お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

その後のアンデルセン童話 

2020年02月16日 | Weblog
裸の王様

 皆に裸だと揶揄された王様は腹を立て、二人組の仕立て屋を呼びつけて言った。
「良いか、明日までに城下の者たち全員分の服を作るのじゃ!」
 次に城下の年長者たちを呼びつけて言った。
「明日、わしが着ている、この自分の地位にふさわしくない者や、手におえないばか者の目には見えない布地で仕立てた服を配るので、それを皆に着用させるのじゃ! 逆らった者は処刑すると伝えい!」
 翌日、裸同然の格好で行き来する城下の者たちを城から眺めていた王様は満足そうにうなずいた。
「ふん! 王に逆らうとこういう目に遭うんだ! 誰が偉いのか、思い知ることだな!」


みにくいアヒルの子

 散々馬鹿にしてくれたアヒルの一家やその他の鳥たちに、強い憎しみを待ち続けた大人になった白鳥は、仲間の白鳥たちと徒党を組んで襲撃を繰り返した。大柄な白鳥に他の鳥たちは敵わなかった。他の鳥たちは堪らずに逃げ出した。その一帯は白鳥だけの物となった。これがいわゆる「白鳥の湖」のはじまり(ウソです)。


マッチ売りの少女

 大晦日の夜、寒空でマッチを売っていた少女。最後には売り物のマッチ全部を燃やした。
「まあ、なんて美しい炎なんでしょう!」少女は炎に見惚れていた。「心が落ち着くわ……」
 すると、周りから声がした。
「たしかに、落ち着くな」
「なんだか神秘的だな」
 少女はある事が閃いた。少女はじっと炎を見つめながら厳かな口調で言った。
「これは神様の炎です。神様がわたしを通じて皆様に愛をお配りしているのです」
 すると、周りが言い出した。
「おお、この娘は神の使いだ!」
「天使様が娘に姿を変えているのだ!」
 マッチ売りの少女は某宗教団体の教祖になって幸せに暮らした。

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