『使命みたいに』
なんの芽だろう
小さな小さな芽が
静かに生えだした
何故だか僕は
その芽を守り
育まなくちゃって
そう思ったんだ
まるで使命みたいにさ
なんの芽だろう
小さくて心許なくて
けれど凄く可愛いんだ
※とある場所でとある人にプレゼントした詩。
『一緒にいるのに』
恋人でも
友達でも
親でも
子でも
一緒にいるのに
一人より寂しいならば
多分それはもう
何かが破綻している証
一緒にいるのに
一緒にいるのに
大丈夫
ひとりぼっちには
慣れている
大丈夫
大丈夫
ひとりぼっちには
慣れているから
※書き下ろ詩。
『蒼き記憶と苦笑い』
ボーリングシャツ
ドクロマークの長財布
ポマード匂わす
マセたガキんちょ
酔った先輩のウチ
互いに止まない衝動
当時EPOが歌った
白い時間の
意味を知った気がした
大したことないと感じた
果てる為の繋がりは
大人になった
今だからこそ
その重さと憂いと
本当の意味を知る
嗚呼青春の蒼き苦き
記憶の断片たちよ
近付く走馬燈に乗り
出てくる必要はないんだ
ほらごらんよ
苦笑いしか出来ないから
でもなんだろう
優しい苦笑いみたいなんだ
※書き下ろ詩。
『更新されないイメージ』
僕の中のイメージは
未だ数年前の影
深い夜に
静かに浮かぶ月のまま
あの日
君が言った
私が月で
あなたが空だよと
空がないと
月は輝けないと
更新されないイメージ
ちょっぴり切ない憂いの影
※書き下ろ詩。