角田美代子被告ら逮捕
尼崎連続変死 死体遺棄容疑で美代子被告ら8人逮捕へ
兵庫県尼崎市の連続変死事件で、橋本次郎さん(54)の遺体を岡山の海に捨てたなどとして尼崎東署捜査本部は6日、死体遺棄容疑で、別事件で起訴された角田美代子被告(64)ら親族計8人の逮捕状を取った。捜査関係者への取材で分かった。7日に逮捕する。
捜査本部によると、任意聴取に複数の親族が関与を認め、美代子被告が「なんとかせい」と指示したと供述。美代子被告は黙秘しており、それぞれの役割を裏付けるには関与した8人全員の逮捕が必要と判断した。
捜査関係者によると、橋本さんは殺害された可能性が高く、捜査本部は殺人容疑での立件も視野に入れ、連続変死事件の全容解明を目指す。
8人のうち、美代子被告や義妹の角田三枝子被告(59)、義理の娘の角田瑠衣被告(27)、義理のいとこの李正則受刑者(38)は再逮捕。美代子被告の夫や息子ら親族4人を新たに逮捕する。
捜査関係者によると、8人は昨年7月下旬、尼崎市の美代子被告の自宅マンションで衰弱死した橋本さんの遺体を、近くの貸倉庫でドラム缶にコンクリート詰めにして同市の住宅に移し、その後、岡山県備前市の日生漁港に捨てた疑いがある。
美代子被告は、昨年11月に大江和子さん=当時(66)=の遺体がドラム缶にコンクリート詰めで見つかった事件に関与したとして、傷害致死罪などで起訴された。李受刑者も大江さんの死体遺棄罪などで有罪が確定し、三枝子被告と瑠衣被告は別の窃盗罪で公判中。
美代子被告の周辺では、橋本さんや大江さんに加え、尼崎市の住宅から瑠衣被告の姉仲島茉莉子さん(29)ら3遺体が見つかった。この住宅の住人で行方不明の女性(88)と、失踪宣告により66歳で戸籍上の死亡が確定した橋本さんの母親も、殺害されたとみられる。
≪衰弱死をカメラで監視≫連続変死事件で、男女3人が衰弱死したとされる美代子被告の自宅マンションで、バルコニーの監禁小屋には監視カメラが設置されていたことが捜査関係者への取材で分かった。美代子被告の周辺関係者は「美代子被告が1人で見ていた」と証言。尼崎東署捜査本部は美代子被告が、監禁した被害者が衰弱して死んでいくのを認識していた可能性が高いとみて殺人容疑での立件も視野に入れる。
(2012年11月7日スポニチ)
尼崎連続変死「バルコニーの小屋に監禁」
兵庫県尼崎市の民家で3人の遺体が見つかった事件です。22日に身元が判明した29歳の女性については、「マンションで暴行を受けたあと、バルコニーにある小屋に監禁されて死亡した」と、関係者が証言していることが、警察への取材で分かりました。
別の事件で傷害致死などの罪に問われている角田美代子被告(64)の周辺では、少なくとも5人が行方不明になっていて、尼崎市の民家からは3人の遺体が見つかっています。
警察によりますと、22日に身元が判明した角田被告の義理の娘の姉・仲島茉莉子さん(29)について、角田被告に近い関係者は、「暴行されたあと、角田被告のマンションのバルコニーにある小屋に閉じ込められて死亡した」と話しているということです。マンションからは暴行を受けた茉莉子さんの写真も見つかっていました。
「顔の形も原形をとどめないくらい変わっていた。生きているか死んでいるか、分からないような感じだった。相当ひどい」(仲島茉莉子さんの父親の知人)
関係者によりますと、茉莉子さんはやせ細り、衰弱していたということで、食事を制限されるなどの虐待も受けていた疑いもあり、警察が死亡の経緯を調べています。
(23日11:37 CBCニュース)
兵庫県尼崎市の連続変死事件で、別の事件で起訴された角田(すみだ)美代子被告(64)の周辺関係者が、美代子被告の自宅マンションで暴行され衰弱死した遺体を市内の住宅に運んで埋めた、と詳細に証言していることが22日、捜査関係者への取材で分かった。また住宅の床下から見つかった3人目の遺体が、尼崎市の無職仲島茉莉子さん(29)と確認された。仲島さんは美代子被告らと08年ごろに同居、繰り返し暴行を受けていたとみられる。マンションの約6畳和室の障子紙は無残に破れていた。
