お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

宇宙探検隊の冒険 48 ~パイプと球~

2008年11月05日 | 宇宙探検隊の冒険(一話完結連載中)
 宇宙探検隊は宇宙の知られざる惑星や生命体や現象を調査することが目的だ。
「隊長、怪現象に遭遇しました」
「宇宙に怪現象はない。原因不明なだけだ」
「小さなパイプが浮いています」
 メイン・スクリーンに直径二十センチ、長さ三メートルほどの非金属製のパイプが映し出されていた。早速回収し、調査を開始する。
「掃除機の吸引パイプに似ているな」
「隊長、パイプの両端に、内壁一杯の大きさの金属製の球が、はめ込まれています」
「ではこれは、両側から球を押し込んで、中でぶつけ合うゲームの道具に違いない」
「そんなゲーム、全然楽しくないですよ」
「それが楽しくて仕方がない生命体が一つや二つはいるだろう。とにかく試してみよう」
 隊長と隊員は、それぞれの口から球を押し込んだ。しばらく力を入れていたが、急に球は転がり、中で激しくぶつかり合った。
 新たなビック・バンがそこから始まった。



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