以前にも書いた内容の続編である。
ラジオ体操は全部で8種類ある。昭和3年からの第1期3曲、同21年からの第2期3曲、26年からの2曲(現行)。
このうち第2期のものは短期間の使用で、GHQの差し金で中止されたこともあり、もともと資料が少ない。「新しい朝が来た」(昭和54年)によれば、
第1:服部正作曲 放送開始 昭和21年4月
第2:深海善次作曲 同上
第3:橋本国彦作曲 同上
とされ、22年8月末で放送が終了した。
第1第2は博物館に音盤や楽譜が残っているのに、第3だけなぜないのかとの疑問がくすぶっている。
著者の見解は、橋本国彦(1904~49)とGHQの関係にかかわるものだ。
彼は欧州留学から帰国後東京音楽学校作曲家教授(教え子多数)に就任、時節柄大政翼賛会の文化活動に積極的にかかわった。
皇紀2600年奉祝曲を書き、「英霊讃歌」で「撃ちてし止まむ」を大合唱に絶叫させた張本人だ(「日本の作曲20世紀」)。「追放」されないほうがおかしい。
曲には何の罪もないが、彼と運命を共にした、と考えるのが一番合理的だろう。
今回全部の譜面が、北海道で音楽教育資料として発見されたので、それを機に書きました。
近日中にネットで売ります。
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