3人目の遺体と確認された仲島さんは角田被告の義理の娘瑠衣被告(27=窃盗罪で公判中)の姉。美代子被告の自宅マンションには08年ごろから仲島さんと、尼崎市内の住宅の床下から見つかった美代子被告の兄の交際相手でマンションの連帯債務者だった尼崎市の無職安藤みつゑさん(71)が同居を始めた。
尼崎東署捜査本部は、2人は美代子被告の自宅マンションで、繰り返し暴行を受けていたとみている。一方で美代子被告の周辺関係者は、自宅マンションで暴行され衰弱死した遺体を市内の住宅に運んで埋めた、と詳細に証言。捜査本部は仲島さん、安藤さんは暴行を受け衰弱死した後、住宅に運ばれ埋められたとみている。住宅の床下から見つかった3人の遺体のうち、もう1人の遺体は瑠衣被告の伯父に当たる高松市の谷本隆さん(68)と既に判明している。
マンションは00年、美代子被告の義妹角田三枝子被告(59=窃盗罪で公判中)の夫が新築で購入。夫は05年7月、沖縄県で崖から転落死し、三枝子被告がマンションを相続、約1000万円の保険金も受け取った。当時51歳だった夫は自殺を強要された疑いが浮上している。
マンションは今年6月、神戸地裁尼崎支部に差し押さえられ、競売開始が決定。競売関係資料によると、8階建てで、美代子被告らは最上階の最も高級な3LDKの約74平方メートルの部屋に居住。リビング横の約6畳和室にはベッドが置かれ、障子紙が無残に破れた状態のままになっている。また玄関脇の洋間は家具が少なく、殺風景な雰囲気となっている。「暴行部屋」や「監禁部屋」の可能性もある。
仲島さんの家族の友人によると、仲島さんの父親は昨年暮れに、顔が腫れ上がった女性の写真を兵庫県警の捜査員から見せられ、茉莉子さんかどうか確認を求められたという。写真は茉莉子さんだったため、父親は「こんな状態ならもう生きてはいないかもしれない」とショックを受けていたという。
マンション周辺の複数の住民によると、美代子被告の親族らとみられる数人の男女が早朝や深夜に、マンションから大型の段ボール箱10~20個をワゴン車に運んでいるところを目撃していた。
(2012年10月23日日刊スポーツ)
マンションは豪華リビング 集団暴行は和室?
兵庫県尼崎市の遺棄事件で、別の事件で起訴された角田美代子被告(64)らが住んでいた同市内のマンションのリビングには数々の高級食器や家具が置かれ、美代子被告が周囲に「全部で数億円になる」と話していたことが22日、捜査関係者への取材で分かった。一方で、壁一枚隔てた和室は、日常的な暴力の跡を思わせる荒れ具合。華やかさと凄惨(せいさん)さが同居する異常な実態が浮き彫りになった。
不明、死亡者8人のうち、少なくとも数人が殺害された現場とみられる角田被告の自宅マンション最上階の一室。その異様な内部が明らかになってきた。
マンションは全46戸で11月初旬に競売にかけられる。借金の返済が滞ったとみられ、差し押さえを受けていた。神戸地裁尼崎支部の現況調査報告書によると、角田被告らは8階の最も高級な3LDK、約74平方メートルの部屋に居住。玄関から続く廊下は、左右の壁が鏡張りにリフォームされている。
ぜいたくな暮らしぶりを象徴する居間は、百貨店の陳列棚のようなイタリア製のショーケースの中に高級食器や貴金属が並ぶ。09年に入室したというたこ焼き店経営の男性(50)によると、角田被告は「これだけで総額2億円くらい」と自慢していたという。
ほかにもソファやテーブルなど、重厚な西洋風デザインの家具が所狭しと配置。男性によると、壁は薄赤色で、薄暗い照明にネオン管のイルミネーションが飾られ、アロマの香りが立ちこめており「バーのVIPルームを思わせた」。
これとは対照的に、すぐ隣の和室は、ベッドや収納棚など最小限の家具のみで質素。ずたずたに破れた障子がひときわ目を引く。住居のどこかで行われていたとされる、激しい暴行を想起させる。
また、バルコニーには観葉植物が並び、屋根まで届く高さまで木製の囲いが張り巡らされている。角田被告に近い関係者によると「死亡者らは、真冬に裸にされ水をかけられていた」といい、この証言を裏付けるように、シャワー付きのホースもあった。また、扉を外側から施錠できる小屋があり、監禁用に使われていたとの報道もある。
