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TPP騒動で思ったこと

2011-11-11 01:26:39 | その他
TPPが世の中を騒がせている。
良いこと悪いこと、多々あるのはわかるが、TPP反対論でちょっとひっかかることがある。

(はじめに言っておくが、これは農家批判ではなく、叱咤激励だと思って読んでほしい)

確かに、TPP反対を掲げる人たちの反対理由はもっともだが、結局は守ってもらえなくなるのが嫌なだけではないのかと感じてしまう。
競争の場に放り出されるのが怖いので反対したい。しかし、反対意見として、より説得力のあることを全面に押し出しているだけではないかと思ってしまうのだ。

これは、守られてきた産業に多くみられる。
郵政民営化のときも、民営化すると利益優先になって、過疎地の郵便が成り立たなくなるなどと反対した人も多かった。
確かにその可能性は大きいが、やはり「やだよー、これからも僕たちを守ってよぉ」「強そうな人たちと戦うなんていやだよぉ」
本音はそう聞こえてしまう。

対局にある工業などの産業界は長年競争社会の中で力を付けてきた。
自動車業界は、関税があって当たりまえ。
しかし、その関税というハンデがありながら、より良い物をより安く作ることで日本車ブランドを作り上げてきた。
売買以外にも壁は沢山ある。
年々厳しくなる排ガス基準や衝突安全性も努力と研究を重ねてよりよい物を作ってきた。
国内よりも厳しい基準の国に輸出をしたければ、さらに厳しい基準に適合するように改善するしかない。
膨大な開発費も吸収する努力をしてきたから、日本車というのはあれだけの品質の物を外国車とは比較にならない値段で提供できるのだ。

農業も努力を重ねてきたのはわかる。
しかし「良い物を手間をかけて作ってきた。だから高い」それで終わってしまっている気がする。
一点物ではなく、大量生産品なのだから「良い物をより安く」を目指すべきだ。

これは、TPPの参加、不参加関係なくやらなければ未来はない。
米の消費量が減っていると嘆いているが、それを解決したいなら「良い物をより安く」だ。
何も、10kgで500円にしろなんて無謀なことは言わない。
10kgで3000円の米と同じ品質のものが、10kgで1500円になったらみんなが買う。2000円でも買うだろう。
旨くて家計にやさしければ米食はもっと増える。
コンビニで120円のおにぎりが90円で買えるようになれば、パンではなくおにぎりを買うだろう。
そうすれば、多くを輸入に頼っている小麦ではなく、国内産の米の消費量が増える。
日本の米は手間がかかって品質が高いから3000円、4000円であたりまえ、なんて言うのは甘えではないだろうか。

高くてあたりまえと思われていた物がいっきに安くなった物はたくさんある。
パソコンやメガネは良い例。
メガネはちょっと前までは、1つ3~5万円くらいはあたりまえだった。
レンズは特殊な物で、技術料がかかるというのをメガネが高い理由としてよく聞いた。
メガネを頼んでからでき上がるまで3日~1週間なんていうのもあたりまえだった。
しかし、ある会社が流通や販売形態を見直して1万円くらいのメガネを売り出すと、客を奪われた既存のメガネ屋はあわててそれに追随した。
「なんだ、やれば出来るんじゃないか!」というのが消費者の思い。

農業のことなどほとんどわかっていない自分ではありますが、ぜひ、農家のみなさん!頑張ってください!!
わずか10年前でも、30km/ l のガソリン車なんて考えられなかった。でも、今はそれが街を走っている。
生き残ってきた企業は、無理と思われることを実現してきた企業です。

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