TIUが1点を先制
さらに、これをライトが後逸。
打った榊原は一気に3塁へ。
なおも1死3塁。
一昨日、開幕した『第60回全日本大学野球選手権大会』
私の卒業した東京国際大学は創部47年目で東京新大学リーグを初優勝し、選手権に悲願の初出場を果たした。
そんな母校を率いるのは、プロ野球・広島カープを3度日本一に導いた名将・古葉竹識監督。
4年前から母校の監督に就任したのだ。
就任当時、在学していた私は、スポーツ大好きで、東京国際大学(以下、TIU)に入学した理由も「スポーツジャーナリストになりたいから。TIUに報道学科があるから。」というもの。
報道関係の勉強はもちろん、大学の留学プログラムにも参加し、自分自身の積極性が強くなっていたちょうどその時に、大学が「スポーツ関係の部活の強化」に方針転換。すばらしい指導者と施設を整え、それに伴って選手(部員)も大勢増えた。
私自身も、大学入学当時にやりたかったこと、留学中に経験した「学生記者」を自分なりに考え、野球部を中心に試合や練習に足を運び、このブログでいろいろと記事を書いてきた。
少々(いや、かなり)好き勝手に大学生活をエンジョイしたため、卒業は今年の3月になったのだが、3年前にやっていたボランティア学生記者は大学時代の大きな経験と大事な思い出になっている。
前置きはこのぐらいにして、一昨日の試合のことを書こう。
初の全国大会の初戦。私は仕事を昼ごろに切り上げ、神宮球場へ大急ぎで向かった。
到着は2時半ごろ。TIUの試合はすでに始まっており、2回裏のTIUの攻撃中であった。
まず驚いたのはスタンドのTIUの応援団の数。
私が取材・観戦していた3年前は、ベンチ入りできなかった野球部員、部員の保護者、熱心な大学OB、大学の職員が数名ずついた程度。
岩槻の川通公園野球場の小さなスタンドにパラパラ程度にしかいなかったのに、この日は神宮球場1塁側応援席にこの通り。
応援団、チアリーダー、ブラスバンド、他の部活もチームで応援。 大盛り上がりでした。
中には、古葉監督のプロ野球での監督時代からのファンという方も、
まぁ、リーグ戦と全国大会の違いは大きいですが、3年前私が夢見たことの1つは、TIUの応援がスタンドいっぱいになることだったので、それが大学野球の聖地・神宮球場で実現したということで、到着早々グラウンドではなくスタンドに感動してしまいました。
そんな大声援を受け、初の神宮での全国大会に野球部員は気負いすることなく、堂々と戦っていました。
相手の龍谷大学(関西六大学)は選手権出場15回を誇る名門。
試合は1回にTIU先発・エースの伊藤君の立ち上がりを龍谷大が攻め1点を先制 (私の球場到着前ですので、状況はよくわかりません。。。)
しかし、3回表、TIUは2死2塁から、3番・榊原君が左中間を抜けるタイムリー3ベースヒットで同点!
そのときの写真がこちら
そして4回にもTIU6番・今井君のタイムリーヒットで逆転!
この今井君は古葉監督が広島監督時代の代走のスペシャリスト・今井譲二氏の次男だという。 昨年までは炎のストッパー・故津田恒美元投手の長男もTIU野球部に在籍。古葉さんのもとで野球をしたいという古葉チルドレンのチルドレンもTIU野球部を支えている。
投げては、初回に失点を許した伊藤が2回から素晴らしいピッチング!なんと、2回から8回まで龍谷大打線をノーヒットに抑えた!
このエース伊藤君は、TIUの野球グラウンドのすぐ隣にある埼玉県・坂戸市にある坂戸西高校出身。
私が野球部取材をしていた3年前は1年生。そのときから公式戦に登板し、1年生とは思えない堂々としたピッチングをしていたことをハッキリ覚えているが、この日はその何倍も凄みを増して、伝統ある龍谷大野球部を抑えていた。
しかし、初出場・初勝利が目の前に見えた9回裏。
龍谷大の意地と粘りでフォアボールと長打で同点にされてしまう。
尚もランナーが残り、1打サヨナラのピンチとなるが、伊藤君にTIU応援席、さらに全国・いや全世界にいるTIU応援団の気持ちが伝わり、
三振にとり、同点で食い止めた。
そして、試合は延長戦に!
ここでスタンドはどよめいた。
電力事情を鑑み、試合時間短縮を目的に大会史上初タイブレーク方式(1死満塁から。最初の回=10回は任意で打順を決められる)というものが適用されたのだ。
私の周りでは、もちろんヒットが出れば大量得点になる満塁だが、内野ゴロになってしまうと、ダブルプレーであっという間に終わってしまう。との声も。(その主は、私ですが…)
そんな不安がよぎったが、
先頭の3番・榊原君。龍谷大・マウンドには1回から投げ続けTIUを2点に抑えてきた井口君。
その2球目、
ワンバウンドでキャッチャー後逸。3塁ランナーがホームを踏み、3-2と勝ち越し!
もちろんTIUの得点に歓喜するも、「龍谷のエースも悔しいだろうな」という気持ちと、「TIU、1点じゃ全く安心できないぞ」という想いで私の心臓はドキドキ。
まだランナーが残り得点のチャンスであったが、榊原君はキャッチャーフライ。
レフトフライで結局1点どまり。
10回裏の龍谷大も、もちろん1死満塁からのスタート。
しかし、数分前にTIUの為にした心配が、ここで形を変えて現実となる。
6-4-3と渡り、ダブルプレー!
あっという間に、攻撃終了で、試合終了。
TIUが見事な勝利を収めた。
さらに、グラウンドの外でも、
古葉監督と、野球部OB昨年までのエース・小島君(現・東芝)の2ショット
10回を投げ切ったエース・伊藤君と、2年前の主将・待井君などとの4ショット
私自身も、大変お世話になった大学の先生や、職員さん。野球部取材時に応援・協力していただいた先輩方や、野球部員の保護者の方々と大勢再会できて、もちろんTIUの歴史に残る1日を同じ場所で共有することができて、とても嬉しい気持ちでした。