不動産関係者は「最上階に囲いをする物件は初めて。外から見えにくくする効果はあるのかも」と違和感を指摘している。
[ 2012年10月23日 06:00 スポーツニッポン]
「まるで美代子被告の暴力装置」 いとこの李受刑者、忠実な配下
大江さんの事件で傷害致死罪などで起訴された川村博之被告(42)は、李受刑者の公判で証人として法廷に立ち、「角田が怒れば、マサ(李受刑者)が怒る。角田がやめろというまで暴力をやめない」と証言した。川村被告によると、大江さんの遺体を遺棄する直前、食欲を失う川村被告らを尻目に、李受刑者だけはステーキランチの大盛りを頼み、平然と平らげていたという。
関係者によると、李受刑者は尼崎市生まれ。幼いころから近隣住民に「ごんたくれ」(乱暴者)と呼ばれ、防水工や瓦職人などの職を転々としていたという。身長は165センチほどだが、130キロ近い巨漢で、入れ墨を入れており、「暴力団と関わっている」という噂もあった。
美代子被告とは10年ほど前に出会い、同市内の美代子被告のマンションに同居。美代子被告は「この子は私の言うことを何でも聞く。息子のお兄さんにさせる」などと周囲に話していたといい、実際、美代子被告のおじの養子となり、いとこ関係となった。
また、実母の再婚相手が、美代子被告の夫と同じ中学校の先輩後輩という関係もある。
平成15年には、後に美代子被告の義理の娘となる瑠衣被告(27)=窃盗罪で起訴=の高松市内の実家に美代子被告らと集団で居座り、暴力を振るったり、裸で外を歩かせるなどの虐待を繰り返した。一家の親族は「美代子被告の忠実な配下。暴れ回る姿を見ると、誰も角田に逆らえないと思った」と振り返る。
大江さんの事件で傷害致死罪などで起訴された川村博之被告(42)は、李受刑者の公判で証人として法廷に立ち、「角田が怒れば、マサ(李受刑者)が怒る。角田がやめろというまで暴力をやめない」と証言した。川村被告によると、大江さんの遺体を遺棄する直前、食欲を失う川村被告らを尻目に、李受刑者だけはステーキランチの大盛りを頼み、平然と平らげていたという。
(産経新聞 10月20日)
兵庫・尼崎市の民家の床下から男女3人の遺体が見つかった事件で、別の遺体遺棄事件で逮捕・起訴され、一連の事件の中心にいるとみられる角田美代子被告(64)を知るという女性がNNNのインタビューに応じた。
角田被告を知る女性「私から離れんといてって感じのところはあるんですよ。ずっと話聞いててねって言って、また話聞きに来てねって。疎遠になればなるほど、電話の口調も激しいですし」
また、この女性は、近所のたこ焼き屋でたこ焼きを買い占める角田被告の奇妙な行動を目撃。角田被告は道でたこ焼きを配っていたという。
女性は、角田被告とは次第に疎遠になっていったという。
尼崎市の民家から見つかった男女3人の遺体のうち、一人は安藤みつゑさん(71)と判明。男性の遺体は香川・高松市で行方不明になっていた谷本隆さん(68)で、角田被告の義理の娘・瑠衣被告(別の窃盗事件で逮捕・起訴)の伯父に当たる。残る女性1人の遺体は、身体的な特徴から瑠衣被告の姉・谷本茉莉子さん(29)とみられている。
谷本さん一家を知るという男性は、角田被告が約9年前、一家に入り込んでいった時の様子を以下のように語っている。
男性「娘2人(茉莉子さんと瑠衣被告)は、まず最初にマインドコントロールされて。向こう側(角田被告)についてしまったというような構図があった。暴力でしょうね。いろんな形での」「(谷本さん家族は)庭で穴を掘らされたと。『お前たちを殺して埋めるから自分で穴掘れ』と。そういうことまでさせられたらしい」
さらに、男性は、家族が金銭を絞りとられていく姿を目の当たりにしたという。
男性「もっとどこかでお金を集めてこいと、友達はいないのか、もっと親戚はいないのか、先輩・後輩すべて当たってこいと。もちろん、うちにも来ました。角田(被告)が谷本くんに命令したんです。1か月もしないうちに返せるから、いくらでもいいから貸してくれと来た。それを全部、娘(茉莉子さん)が言うんですよ」
