セ・パ両リーグともクライマックスシリーズが終わった。
セ・リーグの試合しか見ていないが、僕なりにジャイアンツとスワローズで、何が違っていたのかを考えてみた。
違いその1:ピッチャーの荒使い
ジャイアンツはシーズン終了間際、いきなり「中4日」体制をとってきた。
シーズン終盤と言えば、選手たち全員が「疲労と戦っている状態」と言えるだろう。
にもかかわらず、「中4日」
どうしても「?」がついてしまう…
スワローズは最後まで、ローテーションを崩さなかった。
では、ジャイアンツは駒不足で、スワローズは足りていたのか?と言えば、おそらく足りなかったのはスワローズの方だと思う。
開幕時、先発要員が足りなかったところに、ジャイアンツから田口投手がトレードで入ってきた。
奥川投手をはじめとする「若手」が不安定な時期、田口投手が先発不足(実際は不足ではなく、不安定要因が大きいための「不足」)をしっかりと埋めてくれた。
その後、若手が成長し、ローテーションをしっかりと作れるようになると、元々足りなかった左の中継ぎとして、田口投手が役割を変更。
石山投手が不調となると、マクガフ投手が役割をスイッチ。
ここも、しっかりと(不安定なところはあったかも知れないが…)穴埋めをしてくれた。
では、ジャイアンツはと言うと、投手は揃っていたにもかかわらず、畠投手を中継ぎに回したり、「中4日」を作るために、無理矢理役割を変更させた感があるような気がする。
「中6日」を作るためには、最低6人の投手が必要である。
「中4日」だと、5人の投手が必要となる。
つまり、一人余ってしまうのだ。(休養日を考えると、二人余る事もある)
さて、余った投手はどこへ行くか…
畠投手のように、「中継ぎ」に回る事になる。
すると、中継ぎに余剰人員が出てきてしまう。
つまり、投手陣の連携と準備態勢が崩れてしまうという事になるのだ。
それを、最終版にやってしまった原監督の考えに「?」がついてしまう…
それを、クライマックスシリーズにまで持ってきただから、選手たちも「?」が頭の中から離れなかったのではないだろうか?
プロの監督がされる事なので、素人の僕には判らない事なのだろうが、うまくいかなかったのだから、「?」をつけさせてもらう事にした。
違いその2:走塁に関する意識の違い
これ、クライマックスのファーストステージで見られたシーンである。
ランナーが1・2塁で、ライト前に打球が飛んだ。
2塁ランナーは3塁でスタンディングの体勢で止まった。
ここで、ライトからファーストへの返球が大きく逸れて、カバーにはキャッチャーが走っていった。
3塁のコーチ、またはランナーが、しっかりとオーバーランをして、送球の行方を見ていれば、難なくホームに入れた場面であるが、ランナーは3塁ベースの上に立ったまま…
つまり、「この打球ではホームに還れないから、ここで止まっていればいい」という考え方なのだろう。
ボールデッドになるまでは、全ての要素が「不確定」であることを、ジャイアンツの選手は忘れているように見える。
自分たちで勝手に「確定」させてしまっているのだ。
それに比べて、スワローズ塩見選手の走塁は、「不確定要素」と「状況判断による確信」をしっかりと使って、「次の塁」をしっかりと取りにいっている。
塩見選手が1塁ランナーの場面で、右中間に打球が飛んだ。
まず、打球の飛んだ方向に対して、野手(センターとライト)どのように動いているのかを見ながら二塁ベースに向かって走る。
ベースを蹴る手前で、もう一度野手の動きを確認して、ボールを捕球しているのか、どの位置で捕球するのかを確認。
3塁が狙えると判断すると、そのまま足を緩めることなく、更に加速。
途中で後ろを振り向き、送球の強さと、カットマンの位置を確認。
送球が緩いとみると、3塁ベースコーチの指示を見て、スタンディングで三塁ベースをオーバーラン。
おそらく、オーバーランしたのは、送球が来ない事が判っていたのだと思うし、コーチもスライディングの合図をしていなかったし、カットマンへの送球が逸れた場合に備えての事だと思う。
塩見選手は脚が速いからだと思っていたら、大間違いである。
実は、スワローズの選手のほとんどが、同じように「確認と判断」をしっかりしながら、走塁しているのだ。
塩見選手は脚が早いので、結果的に次の塁に到達する機会が多いだけで、村上選手も青木選手も山田選手も、外国人選手でもやっている。
故野村監督の言葉を思い出す。
「野球と言うのは、相手に点を与えなければ『負けない』し、相手よりも1点でも多く取れば『勝てる』もんだ」
この教えを、チーム全員で行動にうつしたスワローズと、完全に無視しているかのように戦ったジャイアンツの差が、大きく出たクライマックスシリーズだと思った。
日本シリーズの相手は、オリックスバッファローズである。
ジャイアンツのように、「基本を無視した野球」はしてこないと思う。
今一度、気を引き締め直して、最後の大舞台で輝いて欲しい!
日本一まで、もう少し!
頑張れ!
