雑居空間
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 Kindle Paperwhite を購入しました。今となっては10日ほど前のことですけど。
 私は基本的に紙の本信者で、「電子書籍って読みにくいよねー。やっぱり紙だよ、紙」とか思っていたのですが、最近、購入した本による部屋の圧迫が結構切実な問題になってきたんですよね。今はまだ、ダンボールに上手く詰め込んで密度を上げるなどすれば対処可能なんですけど、それはそれで古い本を引っ張り出すのが大変になりますし、いずれ対策を立てなくてはならないことに変わりありません。その一策として、やっぱり電子書籍リーダーの導入は不可避かなぁという情勢になってきました。

 電子書籍で一番気になっていたのは対応書籍の数が少ないという点。そしてもうひとつ気になっていたのが読みやすさという点です。その辺りを総合的に考えると、比較的対応書籍が多く、普段からよく利用しているAmazon と紐づけられていて便利そうなKindle で、中でも他のタブレットと比較しても画質が良さそうな最上位機種・Kindle fire HDX 8.9 が最有力候補です。周りの人に話を聞くと高い確率でiPad をオススメされるのですが、別にタブレットPCが欲しいわけじゃなくて、求めているのはあくまでも電子書籍リーダーですので。web にしてもアプリにしても、使えるならそれに越したことはありませんけど、けして最優先ポイントではないんですよねー。
 そんなわけでほぼKindle fire HDX 8.9 に決めかけていたんですけど、8.9インチは持ち運ぶのには大きすぎるんじゃないかとか、本を読むだけだったら本当にリーダー機能しかないKindle Paperwhite でもいいんじゃないかとか、長所短所併せていろいろ余計なことまで考え始めてしまいました。結局、あまり高くないPaperwhite をまず購入して電子書籍リーダーというものを体験してみて、しかる後に、必要ならHDX 8.9 を購入しようという結論に達したのでありました。

 で、Paperwhite が届いたので、早速起動。まず必要だったのが、wifi への接続と、Amazon アカウントとの紐付けなのですが、この辺りは必要な情報を入力してあげれば、特に問題なく設定できます。
 Paperwhite でできるのは、基本的には書籍の購入と、書籍を読むことだけです。私はタブレットもまともに使ったことが無かったのですが、そもそもできることがあまり多くないので、直感でもなんとなく操作できるレベルかと思います。
 ちなみに、Paperwhite が入っていた箱には、起動方法が書かれている紙がちょこっと入っているだけで、マニュアル類は同梱されていません。マニュアルは本体に電子書籍として入っています。これ、電子書籍リーダーとしては正しい思想なのかもしれませんけど、操作方法がわからないときなどに、本体を操作しながらマニュアルを参照することができないという致命的な欠陥があるんですよね。ですので、電子機器の操作に慣れていない人はちょっと戸惑うこともあるかもしれません。

 サイズ的には新書よりちょっと大きい程度。がんばれば片手で操作することもできそうですけど、本は元々両手で読むものなので、左手で持って、右手で操作するというスタイルで問題なさそうです。
 重さ的にも問題なく、毎日かばんの中に入れて持ち歩いても、それほど邪魔にはならなそうです。ただ、やっぱり電子機器なので、壊れないように注意しないといけないという部分はありますね。かばんを放り投げたりできなくなるし、大きな荷物を詰め込むときにどに置こうかといった所にも気を遣わなくてはなりません。粗忽者なタチなので、いつか無意識のうちに壊しちゃいそうで怖いです。

 マニュアルをテキトーに流し読みしてから、事前にピックアップしていた書籍の中から、小説と漫画を何冊か購入。Paperwhite からAmazon にアクセスして購入できるのですが、回線が微妙に遅いことと、画面が6インチで狭いこと、文字入力も面倒なことなどから、欲しい本までたどり着くのが面倒くさいですね。あらかじめ購入したい本が決まっているならまだ良いかもしれませんけど、面白そうな本を探してサーフィンするのは大変そうです。
 また画面をタップするというのも、マウスと比べて誤操作しやすいです。購入ボタンは割とわかり易くなっていますので誤購入の怖れはあまりないかもしれませんが、なかなか思うようなページにいけなくてイライラすることはありそうです。
 2個目の端末を持ったときの書籍の管理もありますし、書籍の購入自体はPCでやって、コンテンツは別途端末にダウンロードするというのが良さそうですかね。

