机の引き出しに入ったままの、子供の頃に使っていた紙テープが4色あった。やや日焼けしている部分もあり、最低価格で出品していたのだが、いつまで経っても売れないので、一旦出品をやめた。
紙テープで今ならどんなものが作れるのだろうかとYouTubeで調べてみた。すると、かわいい星の作り方が出て来た。楽しそうで簡単だったので、作ってみた。
3センチほどのかわいい星が出来た。40センチの紙テープを五角形に巻き、星型に整えるだけで出来る。簡単。和装をしたことがある人なら、腰紐を仕舞うときにくるくると五角形に巻く、あの要領。温泉宿に行くと、浴衣の帯が時々五角形に巻かれているあの形。そこから立体的に星型に整えるだけで、かわいい星が出来る。
この星の作り方は、昭和の時には無かったなあ。子供の頃に知っていたら、きっとたくさん作って遊んだだろうなあと思った。
私が子供の頃よく紙テープで作ったのは、当時誕生パーティーやクリスマスパーティーの時に天井をにぎわしたチェーン状のひも。
最近では三角のフラッグの付いたガーランドと呼ばれるオシャレなものを飾るようだが、昭和はこのペーパーで出来たチェーンが一般的だった。
あと、友達に教えてもらって“しおり”をよく編んで遊んだものだ。そのしおりを編もうとしたら、その編み方がどうしても思い出せない。すっかり忘れてしまって、何度やっても出来ない。
それでYouTubeにあがっていることを期待して調べてみたが、作り方が何処にも無いのである。
うーん。思い出すしか無いかー。
しばらく紙テープを編みかけては、あーでもないこーでもないと、格闘すること数十分。遂に思い出せた。
何個か作ってみた。
思い出せてうれしかったし、作っていて楽しかった。
この昭和の遊びを後世に残す為、YouTubeに投稿してみようかと密かに考えたりしたが…画面には手が映る。自分の手をしみじみ眺めて、可愛いものを作る動画向きの手先では無い事を改めて思ったのだった。