館内に入ってまず目に入って来たのは3メートルはあるような巨大な武蔵の画。でかい…( ̄口 ̄) そのコマからマンガが始まっていく。
自分のペースで~とは言ってくれるものの、多少は流れにそって見る感じに。みんなじーっと見るもんで、列はなかなか進まない。まあ、ゆっくりたのしむべーっと列から離れる。
展示してあるのは紛れも無い『生原稿』ラインのタッチや、ベタのムラ、コマからはみ出した線を消したホワイト。そんな所が全て見える。しかも、ケースやカバーがされているのでは無く、触ろうと思えば触れてしまうし、くっちゃべったら唾だって付くくらい近くで見れる。そんなのって初めてだ。
話は武蔵の『最後に帰る場所』のお話。バガボンドをしっかり読んでる人は面白さは何倍かになっただろうね。 空間だから出来る表現ってのがちらほらと。照明の演出、柱や壁に蝶や蟻がさりげなくいたり、トゲが刺さっていたり、刀が落ちていたり、砂浜があったり…たりたり。全てを読み終えて、「あぁ、並んでまで見て良かった」と、思った。
井上雄彦の作品が見れる!ってだけでは無く、一度にこれだけの人が同じマンガを読む、人によってはそれぱ美術品として見える。そんな感覚、体験が出来た事に意味がある。こんなにマンガの絵を食い入る様に見た事は無かった。
連載って縛りが無く自由にこうして描くのは気持ちいいだろうなぁ。最近のマンガ家と編集社のゴタゴタを聞くと、一つの職業、作品=商品なんだなーっと思わされる。当たり前だけど、純粋に描けないんだもんね。
この作品達はこの後どこへいくのか?違う場所でもやるような話もあるようで、最後はいつになるのやら?