お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

宇宙探検隊の冒険 37 ~氷塊~

2008年07月02日 | 宇宙探検隊の冒険(一話完結連載中)
 宇宙探検隊は宇宙の知られざる惑星や生命体や現象を調査することが目的だ。
「隊長、怪現象に遭遇しました」
「宇宙に怪現象はない。原因不明なだけだ」
「氷の塊が漂っています」
 メイン・スクリーンに宇宙船の三倍ほどの大きさの氷塊が映し出された。
「成分調査でもしましょうか」
「そうだな。では体当たりをして、砕け飛んだ氷を採取して調べようか」
「体当たりなんかして、大丈夫なんですか」
「探検隊の宇宙船は全てに対して完璧に出来ている。全く心配は要らんぞ」
 宇宙船は速度を上げ、氷解に体当たりを行った。とたんに隊員が叫んだ。
「隊長! 砕けるどころか、たちどころに凍り付いてしまい、離れなくなりました!」
「なんと、熱伝導の良い、安い材料を使ったのか! 予算不足にも困ったものだ・・・」
 氷塊から白く凍った宇宙船が生えていた。




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