今でこそ 兄がケーキを作ったりしてクリスマスっぽいけど
小さい頃から私達兄弟はクリスマスって言ったら父の会社関係のお付きあいって感じだった
家族で何かするなんてなかったし
プレゼントもなかった
サンタクロースなんて いるわけないのはすでにわかってた
取引先のおじさんやおばさん
そのなかにいるだけの家族
体裁だけの家族
にこにこしてれば怒られない
ただそれだけ
クリスマスが始まるころは
何件もお呼ばれして 忙しい
今はそう言うの減ったのかな
疲れるだけのパーティ
春は桜
夏は花火大会
秋はお月見
冬はクリスマスとお年賀
みんながみんな楽しいはずなのに
凄く寂しかった
考えても見てよ
着せられたきれいな洋服に
食べたくもない贅沢な食事
ナイフとフォークの死ぬような練習
お辞儀の仕方
わざとらしい笑顔
緊張してお漏らししそうなのに
どこに幸せがあるの
不自由なく見えるのは 見せかけ
父が入院して 良かった
母が離婚して 良かった
なのに私達兄弟は苦しい
家族の犠牲は子供にくるのよ
つまらない話だわね 本当に