映画と渓流釣り

刺客

 週末も映画を観ました。
十三人の刺客です。工藤作品はモニターでしか知りませんし、それ程脳裏に焼き付いてはいませんから、三池作品は大変楽しめました。十三人のキャラクターを二時間少々の間で語るのはちょっと無理がありましょう。七人の侍だって、人数は半分ですしあの長尺をもってやっと描けたのですから仕方ありません。尚、敵方のキャラクターをしっかり描かねばならないこちらの作品の方が、脚本も演出も難しいのではないかと思います。

 役者の使い方が贅沢で痺れました。
主役の役所、敵方の市村は適材。松本をはじめほんの数カットにも主演級を使えるなんて、うらやましい映画です。松方は水を得た魚の様で楽しそうに演じてましたし、伊勢谷は美味しいとこ取りも良いところ。山田は少し薄味がしなくもありませんでしたが、稲垣の狂人めいたバカ殿はあの白痴美的な容姿が上手く生かされて、今回一番の拾い物でした。

 みなごろしの意味するところが、この映画を成功させた肝でありました。
わたくしもあれで、武者震いのする怒りに火がつきました。今年一番楽しめた映画でありました。
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