土着菌とは野山に生きている黄麹菌のことで通称ハンペンといいます。採取するのは晩秋のキノコの出る時期がよいでしょう。笹やぶや積み重ねられた落ち葉の下をかき分けると白くフワフワした所がありこれがハンペンです。
採取後は落ち葉で埋め戻しておくことです。これを湿らせた杉の木箱に千切って入れ、同量のご飯を乗せ撹拌し40℃位のコタツか湯たんぽに毛布などで覆い培養します。
4日ほどで、ご飯粒とハンペンの間にビッシリと菌糸が張り巡らされていたらタネ菌のでき上がりです。しかしこのタネ菌だけでは量的に少ないので更に培養する必要があります。
タネ菌の10倍程度のもみ殻を、1晩水に浸け吸収させたものに、タネ菌と同量又は半分の米ぬかを混ぜ込みよく撹拌し酸素を入れます。
毎日撹拌を行い、2~3日で温度が上がってきますが50℃を超えないよう切り返しを行います。乾燥状態が見受けられたらジョーロで水を加えて下さい。50℃を越えると有用微生物の一部である乳酸菌や麹菌などが死んでしまうからです。
使い方
仕込みから1週間程度で完成とし、畑へ炭素資材と共に撒き表層5㎝を撹拌します。微生物菌は土ボカシで醗酵させるため、1週間以上は置かない方がよいでしょう。
これ以上長くなると微生物量が少なくなると同時に餌も食べカスになってしまうからです。醗酵促進の働きを、土壌表面で行い、高温になった時が微生物の一番活発な時なので土壌表面は暖かくなり土深くに浸透していきます。この様な状態にすることが、土壌改良の目的であり微生物が勝手に土壌を耕してくれる優れ物なのです。
白いカビは黄麹で、灰色のカビはケカビらしくどちらも同じ働きをします。細菌とカビとではカビのほうが、有機酸生成能力が高く、且つ安定しています。この麹菌は畑の効かないリン酸を自分の出したシュー酸で溶かし、リン酸の効きをよくする働きもある。また焼酎の廃液には麹菌や酵母菌がたくさん住みついているといわれます。
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