また、谷本さんの親族は「(角田被告は)瑠衣(被告)はかわいい、かわいいで。(瑠衣被告は)洗脳されて、いつもおばさん(角田被告)のそばについている。無理やり向こう(尼崎市)に行って結婚させられて」「茉莉子はお金をよそへ取りに行けとか、いろいろあった」「全部やらされてる。犠牲者や、うちの家族はみんな犠牲者」と話している。(10/20 21:24)
尼崎事件、角田美代子被告 室内に貴金属2億円…マンション最上階ぜいたく暮らし
兵庫県尼崎市の民家から3遺体が見つかった事件で、別の傷害致死罪で起訴された角田(すみだ)美代子被告(64)が、知人男性を尼崎市内の自宅マンションに招いた際、室内のガラスケースに並べた貴金属や高級食器などを指し、「あれだけで2億円」などと話していたことが19日、分かった。男性によると、部屋全体が高級感あふれるつくりだったという。
美代子被告らは暴力的な振る舞いで同市や高松市の一家を崩壊させ、金などを巻き上げていたことが判明しており、こうした金でぜいたくな暮らしを送っていた疑惑が改めて強まった。
知人は、尼崎市で飲食店を営む40代の男性。平成21年春にオープンした店に美代子被告が客として頻繁に訪れるようになり、自宅に遊びに来るよう何度も誘われ、21年秋に8階建てマンションの最上階にある自宅を訪問した。
男性によると、室内の広々としたリビングは赤と黒を基調にまとめられ、アロマオイルの香りが漂うなど高級クラブのような雰囲気だったという。ショーケースには有名なクリスタルガラスメーカーのグラスや酒、貴金属類が数百点並んでおり、「高価なものばかりですね」と尋ねると、美代子被告は「あれだけで2億円」と話したという。
このマンションは、美代子被告の義妹の角田三枝子被告(59)=別の窃盗罪で起訴=の夫が12年に購入。17年7月、美代子被告らとともに訪れていた沖縄県恩納村の崖から転落して死亡し、三枝子被告に相続され、約1千万円の保険金が支払われた。
この数年後、三枝子被告の夫の弟(54)や、兄の交際相手とされ、マンション購入時の連帯債務者だった安藤みつゑさん(71)が行方不明となった。安藤さんは、尼崎市の民家の床下から見つかった3遺体の1人と確認された。
美代子被告をめぐっては15年初めごろ、後に義理の娘となる瑠衣被告(27)=窃盗罪で起訴=の高松市の実家に押しかけ、暴力を振るうなどして現金を要求していたことが判明。父親が親族から集めた2千万円以上が渡ったとみられている。昨年11月に尼崎市の貸倉庫でドラム缶にコンクリート詰めにされた大江和子さん=当時(66)=の遺体が見つかった事件でも、美代子被告とともに逮捕、起訴された川村博之被告(42)から退職金などを奪っている。
美代子被告は、自宅を訪れた男性に購入資金に関する話は一切しなかったといい、男性は「働いている様子もないのに、どこにそんな金があるのか」と不気味さを感じたという。
角田被告から暴力的支配2年間…遠縁の男性証言
兵庫県尼崎市の民家で3人の遺体が見つかった事件で、ドラム缶遺体事件の主犯格とされる角田
すみだ
美代子被告(64)(傷害致死罪などで起訴)の遠縁にあたる県内の50歳代の男性が、読売新聞の取材に応じた。
角田被告の暴力的支配を2年間受けたといい、服従を強いられ、親類同士で暴行し合った悪夢の日々を振り返った。
男性によると、きっかけは約15年前、初めて顔を合わせた尼崎市内の親類の葬儀だった。葬儀の段取りなどを巡り、角田被告が激高。男性の父や男性ら約10人をこの親類宅に集めた。
角田被告は背後に暴力団がいると誇示しながら帰宅を許さず「何で違う宗派の僧侶を呼んだ」と激しい口調で罵倒した。父や他の親類は何日も軟禁状態に置かれ、男性も毎日通わざるを得なかった。
この間、尼崎市内の民家で遺体で見つかった3人の1人とみられている角田被告の兄の交際相手の女性(71)が、食事など家事全てをやらされていた。「グズ」としかりつけられても、抵抗もせず、無言で従っていたという。
4か月後、問題解決として男性は数百万円を支払わされ、通帳も取り上げられた。葬儀から約1年後、角田被告は男性の自宅がある集合住宅の別の階に部屋を借り、男性の父や親類を移り住ませた。「言いつけに従わない」などと因縁をつけては全員で車座になり、一人を責め立てた。
