10月7日(土)Day2 雨
知床斜里駅に始発の1時間前に行く。改札はまだ開いていない。
自販機で缶コーヒーを買って一気に飲みきる。ごみ箱が無い。北海道の駅にはごみ箱が無いようだ?空き缶を宿まで持ち帰る。新しく綺麗な駅舎内を一周し『ガラガラ』と賑やかな駅舎の外に出る。
北海道内でよく見かけた発車番線案内板
昨夜到着した時に気づいていたが、知床斜里駅ではキハ54❶とキハ40❷が夜間滞泊していた。
キハ54❶は小生がこれから北浜駅まで乗車する列車で、キハ40❷はその次に北浜駅から乗車する列車だ。
キハ40❷は程なくして緑駅に回送されて行った。
6時30分に駅事務室のカーテンが開き、窓口業務と改札が始まった。駅係員は直前まで操車をしていたようで反射ベストを着けている。北海道に限らないが地方の駅では駅係員が操車係も兼務していて忙しい。駅係員から『北の大地の入場券』を購入する。
連続乗車券(1)を改札で提示して1,878kmの乗り鉄がスタートした。
@SS1、4722Dキハ54❶で知床斜里駅から釧網本線・北浜駅まで25.8km・30分を乗車する。
『SS1って何だ?』という質問があったのでお答えします。SSはスペシャル・ステージの略で、モータースポーツのラリー競技で使われる用語です。今回の旅は自動車競技ではないので、SSは『お楽しみ区間』と読み替えてください。SS1=お楽しみ1本目です。
前述のSS1は、知床斜里駅をSTARTして釧網本線を通ってGOALの北浜駅までの25.8kmを4722D列車・キハ54❶両編成に30分間で走る。そんな感じです。
話を戻すと4722Dは浜小清水駅で列車交換を行う。列車交換とは単線路線で上り列車と下り列車を途中駅ですれ違いさせること。単線乗車のお楽しみのひとつ。
知床斜里では気にならなかった風雨が、海岸が近づくにつれて強くなってきた。この先の北浜駅で途中下車する予定だが、風が更に強くなり、運転見合わせになった時の事を考えると網走駅まで行くのが最善か?・・・とか弱気なことを考える。
結局、予定通りに北浜駅で途中下車して4722Dを見送る。
北浜駅はホームの目前がオホーツク海。また、昔の映画で使われた事もあって有名な駅だ。
駅舎は木造で五能線の驫木駅に近い趣を持っている。
しかし、駅舎内の壁や天井に貼られた名刺と定期券が汚い。定期的に剥がす荒療治も良いのでは?
どうせ、貼った人のほとんどが二度と来ないから・・・と毒づく。
駅舎の外は強い雨風で長くは居られない。
オホーツクの海がうねりと水しぶきを散らしてくる。
お返しに松山千春さまの『オホーツクの海よ』を歌ってやった。実に気分がいい。
耳をよーく澄ますと『北浜駅でお待ちのお客様に・・・』とJRの放送が列車遅延を案内していた。
今、北浜駅に居るの小生だけで、言い換えれば私だけの案内放送だ。貴重な経験をする事ができた。
暴風雨の中、釧路方の遠方に前照灯2灯が見えた。
前照灯が少しずつ大きくなり、列車は定刻の4分遅れで北浜駅に到着した。
@SS2、4724Dキハ40❷で北浜駅から釧網本線・網走駅・石北本線経由で北見駅まで64.5km・1時間54分を乗車する。
進行方向右手のボックスに座る。雨風がバシバシと窓を叩き恐ろしいが、窓がきれいになる。
ところで、今回は『列車窓越しの額縁写真』がマシに撮れたと自画自賛しておる。これは16-35mmの画角がハマった結果と分析しているが・・・?
網走駅ひとつ前の桂台駅では大勢の部活高校生が下車した。❷両編成の後ろの車から学生が次から次へと出てくる。ドッキリのように。
平日は更に乗車客が居るのかと思うとキハ40❷両編成に納得する。昨夜の貸し切り列車と当該列車を見比べるとJR北海道の苦悩を目の当たりにした気がする。小生に出来る事は乗る、買うことだけ。
4724Dは遅延を少し増やして網走駅に到着、ここで30分停車する。
網走駅でのタスクは昨夜に終了しており、今日は『北の大地の入場券』の購入とスナップ撮影だ。
停車時間を利用してキハ40のアイドリング音を収録する。4724Dは網走駅を定刻に出発して北見駅を目指す。
西女満別駅ホームの路面はフラットな浮き砂利だ。
9時48分、4724Dは北見駅に定刻通り到着した。
昔の匂いがする跨線橋を渡って改札方面に向かう。
これが有名な玉ねぎ列車ですか?
