二刀流 (羽生結弦と大谷翔平)

大谷翔平のMLBの試合の感想

10月08日(火) SDP(A) 第3戦 展望

2024-10-08 | ドジャース
  Awayシリーズでは、先にLAD側が攻撃する。つまり、LADの打撃陣が点をリードされていない(ビハインドでない)状態で打撃を開始する。これは過去の2戦と大きな違いだ。
 大谷翔平が初回先頭打者HRを打てば、チームのムードは一気に高まり「今日は行けるぞっ!」と重大な影響力を及ぼすことになるだろう。
  Michael King (R)はSDPの先発陣の中で、最も相性の良い投手だ。過去、地区優勝を決定づけたレギュラーシーズンのSDP戦、PSでのホームでの2戦を考慮すると、
 内角高めにSNK/4Sを投げてくる可能性が高い。これを待ち伏せしコンパクトな打撃で右翼線に持っていけば、ソロHRとなる。(ペトコ・パークは右翼線がLADやLAAに比べ、2.5m短い)
 その次に可能性が高いのは、直球系と誤認させる低めのゾーンにCHだろう。

  SDPの第三戦、第四戦に臨む大谷が取るべきアプローチは、シンプルに「好球必打」であり、打つ球がないなら四球で出塁することだ。(難しい球[Edgeの球、B*1外れた球]を打ちに行かない)
 SDPの弱点の一つであるポジションの捕手、Kyle Higashiokaは肩が弱く、足の速い選手にとってはフリーパスだ。これをLAD側が利用しない手はない。
 チーム全体で盗塁しまくれば、相当なプレッシャーが投手にかかってくる。

  また、高めのゾーンの速球に対しては、追い込まれるまで手をさないか、ゾーンに来た球を打つべきだ。B球を無理をして打ちに行くと腰を痛めるリスクがある。
 打球方向としては、外角中、および外角高め球は、引っ張るのではなく、LAA時代は典型的だった左中間方向に打つべきだ。
 ペトコ・パークは左中間がドジャースタジアムに比べ、5.4mも短い。エンゼルススタジアムに比べ、6.1m短い。これを利用しない手はない。

  最後に、フルカウント時の打撃である。
 大谷翔平は、フルカウント時、四球で出塁することを意識しすぎて、甘い球(ほとんど4S)を見逃し、三振に倒れるという最悪のことがこれまで何回もあった。
 これはチーム、ファンともに望んでいない最悪のAt Batと言えよう。フルカウントでは、球種で待つのではなく、ゾーンで待つべきだ。
 甘いコースに来たら、直球系だろうが変化球だろうが打つ!! 際どいコースは基本カットでいい。細かいコントロールのある投手は少ない。必ず失投する。
 本来、フルカウントは打者有利なのだから、甘い球は狙うべきだ。スラッガーが打ちに行って凡退するならそれでいい。無抵抗で見逃し三振を喫するほど、チームの士気を下げることはない。
 

  試合がどれだけ拮抗したものとなるかは、LAD先発のWalker Buehler 次第となる。
 彼がLADが先制点を得るまで(あるいは試合が落ち着くまで)、SDP戦を抑えてくれていれば、LADは勝利するチャンスは十分ある。
 第三戦を勝利したチームが王手をかけるので、まさに天王山、シリーズの行方を左右する選手人生で最も重大な試合の一つとなるだろう。 

  Bettsの不振
 
  ここ最近、PSでのBettsの不振に対して記事が出ているが、Bettsは間違ったアプローチを取り続けている。
 結果が出ていないから練習するしかない、とばかりに体をいじめ抜くのは、全くの逆効果だ。
 真面目な性格、責任感の強さやチームリーダーとして、そうさせるのだろうが、周囲のコーチやスタッフは同じアプローチで結果が出ていないのをどう考えているのか。
 これでは打席に立つ前に、身体的にも精神的にも疲弊してしまい、打席に立つ際には、「何も考えず、来た球をただ振るだけ」状態に陥りやすい。

