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大阪消防設備協同組合事務局のブログ

避難器具(緩降機)の訓練時等における落下事故について

2008-04-25 14:57:44 | ご案内(組合員向け)

【組合員各位】

 3月21日、石川県内において緩降機の訓練中、訓練者が落下し負傷する事故が発生しました。また、昨年11月16日にも静岡県にて訓練中に、緩降機の誤使用により落下し、負傷する事故が発生しています。

 これまでにも、点検や訓練などの際に緩降機からの転落事故が発生しており、「避難器具(緩降機)の点検時等における留意事項について」(平成17年8月23日付け消防予第204号)及び「緩降機の試験及び点検の実施に当たっての留意事項について」(平成16年8月27日付け消防庁予防課事務連)等を今一度ご周知いただき、点検、訓練時の降下手順の安全管理徹底を行っていただきますようお願いいいたします。

事務局 農澤


ご存じでしたか?(35) / 火事場の馬鹿力

2008-04-23 13:39:23 | ご存じでしたか?シリーズ

緊急時などに、思ってもみないほどの力が出ることを「火事場の馬鹿力」といいます。

昔、火事が起こったとき、若いお嬢さんが仏壇を背負って安全な山の上まで駆け上ったというような話から、この言葉が生まれたといわれていますが、「火事場の馬鹿力」って本当にそんなにすごい力なんでしょうか?

アメリカで発表された学説によると、約140億個ある脳細胞のうち、普段の生活では5~10%程度しか使用していないのだそうです。
それが、上記のような非常事態や、どうしても締切までに納めないといけない仕事、試験勉強など、切羽詰った緊張感があふれるときに集中力が増し、潜在的に使用していなかった脳細胞刺激されてが働き出すというわけです。

また、「大変だ!!」と交感神経が興奮して、その刺激で副腎髄質のアドリナリンや副腎ホルモンが大量に出てきて、神経の情報伝達を円滑にしてスピードアップするともいわれています。

こういった働きにより、後々振り返ってみると本人もビックリするような力が出ていた、というわけです。

もしも、なにもない普段の状態のときからこの力が発揮できていたら、今頃は大富豪になって・・・と思ってしまうのは私だけでしょうか?

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(34) / 気になる赤い三角形

2008-04-18 13:27:03 | ご存じでしたか?シリーズ

ビルなどの窓に貼られている、赤色の逆三角形のシール

34_5 ※イメージ

これ、なんの印かご存知ですか?

これは、「消防隊進入口」と言って、火災等の緊急時、消防隊が消火や救出活動にあたる際に「この窓を破って中に入ってください」という目印なのです。
すでに階下には火が回っていて通常の出入口から消防隊が入れなかったり、一分一秒を争ったりする非常事態の場合、この印のついた窓を割って消防隊が進入するのです。

これは、設置する建物の高さや窓の大きさ、ビルに設置してある非常用設備の種類等によって取りつけの有無が変わってくるなど、建築基準法で詳細に定められており、闇雲にどこでも付ければいいというものではありません。

ちなみに昔は、赤い大きなランプがこの三角形のシールの代わりに天井に取り付けられており、夜間でも灯りを照らして進入口の場所を知らせてくれていました。今でも古い建物では使用しているところもあるそうです。

また、この三角印のある窓の下に物を置くといざというときに消防隊が進入する妨げになりますので、絶対に物を置かないようにしましょう。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(33) / テーマパークの危機管理

2008-04-15 10:18:22 | ご存じでしたか?シリーズ

 1983年の今日、千葉県浦安市にある東京ディズニーランドが開業しました。
以来25年もの長きに渡って国民に愛され続け、今や日本のテーマパークの代名詞となっています。

 ディズニーランドに限らず、テーマパークでは日常では味わえないスリルや楽しみ等を色々なアトラクションやイベントを通じて提供してくれます。この「非日常感」の演出を維持し続けるためには、当然のことながら、運営者側の災害や事故等に対する知識や対応が充分すぎるくらい求められます。
毎日、お客のいない時間帯に施設の安全や防災の点検をし、それでも万一トラブルが発生した場合の対処法をスタッフ間で模索したりして、訪れる私たちの安全を様々な面からサポートできるよう配慮がなされています。

 テーマパークに限ったことではありませんが、多くの人が集まる場所では「勝手に救急車を呼ばないで下さい」というルールがあるところがあります。「けが人が出ているのにどうして救急車を呼んではいけないのか?」と思いがちですが、何千何万もの人が集まる場所では、けが人が出たとしてもスタッフや消防隊が大勢の人の中から発見・救出することは容易ではありません。また、興味半分の見物人であふれかえり、救助経路が閉ざされてしまう可能性もあります。
 そんな状況の中でありながら、何人もの客が一斉に119番通報する可能性もあり、電話を受けた消防はどのような状況かを瞬時に把握できず、結局は対応が遅れてしまうことになってしまいます。

