syoukumi blog

大阪消防設備協同組合事務局のブログ

ご存じでしたか?(96) / 火災が少ない富山県

2009-03-13 17:00:11 | ご存じでしたか?シリーズ

 平成20年消防白書によると、平成19年度中に全国で発生した火災は合計54,582件に上ります。これを人口一万人あたりに換算すると、4.3件という数字になります。

 都道府県別にみると、一番火災の多い県が鹿児島県で6.3件(/1万人)、一番少ない県が富山県で2.3件(/1万人)という結果になりました。そして大変興味深いことに、富山県は平成3年以来、実に17年連続で出火率の低い都道府県ナンバー1の座を守り抜いているのだそうです。
 富山県の持家率「79.1%」、一世帯当たりの延べ面積「146.3平方メートル」はともに全国第1位であり(2005年/国勢調査より)、夢の?マイホームを持っている人が多い上に敷地が広いことから防災意識がより高く、この県民性が出火率の低さに影響しているのではないかと考えられます。加えて、隣県である石川県、福井県も上位に入っていることから、降水量の多さや湿度の高さも影響していると考えられます。
 逆に鹿児島県や高知県、宮崎県などの出火率が高い都道府県は、地域特有の季節風が火災の多さに影響しているのではないかと言われています。

 富山県が住み良い町と言われる由縁は、このあたりにもあるのかもしれませんね。

事務局 農澤


組合員向けお知らせ / 消防用設備等の設置基準及び点検要領の一部改正について

2009-03-13 12:03:31 | ご案内(組合員向け)

【組合員各位】

 平成21年3月10日付総務省消防庁予防課長名にて標題のとおり通知がありましたのでお知らせいたします(消防予第102号)。内容については、下記リンクよりご確認いただきますようお願い申し上げます。

 ・総務省消防庁 平成21年3月の通知通達について

 ・総務省消防庁 消防予第102号(PDF)

以上

事務局 農澤


ご存じでしたか?(95) / 世界三大大火 『明暦の大火』

2009-03-02 16:11:10 | ご存じでしたか?シリーズ

 俗に言われる世界三大大火とは、西暦64年7月19日にローマ帝国で起こった『ローマ大火』、1666年9月1日にイギリスで起こった『ロンドン大火』、そして1657年(明暦3年)の今日(旧暦では1月18日)、江戸の大半を焼失するに至った『明暦の大火』の三つの大火を指します。

 この明暦の火災による被害は延焼面積・死者共に江戸時代最大で、火災としては東京大空襲、関東大震災などの戦禍・震災を除けば、日本史上最大のものと言われています。その被害は惨憺たるもので、外堀以内のほぼ全域の天守閣を含む江戸城や多数の大名屋敷、市街地の大半を焼失しました。死者は諸説ありますが3万から10万人と記録されており、江戸城天守はこれ以後、再建されませんでした。
火元は一箇所ではなく、本郷・小石川・麹町の3箇所から連続的に発生したもので、ひとつめの火災が終息しようとしているところへ次の火災が発生し、結果的に江戸の6割、家康開府以来から続く古い密集した市街地においてはそのすべてが焼き尽くされました。原因は、放火説が有力視されています。
 また、この明暦の大火以降、大規模な都市整備が行われ、相次いで架橋が行われたり、川の沿岸まで市街地が拡大したりしたそうです。また、小路の幅を広めたり、土蔵造や瓦葺屋根を建築に取り入れたりと防災・耐火対策も行われました。【HP「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より抜粋】

 現在の東京23区が、6割も焼失したと考えれば尋常ではない事態であったことが窺えます。

 現代でも、大規模な火災が発生したり、火災による死者数が増えたりすると法整備が行われ、消防用設備等の設置義務基準が厳しくなることがあります。法人でも家庭でも、いつ起こるか分からない、起こらないかもしれない火災に対して費用をかけることに、気が進まない方も多いかもしれません。しかし、当然ながら防災対策は「起こってからでは遅い」のであり、取り返しのつかない被害を招く恐れが多分にあります。
 世界規模の火災を過去に経験した日本人として、歴史から学び、「できること」をまず行うことが、私たちの努めと言えるかもしれませんね。

事務局 農澤