  野球は相手があるマインドゲームなので、打席に立つ前からマインドセットを間違えるべきではない。
 とりあえず、ハードルを自ら下げ、ヒットが打てないなら四球で出塁、走者がいるなら進塁打を打つ「生産的なアウト」でいい。
 今PSで打てていないのは、実はBettsだけではない。NYYのJudgeやKCRのWitt Jr.も警戒され徹底マークで打てていない。
  一方、LADで徹底マークされているのは大谷翔平である。Bettsではない。もっと気楽に考えるべきだ。
 Bettsにとって悪いことに、後ろを打つFreemanが足首の捻挫で強行出場を続けている点だ。MV3が十分機能しているとは言い難いのである。

1.大谷   四球で出塁。二盗。
2.Betts   右方向へのゴロ。(三塁進塁)
3.Freeman 犠牲フライ[1打点]【1-0】

  ヒットがなくても、MV3だけで自己完結できる得点パターンである。これでいい、HRや長打がなくても。
 チーム全体でこの得点パターンを徹底することがPSを有利に進める上で有効だ。相手チームにとって、ボディブローのような効果をもたらす。

SDPシリーズ展望

2024-09-24 | ドジャース
24/09/23(月) 現地時間 Dodger Blue デーブ・ロバーツ、パドレスの激しさと集中力をドジャースも期待 https://dodgerblue.com/dave-roberts-padres-series-will-bring-out-the-best-in-dodgers/2024/09/23/
> ドジャースはパドレスに対して3勝7敗で、両チームが同成績で終了した場合、サンディエゴがタイブレーカーでナショナルリーグ西地区優勝を果たすことになる。
 ​​ドジャースはパドレス戦に1勝するだけで[+4G 差]、26日(木)までの(シリーズで)NL西地区首位が確定する [シリーズ1勝2敗、残り3試合 +2G 差]。 
 (SDP戦でスウィープを避け[最低 1勝し]、COL戦で2勝1敗ならば、LADが地区優勝)
 [LAD vs COL:LADが全敗・SDP vs ARI SDPが全勝の場合と、LADが1勝2敗、SDP 全勝の場合 同率TBで、SDPが逆転地区優勝]

  ドジャースが2勝すれば[+5G 差](その時点で)、NL西地区首位が確定する。[シリーズ2勝1敗、残り3試合 +4G 差]

24/09/24(火) 02:32 MLB パドレスとドジャースがLAで対戦。 https://www.mlb.com/news/padres-dodgers-series-preview-how-to-watch-game-times

 Tuesday : Michael King vs. Landon Knack
 Wednesday: Dylan Cease vs. Jack Flaherty
 Thursday : Joe Musgrove vs. Walker Buehler

https://www.fangraphs.com/standings/playoff-odds どちらかが1勝するたびに大きく変動。残り6Gで3差は、実際、追い込まれているのはSDPの方だ。
    地区優勝
Dodgers 91.1%
Padres  8.9%

 LADの先発投手陣に怪我が相次ぎ、代替となる昇格させた/させるはずだった若手投手にも怪我が相次ぎ、LADは大惨事となっている。こうしたことからファンの見方は悲観的な見方が多い。

 Tuesday : Michael King vs.  Tyler Glasnow (R)
 Wednesday: Dylan Cease vs. Clayton Kershaw (L)
 Thursday : Joe Musgrove vs. 山本由伸 (R)

  本来であれば、先発のマッチアップは、登板日の調整をして、こうなっていただろう。
 今オフの補強で、LADはNYYのフアン・ソトを狙っているといった観測記事が出ていたが、はっきり言って論外だ。

  現況、Tyler Glasnow (R)はLAAのRendon並の不良債権となる可能性が高く(毎年プレーオフで投げられない)、昨オフの避けないければいけない投手だった。
 若手二人とトレードしたうえで、複数年契約[5年]を結び直したのは、大失敗だったと言える。高額年俸、契約年の長さなど財政的にも負担が大きい。
 レギュラーシーズンでしか貢献できない、レギュラーシーズン中も、怪我などで登板数が制限される、など使い勝手が悪い。
  一方、Glasnow自身は故郷の球団、(来季以降、大谷が先発復帰するので) 先発6人制で身体的に楽な環境と、契約上の大勝利だ。他の球団なら彼のリスクは避けたはずだ。
 これは編成のフリードマンが賭けに負けたのではなく、最初から賭けてはいけない、負けるのが必至の案件だった。