寄ってみるく
無警戒なところに4659Dキハ40❷網走行きが到着。
何を語っているのか元国鉄マン
@SS3、3582Dキハ54❶快速“きたみ”で北見駅から石北本線・遠軽駅まで60.2km・1時間07分を乗車する。
キハ54のエンジン、新潟鐵工所製 直列6気筒ターボ 12.7L 250PS×2機搭載
留辺蘂駅(なんと読むか分かりますか)を出発後、運転士さんの後ろに貼りつき常紋峠越えに備える。
金華信号場ではオホーツク1号と列車交換。
常紋峠は右・左への大きな曲線が続き、草木が道床近くまで覆いかぶさってDF200が走るには狭い感じ。
枕木の間隔が狭いのは貨物列車が通る証か?
警笛一発!常紋トンネルに進入
常紋トンネルを抜けると下り勾配が始まる。ブレーキ操作が興味深い。
当該列車はキハ40❷だったが、流行りのH100とのブレーキ操作の違いを見たい。
11時34分、スイッチバックで有名な遠軽駅に定刻到着した。
綺麗に維持されている木造駅舎が素晴らしい駅だが、コインロッカーが無いのが残念。
雨の中、キャリーバックを引きずり食文化を極めに街に出る。
アタリを付けておいたレストランに行くが臨時休業。フロントさんに紹介して頂いた焼肉屋さんを目指す。
そして、今の時期しか提供していない『白滝のじゃがいもを使ったコロッケ定食』を注文するが、間違いなくこれまでの人生でいちばんうまいおき。遠軽お肉屋コロッケ最高ぉー。
遠軽駅に戻り、次の列車の発車時刻までスナップを撮る。
ラッチ!助勤の頃が懐かしい。日勤7200円(実働4H)。
ホームの屋根柱は木製、柱の本数がやたら多いのは雪国だから?
@SS4、4622Dキハ40❷で遠軽駅から石北本線経由・旭川駅まで124.5km・3時間46分を乗車する。
乗車時間は長めだが石北峠越え、4回の列車交換と1回の特急待避、上川駅46分停車でイベント満載だ。
進行方向左側のボックスを陣取って大雪山系旭岳を拝もうと試みる。
白滝駅、この駅とお隣の上川駅まで54分を要する。所要時間が長い駅間。3駅を廃止したらそうなった。
上越信号場、“かみこし”と読んでね、客扱いを廃止して信号場になった3駅のひとつ。
15時20分、上川駅に到着した。
ここで46分の停車、列車交換と後続の特急列車を退避する。下り快速“きたみ”が接近する。
大雪4号を待避する。排気管と列車無線と信号炎管。
上川駅で4622Dキハ40❷を撮って録る。
ピース
エンジン N-DMF13HZI/330PS(※1)
お隣りのボックスに新進気鋭の人気ブロガーが現れる。近年は多様性と価値観を尊重する時代。
17時13分、終着の旭川駅に到着した。
大きい駅だが特に何も無い。ホームでスナップをパラパラ撮る。
駅スタンプの押印のために改札から出る必要がある。
今回の旅で初めて自動改札を発見した。手持ちの乗車券は自動改札か有人改札を通らなければならないのか?
良い事、悪い事を考えつつ、試しに自動改札から出てみた。
次の@SS5深川駅から留萌本線・石狩沼田駅とその逆走の@SS6はキャンセルになった。
ここ旭川駅から滝川駅までフリーで移動する。
17時37分、2336M 721系❸で旭川駅から滝川駅まで移動する。
車窓からは暗闇しか見えない。しかも窓が汚れていて更に見えにくい。
気が付くと結構な速度で走ってる?駅を通過してる?これは快速か?・・・と思えるくらい駅間が長い。
カントを感じない、ずっと直線なのか? 長いトンネル?、スノーシェルターだ!
そんな事を考えていたら滝川駅に到着した。
ちなみに、当該列車は旭川駅~滝川駅間53.3km・所要時間43分で表定速度75km/h。速くなかった。
この2336Mは滝川駅で20分も停車をするそうだ。
20分!!!小生の驚きを横目で見ながらDF200とその仲間が重低音を立てながら停車した。
2336Mの20分停車の真犯人が隣の番線に停車する。
特急列車退避のために20分の停車、文句を言う利用客は居ないのかと思う。
みどりの窓口で『北の大地の入場券』を購入した。
また、親切な駅係員に『北の大地の入場券』の正体の説明を受ける。
今日の宿は駅から遠い。セブンでおにぎりとパンを買ってひたすら歩く。