YouTubeで起きた悲しいできごと
YouTube関連の記事が再びアクセストップとなった先週、YouTubeにアップされた映像をめぐり、2ちゃんねらーが海外のYouTubeユーザーを中傷する、という事件が起きてしまった。
経緯はこうだ。日本語を聞き取れない一部の外国人が、不祥事関連の映像のコメント欄に、「Jap」など差別表現を交えて「英語で話せ!」などと英語で書き込んでいた。これを見た米国の男性が「そんな差別表現はやめなさい」と英語で語る顔出しビデオを作成、YouTubeで公開した。
しかし、英語を聞き取れない一部の2ちゃんねらーがビデオを見て「この米国人が、日本人をJapと中傷している」と勘違い。彼のビデオに中傷的なコメントを立て続けに書き込んでいった。
この様子を見た、日本に留学中の米国人の女の子が「争いはやめてほしい」と語る日本語ビデオを作成してYouTubeに公開。だが彼女に彼氏がいると知った一部の2ちゃんねらーが嫉妬?し、彼女のビデオにも中傷を浴びせかけた。傷ついた彼女は、Web上アップしていた、日本での思い出を書いた日記や写真などを、非公開にしてしまった。
youtubeで「JAP言うな!」と怒る善良なアメリカ人に、勘違いした"一部の"にちゃんねらーが攻撃を仕掛けた事件に関する詳細調査ファイル
「YouTubeで起きた悲しいできごと」・・・
(間違った)他者情報に反応して、どんどんコメント参入して、恐ろしい勢いで加速をつけて盛り上がっていく。
その有り様を空恐ろしく感じながら読んだわけですが・・・
この構図と、亀田興毅の世界タイトル獲得判定騒動の展開は
すごく似てるように思う。
一言で言って、お祭り騒ぎ。
他者の記事やコメントに反応して、試合をまともに観てない層&にわかボクシングファン層まで参加して、亀田擁護派と亀田バッシング派に分かれて争っていて、そこにTBSバッシング派が入って、
そこに私のようなそうした構図疑問(orバッシング)派が・・・
と、騒動が形を変えて伝播していく。
(ちなみにITmediaによると、「YouTube極楽とんぼ騒動」自体が
5年前のある事件に似てるらしい。
YouTube極楽とんぼ騒動で思い出した、5年前のあの事件)
・・・なんか、今回の件、全部にシナリオがあって
TBSが悪者になることまで想定内だったとしても驚かないかも。
今ごろ、局は「してやったり」なのかも。
亀田戦、視聴率は42% TBSに抗議電話殺到
関東地区の瞬間最高視聴率は、亀田選手の判定勝ちが決まった直後の午後9時47-48分の52・9%。関西地区は52・1%を記録した。
もしかしたら、こういう局内部反逆(??)の動きも想定内だったり・・・。
勝谷誠彦の××な日々。
勝谷誠彦
完全なTVおかかえ痛罵キャラのようだし。
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一連の構造って祭り好きな日本の伝統をネットで再現してるのかな?
という私も神輿をかつぐヒトをみてるわけでしっかりチェイスしてるわけで、
やばいヒトの褌フェチ野郎と紙一重なわけですが。(・・・そのものではないことを願う)
いや、元々格闘技は完全守備範囲外で、今回も試合にも結果にもほとんど興味がなかったんだけど(全然見てないし)、ニュースの多さ&ブログ内どこにいっても出会う記事の多さと、コメント展開の活発さに興味がわきました。
ちょっとわき道にそれますが(って実はこれが今回の本論)
最近、メインブログの更新をお休みしている間に考えたブログ持論に、
「ブログの記事はエゴでいい」というのがあります。
お金をもらってるプロのジャーナリストは別として、
ブログは自分の思考置き場だから、基本は何を書いてもいい。
で、反社会的な内容であれば、バッシングをウケることにはなるけど、
いざという時、訴訟等も含めて自己責任さえとれれば。
(もちろんバリエーションとして、参加者にすべてを委ね、第三者に全開放されたブログでもいい訳です・・・本人がそれを自覚して作ってる限り。)
で、気になってるのは、やっぱりコメント欄。
社会問題提起系の(場合によっては過激な)記事に(過激に)反応する層・・・。
自分のブログでは一切そういう論調や志向&思考の見える記事を書かず、
ただそういうコメントには必ず参加する層・・・。
・・・本当にそれはあなたの「個人」の意見なのか?
記事に誘発されたあなたの本音なのか?
それともコメント欄のその場なお祭りなノリなのか?
参加することそのものに意義があるのかな?
本来、社会問題系記事へのコメントは、記事を理解し評価しうる同等以上の
情報量と思考力・分析力がなければ書けないと思います。
でも、ブログの場合、コミュニティタイプの同感コメントは案外ノリでも書けてしまう。
いや、それもまたコメントの「他者承認性」「コミュニティ参加意識」「同調性」などなどのなせる効能だとは思うわけですが。
&プラス面もあるとは思うのですが。
今回のYOU TUBE極楽・山本事件×亀田騒動のような、
あまりにも情報の元ソースからかけはなれた部分での
コメントの盛り上がりにはイエロー・シグナルがともってしまう。
石を投げた本人を見ず、軌跡も見ず、飛んでる石の一瞬で全てを語る。
情報の範囲もベクトルも見ずに、安易にコンビニエントに、点で判断する。
自分にとってわかりやすい言葉にだけ反応する。
足元を確かめずに平気に簡単に行動に移す。
・・・一旦ネット空間にリリースされたらリセットは困難なのに。
なんというか、戦争に突入していく時に
簡単に思考操作され、命を差しだすことをよしとする空気を作った・・・
それと同じ、一種のヤバイにおいを感じてしまう。
(おおげさすぎる?・・・まぁ、ブログ主と殉死する覚悟はないでしょうが・・・)
本来、祭りは神事でハレのアクション。それがケになる時って
やっぱり一種の思考かく乱であり、なにかが狂った暴走状態だと思う。
火事場見物もあるのかな?
でもって、ネットの場合、こうしたコメント欄が形成する、安易な祭り構造を制したメディアの勝ち、って感じもする。
一種の烏合の衆・活用法。
うーん・・・。
私個人の見解として、社会派記事においては、自分で記事にできるほどの情報も自覚も持っていない場合は、コメント参加は注意すべき、と心得ます。
・・・って、結局これって、以前から書いてる、コミュニティ型コメントでの自己責任の自覚って話なのかも(モラルハザードに関わる部分)。
追記:
・・・今、思ったのですが、自分のブログではアラシとかがこわいから書けないけど、他のブロガーの記事なら&同じ意見が並んでたらコメントしやすい、という心理も少しはあるのかな?それなら理解はしやすいけど。
あとはブログ主への絶対的信頼や同一視・一体感志向もあるのかも(これがモラルハザードの最大原因なわけですが)。