本日をもってシルクは引退となりました。
無事この日を迎えられ、まずはホッとしています・・・。
デビューが遅かったので、あの日から7年少しの現役生活でした。
正直、盲導犬になったことも、定年まで勤めあげられることも想像もしていませんでした・・・。
シルクにぴったりなご縁だったのだなぁと思います。
あの日の電話。
やっと進路が決まった安堵感と、もう手の届かない所へ行ってしまったような寂しさと・・・。
ただ「元気なシルクにぴったりな元気なユーザーさんですよ」という言葉だけ
が印象に残っていました。
「ふつつか者ですが、どうぞよろしくお願いします」そんな気持ちでいっぱいでした。
その後は市のHPや新聞にも載せて頂いたり、テレビに出たりと、
時々送って頂くシルクの写真やニュースに喜び
また年に1度のスポーツ大会開会式での行進は本当に楽しみで
テレビの前でドキドキわくわく、大騒ぎでした。
シルクとは、晩年に偶然会うまで会うことはありませんでしたが
シルクの活躍を想像もしない展開でたくさん見せて頂いて
ユーザーさんには感謝の気持ちでいっぱいです。
7年の間、シルクとユーザーさん間の沢山の絆、信頼、ご苦労、
2人だけの秘密や笑い話、
本当にそこには私たちには計り知れないものがあると思います。
PWの7倍の年月・・・。
初めての盲導犬。人生を変えてくれたかもしれないパートナー。
盲導犬は出会いと別れの繰り返しとも言われます。
PW時代、日々楽しくは過ごしていましたが、いつか来る「お別れの日」に怯えてもいました。
それはユーザーさんも同じなんだなぁと、やりとりをしていて
初期の頃から思っていました。
そして、10歳で元気に協会にお返しするのが私たちの使命だからといつも仰って下さり
大事に考えてもらっているシルクは幸せでした。
頂いたお年賀状に、「家族にとっては偉大なセラピードッグでもありました。
ただ存在するだけで、どれほど励まされ癒されてきたことか・・・」とありました。
それはシルクにとっても同じことだったと思います。
驚いたことにシルクはユーザーさんとは遊ばないらしいです。
ご家族とは遊んでもらえる、シルクにとっても癒しの時間だったと思います。
何か自分なりに切り替えのスイッチがあったのかもしれません。
引退の実感があまりないままでしたが、先日のお別れ会の写真が届き
見ていたら急に実感が湧いて涙がこぼれました。
生花の首飾り、かけて頂きました。ありがとうございます。
(留守電で詳細をお話できていませんが)元気で引退を迎えられたことと思います。
お世話になった方々、気にかけて頂いていた方、ブログを読んで下さっていた方
ありがとうございました。