お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

イソップ話への考察 その2

2009年01月09日 | Weblog
「北風と太陽」
 上着を取り上げる勝負をした北風と太陽。もしこれが上着を着せる勝負だったなら、北風が勝っていたはず。勝てる戦いをする事、常に先を見て行なう事、と言った所だろうか。


「クマと二人の旅人」
 クマに出会った二人の旅人。一人は木によじ登り、一人は地面に死んだふり。クマは地面の人に「危険なのに見捨てて逃げる者と旅をするな」と忠告して去って行く。木に登った男はたまたまの行動かもしれないのに、植えつけられてしまった疑心暗鬼。後の事には責任を持たない言動は如何なものか。


「溺れる少年」
 溺れる子供に向かい、その軽率さを叱る大人。「助けてくれてから、いくらでも叱って!」と懇願する子供。しかし、子供は大人の考えもつかない事をやらかし、とんでもない迷惑をかけてくるものだ。その場でついつい叱りたくもなるのだ。


「カエルとウシ」
 ウシを見た息子のカエルが、その大きさを父親のカエルに語る。父親のカエルは「これくらい大きいか?」と言いながら腹を膨らませ続け、仕舞いには破裂してしまう。まだ幸せだ。今は子共と会話も無いから膨らます事もないし、自慢げに膨らませても、家族の誰一人も見はしない。家庭の中の孤独。


「獅子の衣を着たロバ」
 ライオンの毛皮を被って、会う動物を片っ端から驚かせていたロバ。つい調子に乗って一声いなないたために、正体がばれてしまう。今ならこんな間抜けな事も「カワイー」の一言で受け入れる者がいるかもしれない。価値観の多様化、何でもありの今の世の風潮。なぜか愚かに思われる。



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