こんにちは、竹清です!
最近囲碁AIの欠点が発見されて、そこを突くことで人も勝てるようになったと日経の記事になりました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC213VF0R20C23A2000000/
2016年にAlphaGoが登場して以来、AIはたしかに神の領域に踏み込んでいましたが2023年現在7年たってその欠陥が発見されたというのは面白い話です。
尤もその欠点を発見したのもAIらしいので人の出番があったのかというとなんともですが。
ニュースが気になった囲碁ファンもいらっしゃると思いますので自分なりの理解で説明していきます。
問題となっている重大な欠陥は下図のような場面になった時です。人の目には白が取られているのは一目瞭然です。
※囲碁を知らない方のために加えると囲碁は生命の確保に2部屋必要になります。真ん中の黒はA、Bと2部屋確保しており生きております。
しかしAIは「自分の石が一周して連絡していると死活が判定できなくなる」つまりどのような状態でも一周した石は活き判定と誤作動が出るようです。
その欠陥をつくために、あえてAI側に一周した石を作らせ、油断したところをさらに上から取り囲み一網打尽にしてしまうのがAI攻略法です。
7年もこのような欠陥にほとんど誰も気づかなかったのは石が綺麗に一周する事が極めてまれだということでしょう。
念のため囲碁を知らない方に説明しますが、下図ならA,Bの二部屋が白は確保され、これなら本当に生きています。
下図のように、白石が一周せず、分断された場合はAIは正しく死活判定出来ます。こちらはもちろん白全滅ですね。
AIは入神の域の強さですからほとんど穴はありません。最初の図のような落とし穴が例外中の例外なのです。
記事にもAI同士100万回以上のシミュレーションから発見された誤作動だったとあり、人であればこの欠陥を見つける事も出来なかったでしょう。
今後自動運転など、人の生命をAIに託すような時もくるでしょう。囲碁のシュミレーションがそのような将来の一助になるならこんなに嬉しい事はないですね!