(2012年10月18日 読売新聞)
集団生活、トラブル多発=相続、贈与で資産-美代子被告周辺・尼崎遺棄
兵庫県尼崎市の民家の床下から3人の遺体が見つかった事件。3人は昨年発覚したドラム缶遺体事件の主導者とされる角田美代子被告(64)=死体遺棄罪などで起訴=の周辺にいた人物とみられ、他にも男女5人の行方が分かっていない。集団生活を送り、周囲とトラブルになっていた美代子被告。県警尼崎東署捜査本部は、被告を取り巻く複雑な人間関係の解明を進めている。
近所の住民らによると、美代子被告は常に10人近い男女と集団生活を送り、周囲とトラブルが絶えなかった。10年ほど前からは、尼崎市内の新築マンションの最上階で生活。高級外車など複数の車に乗っていたという。
多くの住民は「いつも5、6人の取り巻きの男がいた」と証言する。ある女性は美代子被告について「気性の荒い人。それが嫌で引っ越した人もいる」と話す。
このマンションは、美代子被告と同居していた義理の妹の角田三枝子被告(59)=窃盗罪などで公判中=の夫=当時(51)=が購入。この夫は2005年7月、家族ら9人と沖縄旅行中に崖から転落死し、三枝子被告がマンションを相続した。
三枝子被告は、美代子被告らの財産を管理していたとされる。マンションはその後、極度額1590万円と2200万円の根抵当権が設定され、今年6月に差し押さえられた。三枝子被告の夫の弟と母親は行方が分からない。
一方、3人の遺体が見つかった民家は行方不明の女性(87)が所有していた。女性は04年2月、美代子被告らと同居中の次男に民家を贈与したが、当時民家は空き家状態で、女性も行方が分からなくなっていた。
次男は同じ頃、兄の国民年金などを引き出し、生活費として三枝子被告らに渡していたという。
(2012/10/18 時事ドットコム)
美代子被告は「威圧感あった」…尼崎住宅死体遺棄事件
大江和子さん(当時66歳)がコンクリート詰めの遺体で見つかった事件の主犯格とされる角田美代子被告。その共犯とされる、大江さんの長女(44)、次女(41)、次女の元夫(42)=3人とも傷害致死罪などで起訴=は美代子被告のマインドコントロール下にあり、美代子被告は3人に暴行を指示していた。長女は「(元夫は)角田被告を崇拝していた」。次女も「私は悪い。殴られてもいいほど悪かった」と逮捕後も呪縛が解けないまま、供述したという。そんな美代子被告の逮捕直前までの生活ぶりが16日、角田被告が住んでいたマンションの住民の証言で分かった。
住民によると、美代子被告は親族を含む10人ほどで生活しており、外出の際は必ず5、6人を引き連れていた。美代子被告がベンツの後部座席中央に座り、取り巻きの人物が車に荷物を運び入れているところも目撃されている。声はガラガラで、花柄のワンピースなど派手な服装が多かった。住民は「大柄で目つきの鋭いあねご肌という感じ。威圧感があった」と話した。
(10月17日 スポーツ報知)
「こっちを食い尽くしてやる」美代子被告の集団の1人 次々とターゲット求め…
兵庫県尼崎市の民家の床下から3人の遺体が見つかった事件で、別の傷害致死罪などで起訴された角田美代子被告(64)らとみられる集団が約10年前、義理の娘の瑠衣被告(27)=窃盗罪で起訴=の高松市の実家に押しかけ、半年間居座った際、集団の1人が「尼崎の(民家の)一家で“食うもん”が無くなったから、こっちを食い尽くしてやろうと思った」などと話していたことが16日、親族らへの取材で分かった。美代子被告らが金や財産をしぼり取るターゲットを次々と代えながら犯罪的行為を繰り返した実態が改めて浮かび上がった。
複数の親族によると、集団は約10年前、瑠衣被告の実家に押し寄せた。半年間居座り、瑠衣被告の両親に暴力を振るったり、嫌がらせを繰り返したりしながら現金などを要求した。結局、父親は親族から計2000万円以上の金を借りて渡したとみられるが、自家用車や軽トラックなども奪っていったという。さらに、高松市を去る際には瑠衣被告の姉(29)と伯父(68)が連れ去られ、行方不明となった。この姉と叔父が今回、民家から見つかった3遺体のうちの2人の可能性が高い。
