しばわんこさんは、
こじんまりした和風のお宅に住んでいらっしゃいます。
床の間のついたお座敷のあるお宅で、古風な台所があります。
毎日お掃除したくなるお庭と竹垣が気持ちの良いお宅です。
でも…わんこさん、何で食ってらっしゃるの?
しばわん太郎さんとか、しばわん介さんとかいう
ご主人がいらっしゃるのでしょうか?
こんなに優雅に日本の四季を楽しめるあなたって…。
でも、表札を見ると、
しばわんこと、みけにゃんことだけしか書かれていないんですよね。
ふーん、そんなら年金暮らし?
犬に年金出たかな?
でも、あの社会保険庁のことだから出ても不思議はないかも…しれない。
<も少し詳しく書きますと>
しばわんこさんが、日本の四季に合わせて、和のこころを教えてくれるという絵本です。
日本犬らしい、落ち着きとやさしさをもった、しっかりもののしばわんこさんは、
まずは掃除の仕方から教えてくれます。
それも掃除機なんぞは使いません。
姉さんかぶりもかいがいしいわんこさんが、ほうきと雑巾でのお掃除を、
やさしい表情でバシッと教えます。(陰でほうきでひっぱたかれるかも)
お掃除が済んだら、お客様を座敷にお通しする作法、
敷居をふんだらあかんとか座布団のすすめ方とか、
お茶の出し方なんかも細かく教えてくださいます。
お姑さんみたいだって?
いまどきこれだけ知っている姑はいないと思うけどな。
そして春夏秋冬と、日本の四季と共に、しきたりや作法を
「あんたね、最低このくらいは知っておかんかい!」と、やさしく教えてくださいます。
着物の着付けも出来るわんこさん。
手作りのちらしずしも水羊羹も美味しそうです。
特に贅沢はしないけど、心が豊かなわんこさんの、
満たされた感じが表情によく現れている絵本です。
考えてみれば、お作法だのしきたりだのは、
心豊かに暮らすためのちょっとした心使いなんだろうな。
ああ、気持ちが豊かになりました。ありがとうございました。
…で終わってしまうから、
いつまでたっても不束者な私でございます。
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