トニーの厩舎。
トニーは
アレックスのお父さん。
わたしにとって
義理の父です。
アメリカの
個人の家のイルミネーションは
あれもこれも盛りだくさんで
なんだかもう大騒ぎで
うひゃーっと思うことが多かったけれど
彼のクリスマス飾りは
シックで
静謐感があって好きだった。
写真は
わたしが写した数年前のもので
ことしはツリーを飾っただけらしい。
讃美歌の
『もろびとこぞりて』
もろびとこぞりて
迎えまつれ
久しく待ちにし
主は来ませり
久しく待ちにし
主は来ませり
主は来ませり
主は
主は
主は来ませり
子どものころ、
何度も繰り返される
フレーズを
「主は来ませり」だとわからず
単にカタカナの
「シュワキマセリ」だと
思っていた。
クリスマスの
とっておきの、魔法の呪文だと。
シュワキマセリ
シュワキマセリ
シュワ
シュワキマセリ
世界中みーんな幸せになーれ!
みたいな。
大人になってからも
心のなかで
いつのまにか
「シュワキマセリ」と
唱えていることがあったりして
それはもう
わたしにとって立派な呪文。
立派な呪文…ってヘン。
シュワキマセリ
シュワキマセリ
シュワ
シュワキマセリ
アーメン
ツリーの飾りつけをしていたときに
床に寝転んでわたしのスマホをいじっていた甥っ子が
いつの間にか写していたらしい写真
・
駅前や公園や
フラワーセンター、
江の島も
ヨットハーバーもテラスモールも
とてもきれいなイルミネーションで
どこもかしこもきらきらで
きれいだなぁと
見とれるのだけれど
なんだか申し訳ないような
居たたまれないような
気持ちになる
ことしのクリスマス
遠くの国では
寒空に空襲警報が響きわたり
極寒のなか
暖房も使えないのに。
そしてまた心のなかで
つぶやく。
シュワキマセリ
祈りを込めて
★
PLAY FOR UKRAINE
STAND WITH UKRAINE
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