のドアを開けた時の衝撃

上の階の人が

「靴ぬいで入っちゃダメだよ、土足ではいりなさいよ。ガラスで足切るからね」

と叫んでくれました。

爆撃でも受けたかのような部屋の惨状に、驚きながらも土足で倒れたものを乗り越えて、毛布と貴重品のみ取ってきて車の中で家族を待った時には、あのあたたかさはなくなり、厳しい寒さにかわってました。

余震が続き、安否確認のとれない両親を思って過ごす夜の長かったこと。

そんな中 大好きなフィギュアスケーターの一人、安藤美姫さんの「空」という声が聞こえた気がして空を見上げたら、驚くほどの星が輝いていました。

なんでこんな時にこんなきれいな星空なんだろうと。

 

実は 両親と再会したあとも、しばらくは感謝の気持ちよりも、なんで?何も悪い事してないのに、どうして・・・という思いが強かったです。

市内でも中心部と沿岸部では被害に雲泥の差があり あなたたちになにがわかるの?って思ってました。

そんな時に姉からメールがきました。

「日本人は素晴らしい、暴動もおきず みな協力しあっている、と世界が称賛しているよ」

その言葉を見た時に、ハッとしたのです。

そうだ、誇りを失ってはいけないと。

道路で雪にぬれながら電気工事をしている人や、まだまだ余震で津波がくるかもしれないというのに、沿岸部に向かう自衛隊の車が目に入ってくるようになり、感謝の気持ちが出てきました。

こんなに頑張っている人たちがいるんだと、視野が広がったのです 

 

 

 

電気やガスのない生活の不便さ

やっとついたTVからは

ポポポポ~ン♪の映像ばかりだったこと

ガソリン、乾電池がなくて困ったこと

なにより忘れてはならないのが

一人じゃない

ってこと

いろんなことを雪をみて思い出したのでした。