  LADは球回最高のエースでなくても、計算できる手堅い先発投手が必要だ。特にKershawの健康問題、いつまで現役を続けるのかというモチベーションなど、左腕が必要だ。
 現在、LADの若手投手は右腕が多く、編成上でもバランスが悪い。かつてはKershawと共に韓国の柳賢振[2013-19]、DV問題が露見したのフリオ・ウリアス[2013-23]などがいた。
  投手部門では、身体的能力を高め、球速や回転数を限界まで引き上げるやり方ではなく、体が壊れない範囲で最大のパフォーマンスを引き出すというアプローチに切り替えるべきだ。
 そうでないと、来季以降も同様の問題が頻発するだろう。
 また、現在怪我からのリハビリをしている投手が復帰したとしても、多すぎる先発投手に比して先発枠の問題がある。その場合、バックアップは必要だが、取捨選択が必要になる。
 
  打撃部門では年俸的に、30代前半のMV3の三人がトップヘビーになっており、CT、K.Herあたりの役割は若手のプロスペクトが代替しないと、いつまで経っても世代交代が進まない。
 T.Herとシーズン中に契約延長しないのも、より若く長く拘束できるPagesに成長して欲しいからだろう。
 万一、LADにソトが加入しても、効果は薄い。既に十分左打者がいるからだ。(大谷、Freeman、Muncy、Lux) 
 同地区のチームはLAD対策として、先発左腕やBullpen左腕を積極的に補強しているだけに。

24/09/22(日)終了時     残 直近10試合     勝敗  ±   打率  BABIP OBP  SLG  OPS  AB/HR 打点  四球  三振  盗塁  CS  SB-CS ±
SDP NL西2位[90-66] 6G 8勝2敗[4連勝中] Away  45-30 +15   1位★  7位  4位  7位  5位T 10位  9位  24位  1位★ 14位  14位T 115-27 + 88
LAD NL西1位[93-63] 6G 6勝4敗[1連勝中] Home 50-28 +22  5位  8位T  3位◎ 1位★ 2位☆ 2位☆  2位☆ 2位T☆ 12位  12位  4位T 127-22 +105 [大谷:55-4] 

   防御率 WHIP 被打率 被HR SO/9 BB/9 K/BB SAVE SAVE率
SDP 11位   7位   9位  7位T  4位  9位  6位  9位T  64.6%
LAD 15位    9位  7位T  26位  15位 19位  17位  5位   61.8%

Bullpen ERA ERA   SV   H  ER WHIP  HR  BB SO   
SD        11  5    12  9   8    9T  2  13 
LAD        8   9T   17  15T  6   24  20  11
差 LAD+     +3            +2         +2
            -4  -5   -6     -15  -18

 LADは投手陣全体、Bullpen共に非常に被HRが多い。野手が関与できず、試合の流れを一振りで変えられてしまう。
相手が上手く打ったといえるHRは少なく、ほとんどが、ど真ん中か、高め、内角への失投である。

SDP 捕手     G  Arm  Exchange Avg Pop CS Above Avg  Pop Time
Kyle Higashioka 78  76.3    0.62   2.03    8→ 27[+19]  36→ 9[-27]  LADは出塁したら積極的に盗塁を仕掛けたい。フレーミングに定評。
Elias Díaz    10  84.1    0.65   1.90   90→ 76[-14] 70→86[+16]  肩は強いが、昨季、捕手ではMLB最低のDRSだった。元COL。
 
  依然、地区優勝はLADが有利だ。SDP戦シリーズでは最低1勝したい。
 初戦が最も重要で、初戦を取れば、SDPにリーチがかかり、残り2戦はLADに対し全勝が最低条件となる。