また、兵庫県尼崎市の貸倉庫で昨年11月、ドラム缶にコンクリート詰めされた大江和子さん=当時(66)=の遺体が見つかった事件で、美代子被告とともに逮捕、起訴された川村博之被告(42)は平成22年4月に当時勤めていた鉄道会社を美代子被告の指示で退職させられ、退職金(約1000万円)の多くを巻き上げられていたことが判明。だましとった金は美代子被告らの生活費になっていたとみられる。
一方で、美代子被告自身は高級な装飾品を身につけるなど、近所の人たちからは「お金持ちの人」と見られていた。
捜査関係者の1人は美代子被告の行動について「目的はいつも金だったのではないか」と指摘している。
(10月17日 産経ニュース)
兵庫県尼崎市のドラム缶遺体事件で、主犯格とされる無職角田すみだ美代子被告(64)(起訴)が暴力的言動と甘言を巧みに使い、周辺人物を精神的に支配していく実態が、これまでの公判証言で明らかになっている。
角田被告の周辺では次々と行方不明者が浮上。同市内の民家では3人の遺体が見つかり、これらの関係者には角田被告に服従する人物もいるとされる。県警は「マインドコントロール」の影響の有無を慎重に調べる。
ドラム缶遺体事件で死亡した大江和子さん(当時66歳)の次女(41)(起訴)の元夫(42)(同)が、神戸地裁尼崎支部であった角田被告のいとこの男(38)(死体遺棄罪などで実刑確定)の公判に検察側証人として出廷し、語った。
証言によると、元夫は大手私鉄に勤務していた2009年4月、「電車のドアに挟まった」と抗議した角田被告に対応。話し合いにいとこの男も同席し、角田被告から「元ヤクザ。怒らせたら何するかわからん」と脅された。ただ対応中に角田被告から「1回も時計を見なかった。感心する」とほめられ、「少し認められた気がした」という。
徐々に家族構成なども話すようになり、半年後に「喫茶店経営が夢」と語った。角田被告から店を出さないかと持ちかけられ、「感謝の気持ちが大きくなっていった」と振り返った。
10年4月には角田被告の勧めで退社。同年夏頃から家庭内に介入されるようになった。自分の過去の浮気話を知った角田被告から次女と別居し尼崎市内のアパートに住むよう指示され、同年11月に離婚。11年4月からは角田被告の指示で再び家族と同居したが、睡眠や食事、トイレは角田被告の許可が必要で、指示を破れば、いとこの男が暴行し、公園に一日中立たされる「罰」もあった。角田被告は指示を守らなかった家族に別の家族が暴力を振るうようにし、同年9月、一連の暴行で大江さんが死亡した。
元夫は、いとこの男から何発も殴られることが5回あったなどと、恐怖心を植え付けられた経緯を説明し、「逆らえなかった」と述べた。
(2012年10月16日16時01分 読売新聞)
尼崎の事件、3人目の遺体 「被告周辺の男が殺害」証言
兵庫県尼崎市の民家から相次いで遺体が見つかった事件で、昨年11月のコンクリート詰め遺体事件で起訴された角田(すみだ)美代子被告(64)の関係者が、「被告周辺の男が殺害した」と県警に証言していることが捜査関係者への取材でわかった。行方不明になっているのは民家の住人女性(87)を含めて東京都や高松市などの男女7人にのぼることも判明。県警は15日夜、3人目の遺体を発見した。
捜査関係者によると、不明の7人は29~87歳の男性3人と女性4人。尼崎市のほか、高松市や東京都内などで暮らしていた。2003年から昨年にかけて行方がわからなくなり、家族らが今年5~6月、警察に届けを出している。
不明者はいずれも、昨年11月に大江和子さん(当時66)がコンクリート詰め遺体で見つかった事件で傷害致死罪などで起訴された角田美代子被告と、遺体が見つかった民家の住人女性のどちらかと遠縁か親しい関係にあった。
(朝日新聞)
金せびり、暴力ふるう 高松の孫娘の親族に
