平成20年消防白書によると、平成19年度中に全国で発生した火災は合計54,582件に上ります。これを人口一万人あたりに換算すると、4.3件という数字になります。
都道府県別にみると、一番火災の多い県が鹿児島県で6.3件(/1万人)、一番少ない県が富山県で2.3件(/1万人)という結果になりました。そして大変興味深いことに、富山県は平成3年以来、実に17年連続で出火率の低い都道府県ナンバー1の座を守り抜いているのだそうです。
富山県の持家率「79.1%」、一世帯当たりの延べ面積「146.3平方メートル」はともに全国第1位であり(2005年/国勢調査より)、夢の?マイホームを持っている人が多い上に敷地が広いことから防災意識がより高く、この県民性が出火率の低さに影響しているのではないかと考えられます。加えて、隣県である石川県、福井県も上位に入っていることから、降水量の多さや湿度の高さも影響していると考えられます。
逆に鹿児島県や高知県、宮崎県などの出火率が高い都道府県は、地域特有の季節風が火災の多さに影響しているのではないかと言われています。
富山県が住み良い町と言われる由縁は、このあたりにもあるのかもしれませんね。
事務局 農澤