田吾作相談員

田吾作相談員の仕事と趣味の世界
social work,ケアマネジメント,MTB,ツーリング,シネマ

2021年03月31日 | ソーシャルワーク
クライエントの歩いた道を歩きなさい
街の生活が見えるから

クライエントの飾る写真を誉めなさい
家族の歴史を語るから

クライエントの登った山に行きなさい
人は思い出を生きるから

クライエントが眺めた桜を見上げなさい
桜の下に本音が宿るから

反省だけなら・・・

2021年03月22日 | ソーシャルワーク
年度末を迎え、人事考課を踏まえて面談が続く
人事考課シートを踏まえて、仕事上の課題を相互評価するわけですが、「知識不足」「気づきが足りない」「観察力が乏しい」など本人なりの反省の弁は聞こえてくる
反省だけならサルでもできる、と言われた昭和世代
「じゃあ、その問題意識に対して、明日から何をする?」とハラスメントに気を付けなければならないのもご時勢
「情報収集をして…」「向上心をもって…」
ここでも反省を繰り返すのは、人間の特性だと思う
実際、サルは反省をしているわけでもなく、その後の餌につられた学習をしている
「何がダメだったんだろう?」と自問自答しているわけではない
しかし、人間はそれをする
ある意味、進化の過程で身に付けた処世術
反省して、周囲や自分と折り合いをつける
それが哺乳類で抜群の知性を身に付けた要因
折り合いをつけるのは良いが、何かを変化させようとしたとき、必要なのは行動だ
大それたものでなくていい
「明日から毎朝新聞を10分読みます」でいい
反省の弁を10並べるよりも、僅かな行動が変化に繋がる

2021年03月05日 | ソーシャルワーク
この雨の中、仕事帰りに見かけたクライエントの姿
片道1時間はかかる道のりを長靴姿で、傘を持って歩いている
なんでこんな時間に、と思ったが、そういえば今日は権利擁護からお金が届く日だった
どこから集めたのか、自宅は傘や雑誌の山々
いろんなとこから、いろんなものを集めてくる
信楽焼のタヌキや、乗れもしない自転車に輪ゴムの束まで
やっぱり認知症なんじゃないか、とか、心の拠り所なんだ、とか
この瞬間はどうでも良くて、思ったことは「何か欲しいものは買えたんだろうか」という思いのみ

LIFEアセスメント

2021年03月01日 | ソーシャルワーク
認知症が進行して、最近、失禁が多いらしいんです、専門医受診した方がいいですか?と尋ねられた
私は大人だから
・認知症が進行したって、誰の判断?
・病気の発症からの経過は?
・失禁が多い、という頻度は?
・1日のうちにどの時間帯が多い?
・環境変化、活動量変化、睡眠等の生活リズム、これらの背景要因は?
・専門医にかかれば失禁課題は解消すると思う根拠は?
と、懇切丁寧に聞いてあげます
答えながら、科学的介護が求められる背景はこういうことなんだな、と実感
LIFEは、こういうことをきちんと情報収集しなさいよ、とフィードバックを与えてくれる
システムが人を使うか、人がシステムを使うか、それは常に私たち次第です

権利

2021年03月01日 | ソーシャルワーク
金使いがルーズ過ぎる、という周囲のトラブルも多々あり、いよいよ押し切られる形で権利擁護事業を使うようになったが、ここ最近、体調不調を訴え、もう死にたいと口にするようになった
人生いろいろあった人だし、頼る人もいない
通帳と印鑑が自分にとって如何に大切か、これもまた手放して初めて気づくことかも知れない
周囲の苦労も分からぬでもないから、「返してあげたら」とは言い難いが、権利擁護どころか、権利剝奪にならないようにはしたいものだ