ヤクルトスワローズ!
セ・リーグの試合しか見ていないが、僕なりにジャイアンツとスワローズで、何が違っていたのかを考えてみた。
違いその1:ピッチャーの荒使い
ジャイアンツはシーズン終了間際、いきなり「中4日」体制をとってきた。
シーズン終盤と言えば、選手たち全員が「疲労と戦っている状態」と言えるだろう。
にもかかわらず、「中4日」
どうしても「?」がついてしまう…
スワローズは最後まで、ローテーションを崩さなかった。
では、ジャイアンツは駒不足で、スワローズは足りていたのか?と言えば、おそらく足りなかったのはスワローズの方だと思う。
開幕時、先発要員が足りなかったところに、ジャイアンツから田口投手がトレードで入ってきた。
奥川投手をはじめとする「若手」が不安定な時期、田口投手が先発不足(実際は不足ではなく、不安定要因が大きいための「不足」)をしっかりと埋めてくれた。
その後、若手が成長し、ローテーションをしっかりと作れるようになると、元々足りなかった左の中継ぎとして、田口投手が役割を変更。
石山投手が不調となると、マクガフ投手が役割をスイッチ。
ここも、しっかりと(不安定なところはあったかも知れないが…)穴埋めをしてくれた。
では、ジャイアンツはと言うと、投手は揃っていたにもかかわらず、畠投手を中継ぎに回したり、「中4日」を作るために、無理矢理役割を変更させた感があるような気がする。
「中6日」を作るためには、最低6人の投手が必要である。
「中4日」だと、5人の投手が必要となる。
つまり、一人余ってしまうのだ。(休養日を考えると、二人余る事もある)
さて、余った投手はどこへ行くか…
畠投手のように、「中継ぎ」に回る事になる。
すると、中継ぎに余剰人員が出てきてしまう。
つまり、投手陣の連携と準備態勢が崩れてしまうという事になるのだ。
それを、最終版にやってしまった原監督の考えに「?」がついてしまう…
それを、クライマックスシリーズにまで持ってきただから、選手たちも「?」が頭の中から離れなかったのではないだろうか?
プロの監督がされる事なので、素人の僕には判らない事なのだろうが、うまくいかなかったのだから、「?」をつけさせてもらう事にした。
違いその2:走塁に関する意識の違い
これ、クライマックスのファーストステージで見られたシーンである。
ランナーが1・2塁で、ライト前に打球が飛んだ。
2塁ランナーは3塁でスタンディングの体勢で止まった。
ここで、ライトからファーストへの返球が大きく逸れて、カバーにはキャッチャーが走っていった。
3塁のコーチ、またはランナーが、しっかりとオーバーランをして、送球の行方を見ていれば、難なくホームに入れた場面であるが、ランナーは3塁ベースの上に立ったまま…
つまり、「この打球ではホームに還れないから、ここで止まっていればいい」という考え方なのだろう。
ボールデッドになるまでは、全ての要素が「不確定」であることを、ジャイアンツの選手は忘れているように見える。
自分たちで勝手に「確定」させてしまっているのだ。
それに比べて、スワローズ塩見選手の走塁は、「不確定要素」と「状況判断による確信」をしっかりと使って、「次の塁」をしっかりと取りにいっている。
塩見選手が1塁ランナーの場面で、右中間に打球が飛んだ。
まず、打球の飛んだ方向に対して、野手(センターとライト)どのように動いているのかを見ながら二塁ベースに向かって走る。
ベースを蹴る手前で、もう一度野手の動きを確認して、ボールを捕球しているのか、どの位置で捕球するのかを確認。
3塁が狙えると判断すると、そのまま足を緩めることなく、更に加速。
途中で後ろを振り向き、送球の強さと、カットマンの位置を確認。
送球が緩いとみると、3塁ベースコーチの指示を見て、スタンディングで三塁ベースをオーバーラン。
おそらく、オーバーランしたのは、送球が来ない事が判っていたのだと思うし、コーチもスライディングの合図をしていなかったし、カットマンへの送球が逸れた場合に備えての事だと思う。
塩見選手は脚が速いからだと思っていたら、大間違いである。
実は、スワローズの選手のほとんどが、同じように「確認と判断」をしっかりしながら、走塁しているのだ。
塩見選手は脚が早いので、結果的に次の塁に到達する機会が多いだけで、村上選手も青木選手も山田選手も、外国人選手でもやっている。
故野村監督の言葉を思い出す。
「野球と言うのは、相手に点を与えなければ『負けない』し、相手よりも1点でも多く取れば『勝てる』もんだ」
この教えを、チーム全員で行動にうつしたスワローズと、完全に無視しているかのように戦ったジャイアンツの差が、大きく出たクライマックスシリーズだと思った。
日本シリーズの相手は、オリックスバッファローズである。
ジャイアンツのように、「基本を無視した野球」はしてこないと思う。
今一度、気を引き締め直して、最後の大舞台で輝いて欲しい!
日本一まで、もう少し!
頑張れ!
ヤクルトスワローズ!