 テーマパークなど数千人以上の規模の人が集まる施設では、独自の救出方法や消防署との連携がなされているので、救急車を呼ぶほどの大怪我でもすぐに携帯電話を手にして119番通報するのではなく、近くにいるスタッフに声をかけ指示を仰ぐのが一番確実でスムーズな対応方法なのです。救急車が必要な場合はスタッフから電話して呼んでもらいます。

 地震や火災が発生した場合も、皆が思う通りに勝手に行動すると大騒動になってしまいますので、まずは館内放送などに耳を傾け、スタッフの指示に従って避難するのが一番安全です。

 郷に入れば郷に従え・・・ではないですが、たとえどんな非常事態でも自分のことばかりを考えるのではなく、その場その場で的確な判断ができるように心がけていきたいものですね。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(32) / 火の国熊本

2008-04-14 13:59:46 | ご存じでしたか?シリーズ

九州の熊本県は「火の国」と言われることがあります。
もともと暖かい地域であるとともに、阿蘇山という火山があることから、なんとなく「火の国」というネーミングが容易にイメージできます。

熊本県は、古代において「火の国(または肥の国)」と呼ばれていました。これは八代郡ひ郷(肥伊郷)=現在の八代郡氷川流域に古代の多氏の流れを汲む「火君(ひのきみ)」と呼ばれる有力豪族がおり、地域の中心であったことに由来するとされています。【HP「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より】

余談ですが熊本県民は「剛健で正義感が強い、頑固で気が短い、さっぱりして明るく、人情味があり親切、口下手でお世辞がいえない、猛々しいそぶりは見せかけだけで強がっているだけ、内心は小心」という県民性があるそうです。

正義感が強くて頑固で明るくて強がりで・・・なにか熱さを感じるこの県民性には、まさに「火の国」ということばがぴったりですね。近年ではこの「火の国」ということばを積極的に用いてアピールを行い、多くの観光客が熊本県を訪れているそうです。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(31) / 火の用心

2008-04-11 11:55:45 | ご存じでしたか?シリーズ

「火の用心 マッチ一本火事の元」といえば、日本では最も有名な火災予防の標語です。
昔は、町内の自治体毎で、夜になると数人で拍子木を叩き、このことば唱和しながら歩いていました。

この「火の用心」ということばですが、一番初めに使ったのは本多重次という、戦国時代に生きた武将だと言われています。

本多重次は、徳川家康の家臣で通称本多作左衛門と呼ばれ、勇猛果敢で剛毅な性格に由来する「鬼作左」の名で知られていました。天野康景、高力清長と共に家康三河時代からの三河三奉行の一人で、主に行政面に力を発揮した武将と言われています。【HP「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より】

この重次が、天正3年(1575年)の長篠の戦いの折、陣中から国元の妻に送った手紙が

「一筆啓上 火の用心 おせん泣かすな 馬肥やせ」

という短いものであり、これが「火の用心」ということばの生まれだと言われています。
ちなみに、「おせん」は女の子ではなくて重次の嫡男、仙千代(後の成重)のことです。

戦場でいつ命を落とすかわからない状況の中、家族に送った一言だけの手紙が「火の用心」でした。重次の家族を大切に思う気持ちが読み取れると同時に、当時の火災に対する警戒心がよほど高かったことを思わせることばです。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(30) / 炭は土に還らない!?

2008-04-10 11:53:25 | ご存じでしたか?シリーズ

桜が散り始め、気候もぐんと暖かくなりました。
今月末にはもうゴールデンウィークが始まります。今年は、大型連休が取りにくい日程ですが、それでも行楽地などへ出かける予定をされている方も多いと思います。

そして、ゴールデンウィークといえばバーベキュー。家族や友人たちと屋外で食事をするのにぴったりの季節ですね。

このバーベキューで活躍するのが「炭」。炭で火をおこして焼き、外で食べるお肉は、格別においしいものです。
この「炭」ですが、実は土に還らないってご存じでしたか?

燃え残りの炭は、食物の残飯などと違い微生物に分解されにくい性質です。山に捨てられたビニールや空き缶などと同様、食物連鎖に乗って自然に帰るということはありませんので、環境破壊に直結します。炭は絶対に地中に埋めてはいけません。
処理の方法は、完全に消火を確認した後、持ち帰って燃えるごみとして処分するのがよいでしょう。

詳しくは、日本バーベキュー協会という組織のHP内で紹介されていますので、一度ご覧下さい。⇒ http://www.jbbqa.org/bbq_master/bbq_manner.htm

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(29) / 身勝手な放火から我が家を守る!

