亡き母と同い年になり命日を過ぎた頃から、
漠然とここから先は未知の世界だと感じている。
個である限り今までも全てが未知だったのだが、
やはり母親というのは一つのモデルケースなのだと思う。
うちは母子家庭だったので、
私たち兄妹を育てるのに大変な苦労があった事だろう。
なので自分の人生がどん底だった時は、
母はもっと苦しかったはずだ!と歯を食いしばった。
母の年を迎えた時は密かに終活で遺言を書いた。
しかしある日、自分は母と違う事に気づいた。
娘は優しい人と結婚をして子供を産み、
おまけに同居までしてくれている。
それはそれで大変な事も多いけれど、
大変なのは時間捌きだけでほぼ平和な毎日だ。
想像つくかい?男子とケンカして、漫画ばかり描いて、
とにかくバカだったあの頃の自分が、
孫のオムツを変えているんだぜ?
そう、これが未来だ。