兵庫県尼崎市の3遺体が見つかった住宅に住んでいた女性(87)の孫娘角田瑠衣被告(27)=窃盗罪で起訴=の高松市の実家に2003年ごろ、義理の母角田美代子被告(64)=傷害致死罪などで起訴=とみられる女らが現れ、瑠衣被告の親族に金をせびったり、暴力をふるったりしていた疑いがあることが15日、瑠衣被告の関係者への取材で分かった。
関係者によると、瑠衣被告の実家はかつて、保険代理店を経営。父や母、姉の4人暮らしだった。03年5月ごろ、美代子被告とみられる女が数人の男を連れて居座り、庭に瑠衣被告の両親を立たせて、ホースの水をかけたり、女が瑠衣被告に命じて父親を殴らせたりしていた。保険代理店の売り上げや預金も取り上げていたという。
関係者は、母親は体中が腫れ、やつれた様子だったとも証言。女らは03年10月ごろに突然姿を消したが、瑠衣被告の姉とおじが連れて行かれ、一家は離散したという。
(スポーツニッポン)
床下から2遺体…尼崎コンクリ詰め事件に新展開
兵庫県尼崎市の貸倉庫で昨年11月、ドラム缶からコンクリート詰めになった無職大江和子さん=当時(66)=の遺体が見つかった事件に関連して、兵庫県警は14日、殺人容疑で家宅捜索していた同市内の住宅の床下から2遺体を発見した。大江さんの事件を主導したとみられる角田美代子被告(64)=傷害致死罪などで起訴=の関係者から「大江さんのほかにも数人の遺体があると聞いた」との証言が得られていた。
県警は13日午前、尼崎市梶ケ島の住宅の捜索を開始。14日未明に一時中断し、午前10時すぎに再開したところ、手作業で床下の土を掘っていた捜査員がうつぶせで埋められている遺体を見つけ、約2メートル離れた場所からも別の遺体を見つけた。
近くから数センチほどの骨片も複数見つかり、県警は人骨か鑑定している。
うつぶせの遺体は女性とみられ、一部が白骨化し死後1年以上たっているという。白髪で目立った外傷はなく、手足を折りたたんだ状態で埋まっていた。別の遺体は大部分が白骨化し、黒髪だった。15日に司法解剖する。
捜索先は、角田被告の義理の娘(27)の祖母(87)が、約10年前まで息子らと暮らしていた住宅。祖母は約10年前に「子供と暮らす」と出て行ったきり行方が分からなくなっている。
義理の娘は、角田被告とは戸籍上の関係で血縁はない。角田被告と血縁のない戸籍上の関係の義妹(59)とともに祖母や叔父(69)の口座から年金を不正に引き出したとして、神戸地検尼崎支部に窃盗罪で起訴されている。
捜査関係者によると、角田被告の自宅に出入りしていた人のうち男女数人が行方不明となり、家族が捜索願を出していたことも判明。県警は事件に巻き込まれた可能性が高いとみて、遺体との関係などを調べている。
角田被告は、大江さんの長女香愛(かえ)被告(44)、次女裕美被告(41)、次女の元夫川村博之被告(42)とともに、大江さんを殴り死亡させたとして、傷害致死罪などで起訴されている。ほか角田被告の親族の李正則受刑者(38)が死体遺棄罪などで9月に懲役2年6月の有罪判決を受けている。
角田被告は殴り方など具体的な暴行方法を川村被告に指示するなど、事件を主導したとされる。川村被告は「逆らえなかった」と供述。角田被告に現金も渡していた。長女、次女も角田被告への恐怖心から暴行に加担したとされる。
異常な犯行経緯から注目を集めた事件が、角田被告を中心に、さらなる広がりを見せ始めた。
(スポーツニッポン)
「小さな『恩』を積み重ね逆らえないようにした」 <尼崎ドラム缶遺体>殺人容疑4人再逮捕
「アメとムチ」使い分け 隣人女、次女元夫服従させる
新聞丸め「しばき棒」、暴行に使用か 尼崎女性殺害事件
◇何度も逃げたが……
捜査関係者らによると、民家には行方不明になっている女性(87)や夫(死亡)、長男(69)、次男(死亡)、長女(死亡)、次女の6人家族が住んでいた。地主の女性(81)によると、鹿児島県出身の夫が約60年前に、民家を建てて暮らしていたという。
「美代子被告から何度も逃げたが、連れ戻された。(美代子被告は)恐ろしく、もう関わりたくない」
捜査本部は大江和子さん(当時66歳)が遺体で見つかったドラム缶事件で貸倉庫を手配したとされる美代子被告の周辺捜査で、この一家との接点を突き止めた。県内の工事作業員宿舎で偽名を使って生活していた長男を今夏に発見。長男はおびえた様子でこう語ったという。
