ヒヨコじゃなくて
はい、ヒヨドリです。
ん
赤いほっぺが
意外にキュートな
ヒヨドリのヒヨちゃんは
正直言って
…招かれざる客。
ヒマワリの種のエサ台でも
枝から吊るした砂糖水の瓶でも
それはきみのためじゃないんだよ~
メジロが逃げるよ~
来ないで~
と嫌われてしまう存在。
体が大きく、
ちょっと乱暴で
姿がきれいじゃないばっかりに。
思えば人間て、ほんと身勝手です。
そうは言っても
小鳥たちが逃げちゃうし。
灰色魔女みたいだし。
そう、
ずぶ濡れになったヒヨちゃんは
なにやら みすぼらしくて
意地悪そうで
「でたーっ灰色魔女~」って思っちゃうのです。
ごめんね、
普段は赤いほっぺがお茶目だよね。
"灰色魔女" 呼ばわりには
ちゃーんと好意も含まれているからね。
ともかく8月半ば頃。
それまでもバードバスにやって来て
でも水を啄ばむだけで
去っていったヒヨちゃんが
暑さに負けてか
ついに水浴びデビュー。
ちょうど遊びに来ていた
メジロの一団
が、あっという間に逃げ散って、
バードバスを独り占めしたヒヨちゃんは
豪快に何度もばしゃばしゃして
一気に水がなくなった。
そして
それからというものヒヨちゃんは
毎日のようにやって来て
ダイナミックに、
そして念入りに水浴びをするように。
昨日なんて、
甥っ子(お正月以来久しぶりに遊びに来た)が
柚子の実をとろうとしているのに、
平気で飛んできた。
彼は保育園児なので
まだとても小さいけれど、
それでも子供がすぐ傍にいるのに
水を浴びるとは。
水しぶきを引っかけられた甥っ子は
なにが起きたかわからず
一瞬 硬直して、
それからめちゃくちゃ驚いていた。
1羽でも強烈なのに、
仲間を連れてきたらどうしよう。
怪鳥ガビちゃんだけでも
小鳥が逃げるのに
灰色魔女のヒヨちゃんまで加わって
メジロやエナガの足(羽?)が
遠退いてしまったら悲しい。
いやいや
性格や外見で区別してはいけない。
エサもお水もこころよく提供しなくちゃ。
…ですよね?
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