syoukumi blog

大阪消防設備協同組合事務局のブログ

ご存じでしたか?(101) / 赤はあかん!

2009-05-19 17:31:47 | ご存じでしたか?シリーズ

写真は、東京消防庁の救急車。

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そしてこれが、大阪市消防局の救急車。

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 よく見ると、東京消防庁の救急車には赤いラインが入っているのに対し、大阪市消防局の救急車にはラインが入っていません。
 救急車の色は道路運送車両法に基づき『白色』のみと定められているのですが、ラインの色やデザインに特に決まりはなく、各消防本部に委ねられているのだそうです。とはいっても、日本全国ほとんどの市区町村の救急車が赤色のライン(または青色のライン)が入っているのに対し、ラインが入らない救急車はなんと大阪市消防局だけ、なのだそうです。
 これには明確な理由はないらしく、救急車が日本に入ってきた当時の色をそのまま忠実に守っているという説や、関西弁で赤は「あかん(ダメ)」つまり「助からない」という意味を連想するため、縁起が悪いことからラインを入れていないなどという説があります。

 もしも「あかん」説が本当だとしたら、なんとも言い難い浪速のセンス…という感覚になりますが、おなじ関西人としてこのセンスを「憎めないなぁ」と思うのは私だけでしょうか?

事務局 農澤


ご存じでしたか?(100) / サイレンは伝説の怪物??

2009-05-07 14:59:32 | ご存じでしたか?シリーズ

 消防車等の緊急自動車は、サイレンを鳴らして出動します。この「サイレン」、実は「伝説の怪物」が語源だったことはご存じでしたか?
 
 サイレンは、「セイレーン」という、ギリシア神話などに登場する上半身が人間の女性で下半身が鳥の姿をしているとされている西洋の伝説上の生物が語源と言われています。
海の航路上の岩礁にいて、美しい歌声で航行中の人を惑わし、遭難、難破させ、歌声に魅惑されて殺された船人たちの死体が島に山をなしたといいます。後世になって、人魚、水の精などとしても表現されるようになり、カンツォーネ「帰れソレントへ」に登場する「麗しのシレン」もこのセイレーンであるとされています。【HP「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より抜粋】

 注意喚起を促す機器としてのサイレンは、スコットランドの自然哲学者ジョン・ロビンソンによって発明され、その後1819年にフランスの物理学者であったカニャール・ド・ラ・トゥールによって改良されたものがその始まりと言われています。
 これがなぜサイレンと名付けられたのかは定かではありませんが、その美声で人々を惑わし命を奪う怪物が語源であることと、サイレンを聞いた時に感じる驚きや警戒心があながち無関係ではないように思われ、大変興味深いですね。現代では…サイレンを聞いただけで命を奪われることはありませんが、サイレンを鳴らして緊急自動車が走っている時は「誰かが命を奪われる危険な状態にある」と言っても過言ではありません。
 最近では「サイレンがうるさい」等という苦情が119番にかかってくることもあるそうですが、時には迷惑に思うこともあるこのサイレンが、人の命と直結していることに我々も理解を示していかなければなりませんね。

事務局 農澤

【 昨年2月末より掲載を続けてまいりました『ご存じでしたか?』シリーズも、今回で100回を迎えました。ますます需要が高まってくる消防、防災、防犯関連の旬な情報や豆知識を今後もご紹介させて頂きたいと思います。またみなさまからのご意見や、取り上げて欲しい内容がございましたら、コメント欄等を通じてどしどしお寄せいただければ幸いです。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。m_ _m 】