 小説だの漫画だの、適当に何冊か読んでみましたが、Paperwhite はe-ink スクリーンを採用しているので、当初危惧していたよりは文字も読みやすく、眼もそれほど疲れません。明るさ調整で、最大より少し暗いくらいの設定にすると、白い部分が白すぎず、個人的には丁度いい感じです。
 ページ送りは若干もっさりしていますかね。まあ、ちょっと触っただけでどんどん改ページしちゃうのも困りものなので、多少重いくらいにしないといけないのかもしれませんけどね。
 それから、ページが切り替わる際に、若干画面がちらつくのも少し気になります。小説だと黒い部分が少ないのでそれほどでもないのですが、黒い部分の多い漫画だと、画面の白黒が全反転するくらいの勢いになることもあり、ちょっと眼にくるかもしれません。
 また、Paperwhite はグレースケール16階調なので、当然カラー画像は全部モノクロで表示されてしまいます。ただ、カラー画像でもそこそこきれいに見えるんじゃないかと思います。画像によってはつらい部分もあるかもしれませんが、そこはまあ、仕方が無いところでしょう。

 個人的に気になったのは、今読んでいる本が全部で何ページあって、現在何ページ目なのかがわかりにくいところです。なぜページ数が出ないかといえば、文字サイズによって1ページに表示される文字数が変わり、全部で何ページになるのかも変わってしまうからだと思うのですが、本を読んでいてあと何ページあるのかがわからないというのが微妙に落ち着かないんですよね。
 一応全体の進行度を表している%表示はされています。でも、%表示だと文章の絶対量が直感的にわかりません。これまで読んだ分量から、相対的に推し量ることはできそうですけど、いちいち考えないといけないし、面倒です。
 もうひとつ、位置No.とかいう数値が表示されていて、これは[現在位置/全体量]という形で示されているので私が望む形に近くはあるのですが、そもそも表示されている数値がどういう意味を持つのかがわからないので、やはり残りページ数を直感的に知ることができません。例えば夏目漱石の「夢十夜」をみてみますと、私の設定ではKindle の画面で1ページ当たり約35文字×14行で42ページ分になるのですが、位置No.のトータルは513で、1ページめくるごとに位置No.が12~14づつ増えていきます。位置No. は一応文字の量に比例していて、今の設定ならおおよそ行数の近似値とみなせはするんですけど、やっぱり直感的ではないんですよね。
 この辺り、紙の本ならページ番号ですぐにわかりますし、手にしているだけでも厚みなどから感覚的にわかる部分なので、できていたはずのことができなくなるという意味で、ちょっとストレスになりますね。

 10日間ほど使ってみた感想としては、購入前に想像していたよりは良いけど、やっぱり紙の本の方が良いなぁ、って感じでしょうかね。読みやすさとか、持った感じとかの感覚的な部分も大きいですし、実際にモノとして存在しているという所有欲を満たす点もありますしね。
 ただ、電子書籍は紙の本より安く買えるケースが多いですし、そもそもの目的である省スペース化もできます。本当に好きな本や、電子化されていない本は普通に紙の本で買いますけど、既に多くの巻数が出ている本や、読んでみたいけど1回読んだらもう読み返さないかもしれないような本などを中心に、徐々に電子書籍にシフトしていこうかなぁと思っています。そのうちに電子書籍リーダーも、もっと読みやすいような形に進化していくでしょうしね。
 で、Paperwhite は画面が小さいしモノクロだしで、持ち運びできる小説用リーダーとしては充分なのですが、漫画や画集など画質にこだわりたいコンテンツを完全にカバーするのはやっぱり難しそうです。そんなわけで、実はKindle fire HDX 8.9 を既に注文済みでして、今週末くらいには届く予定になっています。Paperwhite は外出先で読書する用、HDX 8.9 は家に置いておく半据え置きみたいな使い分けになりますかね。



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