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書店では見かけていたこの本、なかなか購入までには至らなかった。何故か…、どうも結末がムニャムニャとして不完全燃焼感がこの騒動史にあったからではないか。
でもやっぱり気にはなって今朝読了した。
読み終えて、そのムニャムニャ感は私の知識の浅さだと知った。研究資料に基づき説明される内容はわかりやすく、なるほどと一気に引き込まれ読んでしまった。う~む。
1972.12卒業論文「ワッパ事件の研究ー東北農民の維新史」が担当教授から評価され、研究をライフワークとし一冊の本にまとめることを勧められ、その後の「ワッパ騒動義民顕彰会」の活動に刺激されて出版に至ったというこの本。「騒動」では支配者側の見方の感があり、「一揆」では農民の「蜂起」の意味が強い。農民の動きは蜂起から裁判闘争、自由を求める運動へとつながった。維新後に全国で起きた自由民権運動の流れの中で、福島事件、秩父事件と並ぶ時代の変革を求めた大きな農民運動であることを位置付けるため表題を『庄内ワッパ事件』としたとし、内容は著者自身の思想・哲学の反映であると記している。
【庄内ワッパ事件】 ◯発行:2015年4月21日 ◯著者:佐藤昌明 ◯カバーデザイン:渡部恵美子 ◯装幀:ー ◯印刷:北日本印刷株式会社 ◯製本:株式会社創本社 ◯発行者:阿部隆一 ◯発行所:歴史春秋出版株式会社
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