Landon Knack (R) 2QS[18.2%]/11GS/13G 61.0回 3勝4敗 3.39ERA 1.066WHIP 1.0/0.5⑪ 116ERA+ 3.67RS
Home 6GS 30.0回 3.00ERA .168AVG 0.87WHIP
RHB[.250AVG 1.24WHIP HR 6.6%] 9月:3GS 4.85ERA .235AVG 1.31WHIP 4S:計9HR RHB:CUV(12%)[.371 .647 1HR]

強:CUV SR 92、4S SR 91、xOBP 84、xBA 79、CH RV 70、BB% 68、xERA61、K% 60
弱:GB% 4、Brl% 6、Ex 7、xISO 8、Chase% 14、HH% 19、EV 10、Whiff% 30、FB速度 38

Landon Knackと対戦経験があるのは、当時SFGに所属していた Ahmedのみ .000[.000]0/2

SDP先発:Michael King (R)   打率[OPS 打点 ★]/AB ★=HR数  今季登板動画:https://www.mlb.com/padres/video/?q=PlayerId+%3D%3D+%5B650633%5D+Order+By+Timestamp
相性良い:T.Her .263[.721★3打点]5/19 大谷 .417[1.667★★★4打点]5/12 Muncy .250[1.083★]2/8 Betts .286[1.587★★5打点]2/7 K.Her .500[1.000]2/4 Rojas 1.000[2.000 1打点]1/1 
  悪い:       Smith .111[.222]1/9  Freeman .250[.583]2/8 Lux .000[.000]/7   Kiermaier .167[.542]1/6  Taylor .000[.000]/3 Edman .000[.000]/2 Pages .000[.667]/1 

今季の対LAD戦 
3/21(韓国)   75-43[57.3%] 3.1回 4H   3ER 1HR 3BB 5K 1.50GO/AO ◯ 8.10ERA 2.10WHIP .286AVG 中継ぎ https://www.mlb.com/gameday/padres-vs-dodgers/2024/03/21/746175/final
4/12(Away) 96-65[67.7%] 5.0回 6H 7R 4ER 4HR 2BB 4K 0.90GO/AO ― 4.19ERA 1.50WHIP .213AVG https://www.mlb.com/gameday/padres-vs-dodgers/2024/04/12/746162/
5/10(Home) 106-74[69.8%] 7.0回 2H   0ER   3BB 11K 0.94GO/AO ― 3.67ERA 1.31WHIP .214AVG https://www.mlb.com/gameday/dodgers-vs-padres/2024/05/10/745421/     


 三先発の中では、初戦のKingが大谷と最も相性が良い。 King(NYY)とCease(CHW)はALに所属していたため、対戦経験も多くなり必然的に平準化される。
NLに所属していたJoe Musgroveとはやや分が悪い。

 LADが初戦に勝利するかは、先発のLandon Knack次第だと思われる。これまでのLAD先発の傾向として、3回までに3~4失点だと厳しくなる。
5回1~2失点ならば、勝利する確率が大きくなる。その場合、今後のプレーオフの登板も予定されるだろう。新人ルーキーには酷なことに思えるかもしれないが、とても名誉なことだ。
KnackはHomeでは相対的に好投しているので期待したい。

 初戦を取れば、流れがLAD側に大きく傾き、残り2戦以降は打撃陣はリラックスして臨めるだろう。
2連勝ならば、予測できない不安定さのBuehlerの登板日前の地区優勝となり、第3試合以降は、記録がかかっている大谷以外は、PS向けての調整試合のような形になるだろう。
SDPは大谷翔平に対し、まともに勝負をしないか、死球も厭わない攻めか、両極端になるかもしれない。
 大谷翔平はMIAで見せた集中力を見せてほしい。標準的な活躍でも、十分だ。何より出塁する事がポイントだ。
また、LADの7-9番打者は、長打よりも、単打と四球で出塁することが重要となる。
打線では直近、不振に陥っている、Smith、Lux*、Edman# は奮起したい。

 守備面では、エラーをしないこと。このような重要な試合やPSの試合では、エラーが試合を分けることが多い。
これまで酷すぎるエラーを犯してきたのが、LADの野手陣だ。
先発投手の怪我や不出来もさることながら、エラーで投手の足を引っ張り、長いイニングを投げなくさせ、勝ち星を落としてきた事が、今の現在地である。