2008-04-09 11:14:47 | ご存じでしたか?シリーズ

以前にもこのブログでお伝えしましたが、大阪でも全国的にも、発生した火災の中で「放火」や「放火の疑い」がその原因のトップになっています。

大阪市消防局が平成12年度に行った放火火災要因分析調査の結果によると、このような放火火災は、不満・イライラの発散や、火による興奮、快感という身勝手な動機によるものが大部分を占めていると考えられています。
放火行為者の多くは、自信欠乏型で内向的性格の者が多く、放火が凶悪な犯罪であるという認識を持たず、計画性もなく衝動的に実行されるといわれています。
そのため放火の対象は、「火をつけやすい場所であればどこでもよい」というふうに、不特定の場所となります。【HP「大阪市消防局」より】

「放火なんて防ぎようがない」と思われる方もおおいと思いますが、先にも述べたように、放火犯の動機は感情的(突発的)なものが多いため、ちょっとした工夫で放火犯に付け入る隙を与えず、放火の可能性を減らすことは可能です。

放火防止のチェックポイント

①家の周りに燃えやすいものを置かない・・・夜間に身勝手に「燃やす家」を探している放火犯に、火をつけるキッカケを与えない。(新聞や雑誌をまとめたものを外に置いたり、夜間の洗濯干しなどを極力避ける)

②ごみは、収集日時などを守って出す・・・家の前に置いておいたゴミに放火される事例が多数あります。ゴミ出しは、なるべく収集時間の直前に行いましょう。

③家の周りをできるだけ明るくする・・・放火犯は人目に付きにくいところに現れます。

④門扉、物置、空室、倉庫などには必ず鍵をかける・・・放火犯に家の敷地内に進入する隙を与えない。

⑤自動車などのボディカバーはできるだけ防炎素材のものを使う・・・特に自宅と離れたところに車庫がある方は注意が必要です。

下記HPで放火に対する対策が紹介されていますので、是非ご一読ください。

大阪市消防局 ⇒ http://www.city.osaka.jp/shobo/04bouka/bouka_2_1.html

何よりも、地域の方と協力をして火を出させない工夫や不審者情報、また、火災のニュースなどに気を配ることが大切です。
「我が家に限って放火されることはないだろう・・・」といった油断は禁物。家族の命を守るために、簡単にできることからやっていきたいものです。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(28) / 消防車や救急車を運転するには?

2008-04-08 09:54:47 | ご存じでしたか?シリーズ

火事や救急等の非常事態に活躍する消防車や救急車。

道路交通法からみれば、これらは第一種免許で、それぞれの自動車の種類に応じたものであれば運転できることになります。例えば、ポンプ車や救急車は普通免許、はしご車は大型免許、救援車(レッカー)は大型特殊免許などです。ただし、これは赤色灯を回さないとき、すなわち緊急時でないときの話。
赤色灯を回し、ウーウーと勇ましく火災現場等に向かう場合は、当然ながら特別な運転資格が必要になります。消防車や救急車は、その車を使って消防活動を行わなければならないのですから、これらの自動車や積載機材が最大の効果をあげるよう操作できることが要求されるのです。そのために、これらの機械器具の操作に熟知した者に機関員という資格を与え、その人たちだけに限って消防車などの運行を行わせているのです。
 分かりやすくいいますと、「消防車などの運転は、法令的にはそれに応じた免許証があればでますが、緊急車であること、管内の道路事情や消防水利などを熟知していなければ、有効な消防活動ができないなどの理由から、消防ポンプ車などは機関員でなければ運転できない」ということです。【HP「東京消防庁」より】

ちなみに、消防車や救急車に真似て車を塗装することは厳密には違法ではありません。但し、「消防庁」などと文字をいれて実際の消防車や救急車と全く同じにすることは禁止されていますし、赤色灯のようなランプも許可なく使用することはできないようです。映画やテレビドラマでみる緊急車両は、当然ながらそれぞれ関係各省庁に許可を得て撮影されています。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(27) / 火中の栗

2008-04-07 13:28:33 | ご存じでしたか?シリーズ

 一般に、危険なことを行う時に、「火中の栗を拾う」という言い方がされることがあります。
 「自分の利益にならないのに、他人のために危険を冒す」ことのたとえ。

 これは、ジャン・ド・ラ・フォンテーヌという17世紀のフランスの詩人が作った寓話の一部が語源といわれています。
 その寓話の中に、【猿が猫をおだてて、囲炉裏の中の栗を拾わせて、猫が大火傷をした】というシーンがあり、そこからこのできたことばだと言われています。

 日本でも、昔話の「さるかに合戦」の中に同じようなシーンが出てきます。こちらは、かにが騙された仕返しに栗が火中から飛び出して猿に大火傷をさせるという話ですが、どういうわけかこの二つに共通する「火中の栗」。
 もちろん、どんなものでも火の中にあれば危険なことには変わりありませんが、昔の人は、より栗には注意を払っていたということかもしれません。何にせよ、火中の栗は拾わないようにしたいですね。

事務局 農澤

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