ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

お買い物中毒な私

2009年11月05日 | ネタバレなし批評篇
ブランド・ファッション大好きなレベッカちゃん(アイラ・フィッシャー)は、有名ファッション誌への入社試験を受けるつもりが、ひょんことからつぶれかけのお固い経済誌の面接を受けることに。自宅に山のように届くカード会社からの請求書に自暴自棄になって書いた1通の手紙が、経済誌のイケメン編集長の目に偶然とまって・・・。

ファミリーセールなどに出かけると、目を血走らせて激安のブランド品にむらがるオバサマやオネエサマをよく見かけるが、トランジスタグラマーなこのレベッカちゃんもご多分にもれずブランド品というか、お買物自体が大好きな自他共に認めるショッピング・ホリック患者。小柄でちょっぴり太めのレベッカはお世辞にもブランド品が似合っているとはいえないし、そんな彼女を大量消費社会のガンと見下す方もおるようですが、どこか憎めないかわいらしさを感じるのだ。

お買物中毒な人々のカウンセリング会におけるレベッカちゃんの、ショッピングに対する熱い想いを吐露するシーンは必見。彼女の熱弁に今まで我慢していた病気が再発していく患者のみなさんのアブナイ表情がなんともいとおしく笑えるのである。ハリウッドお得意のロマコメ作品であることは間違いないのだが、ストーリーの中にどこかアメリカの自己反省がうかがえて好感がもてるのだ。

考えてみれば、お財布の紐がゆるいレベッカちゃんみたいな人がいなければ巷の商売あがったりで景気なんか良くなるはずもなく、みんながみんな引きこもってばかりじゃGDP2位の座を中国に奪われるのも時間の問題なのである。くしくも、鳩山政権から貸金業の総量規制を見直すとの方針が打ち出されたらしく、もしかしたら経済を裏でささえるレベッカちゃんのようなお買物中毒な人々もホッと一息つけるかもしれない。

お買い物中毒な私
監督 P.J.ホーガン(2009年)
〔オススメ度 

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