長英逃亡_上巻吉村昭 新潮
一逃亡劇として楽しむことも悪くない。
行く先々で危険を顧みず、冷静にフォローする面々に
読者としても胸打たれてしまう。
しかし、非凡な長英がただひたすら逃げ回るだけなんてことで、よいのだろうか?。
伝馬町の牢獄に入る前は、どちらかというと(明らかに?)傲慢であっただろう
非凡な長英が周りに感謝し、その才を傲慢さと無縁に活かすとき、
また、長英の傲慢さとは関係なく愛す周囲が学問にひたむきな長英と出会うとき、
生み出されるものを読むのが、脱獄犯になってしまった長英の物語の
読み方かもしれないと思ってしまう。
そのような意味合いでは、上巻において小林百哺が
大肝煎の福永七兵衛に匿われている長英に砲台について教示を願う箇所は
大変印象深いです。
とはいえ、やはり、遠山の金さんがもう少し早く、江戸町奉行に復帰していれば、
逃亡していない長英のドラマをわれわれは楽しめたに違いないと考えつつ、下巻へ。
"→♂♀←"「オススメ」のインデックス
一逃亡劇として楽しむことも悪くない。
行く先々で危険を顧みず、冷静にフォローする面々に
読者としても胸打たれてしまう。
しかし、非凡な長英がただひたすら逃げ回るだけなんてことで、よいのだろうか?。
伝馬町の牢獄に入る前は、どちらかというと(明らかに?)傲慢であっただろう
非凡な長英が周りに感謝し、その才を傲慢さと無縁に活かすとき、
また、長英の傲慢さとは関係なく愛す周囲が学問にひたむきな長英と出会うとき、
生み出されるものを読むのが、脱獄犯になってしまった長英の物語の
読み方かもしれないと思ってしまう。
そのような意味合いでは、上巻において小林百哺が
大肝煎の福永七兵衛に匿われている長英に砲台について教示を願う箇所は
大変印象深いです。
とはいえ、やはり、遠山の金さんがもう少し早く、江戸町奉行に復帰していれば、
逃亡していない長英のドラマをわれわれは楽しめたに違いないと考えつつ、下巻へ。
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