◇共同生活し金を要求
一家と美代子被告との接点は、尼崎市立小で用務員をしていた長男(69)が中学時代、美代子被告の夫の先輩だったことだった。01年ごろから家族ぐるみの付き合いが始まった。長男は美代子被告の勧めで02年11月、定年まで4カ月を残した職場を早期退職。その後、美代子被告のマンションに移り住み、次男も含めて共同生活を始めた。
長男の元妻の息子(38)は美代子被告と戸籍上の親戚となり、ドラム缶事件では死体遺棄罪で実刑判決を受けた。長男は03年ごろに失踪。その後、次男は美代子被告らに生活費を要求され、長男の年金を渡すようになった、という。
女性は夫と死別した後、民家で1人で暮らしていた。しかし、捜査関係者によると、十数年前に美代子被告の関係者ら数人が民家を訪れて暴れるなどしたといい、その直後に女性は姿を消した。地主によると、女性に代わり次男が、借地代の支払いに訪れるようになり、次男は「いずれ自分が住む」と話していたという。
◇小さな恩を積み重ね
一方、長女の一家は約10年前には高松市内で住んでいた。近所の男性によると、夫婦と中高生の姉妹の4人家族だったが、知らない男が家に上がり込んで一緒に生活していたという。男性は「奥さんが弟の借金の保証人になっていたらしく、男から取り立てを受けていたようだ。男がホースで家に水をかけるなど嫌がらせをしているのも見たことがある」と振り返る。
長女らは「元々住んでいた関西に移る」とあいさつして引っ越していったという。この一家の妹が、後に美代子被告の息子と結婚した角田瑠衣被告(27)だ。
捜査関係者によると、瑠衣被告はドラム缶事件の大江さん一家との最初の接点となる。瑠衣被告のベビーカーが電車のドアに挟まり、その対応を担当したのが電鉄会社に勤務していた大江さんの次女の元夫(42)だった。
これを機に美代子被告と知り合った元夫は、民家遺体事件の長男と同様に美代子被告の勧めで職場を退職し、同居するようになった。周囲に「出会いで人生が開けた」と話したという。
捜査関係者は「会社を辞める手伝いなど小さな“恩”を積み重ね、逆らえないようにした。元夫を手掛かりに大江家を精神的に支配した」と指摘する。元夫らは大江さんに対する傷害致死罪などで起訴された。
一方、瑠衣被告は2~3年前からは遺体が見つかった民家の借地代の支払いに出向くようになり、女性と長男の年金を盗んだとして窃盗罪で起訴された。
捜索の住宅床下から遺体…尼崎ドラム缶遺体
兵庫県尼崎市の貸倉庫で昨年11月、ドラム缶からコンクリート詰めになった大江和子さん=当時(66)=の遺体が見つかった事件に関連して、兵庫県警は14日、殺人容疑で家宅捜索していた同市内の住宅の床下から遺体を発見した。
県警によると、手作業で土を掘っていた捜査員がうつぶせの状態で埋められている遺体を見つけた。また、床下からは小さな骨片も見つかっており、県警は人骨かどうか鑑定している。
捜査関係者によると、大江さんを殴り死亡させたとして、傷害致死罪などで起訴された角田美代子被告(64)の自宅に出入りしていた人のうち、男女数人が行方不明となって捜索願が出されており、県警は遺体との関係を調べている。
捜索先の住宅には、角田被告の義理の娘(27)=窃盗罪で起訴=の祖母が、約10年前まで息子らと暮らしていた。近所の住民などによると、祖母も約10年前に「子どもと暮らす」と言って出て行ったきり、行方が分からなくなっている。
県警によると、角田被告の関係者から今月、「大江さんのほかにも、数人の遺体が尼崎の住宅にあると聞いた」との証言が得られたため、13日午前に尼崎市の住宅を捜索。14日未明に一時中断し、午前10時すぎに再開した。
大江さんの遺体が見つかった事件では、死体遺棄罪などに問われた男が9月に有罪判決を受けたほか、角田被告や大江さんの長女の香愛被告(44)ら4人が傷害致死や死体遺棄などの罪で起訴されている。
(2012年10月14日19時08分 スポーツ報知)
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