春が来ると骨董市のシーズンだ。
今回の収穫がこの1枚(年賀状)。
岩村通世なんて、まず一般の人は気づかないだろう。
彼は明治15年に東京で生まれた。
父親は旧土佐藩士で、北海道庁初代長官男爵岩村通俊。
東大法学部を卒業して司法省に入り、思想検事として天皇機関説事件やゾルゲ事件を担当した。
その後検事総長を経て、太平洋戦争開戦時東條内閣司法大臣(昭和19年まで)。
ということは治安維持法違反で挙げられたキリスト教弾圧事件の最高責任者。
敗戦後、開戦詔書に副署した責任を問われて、A級戦犯容疑で巣鴨等に収監されたものの、岸信介らとともに不起訴となった。
以後弁護士を開業。没後は多磨霊園に葬られている。
写真は昭和30年のもの。
こういうとんでもないものが、骨董市には眠っているのです。
敗戦後
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