プーチンはスターリンか、という見立てなどどうでもよくて、ウクライナがアメリカの代理として戦わされているのが、日本にとっては他人事ではない。アメリカの代理東アジア戦争に駆り出される可能性は高い。
ウクライナを戦争末期の日本と重ねて同情応援する向きが多いが、何度も言うように、日本はロシアの立場だった。ロシアが日本のように惨敗するかどうかはわからないが。
ただ、先の大戦の結果、アメリカがアジアに介入するきっかけとなったのが、日本へ勝利したことだった。日本が中国戦線の泥沼に入り込んでしまったとはよくいわれるが、アメリカも朝鮮戦争からベトナム戦争に至るアジアの戦争にコミットすることになってしまった。アメリカとは縁もゆかりもないのに。日本を民主化した成功体験から、イラク占領をはじめ、「アラブの春」まで首を突っ込む背景となった。戦争に負ければ亡国だが、勝ったとしても次から次へと戦争を続けねばならず、結局、六でもないことになるわけだ。それでもアメリカや中国、ソ連には戦争を続けられる広大な国土と生産力がある。ウクライナや日本にはそんな戦争のエスデージーズがない。侵略を防ぐ防衛線しか築けない。戦争ができない国だ。日本はウクライナ以上に、戦争したら終わる国だ。究極は、非武装中立、しかない。お花畑といわりょと。戦争を仕掛けられただけで、橋下徹のようにすぐ降伏すべきだというように、自民党諸氏が期待するような、国家(=自民党)のために死ぬ気になる人はまずいない。ウクライナ人は国家というより郷土のために戦っているから強い。郷土愛は日本人にとってさらにないと知るべきだ。国としても、日本人としても戦争はできないわけだ。