能力値マックスで始めて、ついでに途中にセーブポイントも設置するというゆるゆるな条件ではありますが、「雪の魔女の洞窟」をプレイし続けます。
これ以降、「雪の魔女の洞窟」のネタバレが含まれているかもしれません。ご注意ください。
2回目
能力値マックスで開始。
必要アイテムを入手していなくて、雪の魔女に敗北。
3回目
雪の魔女は撃破。でも逃げる途中に技術が下がりまくり、戦闘で敗北。
4回目
復活した雪の魔女との金属板ジャンケンに敗北。
5回目
洞窟からの脱出には成功したものの、鳥男との戦闘で敗北。
6回目
雪の魔女による死の呪いで死亡。
7回目
夜歩きに敗北。
8回目
ようやくクリア!
ひと通りプレイしましたけど、正直なところちょっとイマイチだったかなぁとも思います。最初は砦を襲った化け物を退治しに行って、それから雪の魔女を倒すことに目標が変わり、最後は呪いを解くための旅と、良く言えば起伏に富んだ展開ですけど、400パラグラフの作品としては目標がころころと変わりすぎです。特に魔女を倒してから呪いをかけられていることに気がつくまでは、冒険のモチベーションとしてはとても弱いものですしね。元々前半部分だけが独立したゲームとして存在していて、後で後半部分が付け足されたという経緯もありますが、個人的にはマイナスポイントです。
途中、エルフの赤速とドワーフのスタブという同行者が登場しますが、この同行者の使い方は、「トカゲ王の島」より良くなっていますね。それぞれキャラも立っていましたし、それがゲーム的な面にも反映されていました。
スタブの故郷であるストーンブリッジを始め、火吹き山や死のワナの地下迷宮など、過去のシリーズに登場した地名もちらほら登場します。旅の途中で特別ゲスト的にポンと紹介されているのですが、もう少しストーリーに絡めてさりげなく出してくれた方が好みでした。でもこれ、リアルタイムで読んでいたのなら、かなりの読者サービスになっていたんでしょうね。
ゲーム的な面では、クリアするのに絶対必要だというアイテムが少なく、洞窟の構造もかなりシンプルなので、正解ルートを探索するようなパズル的な難しさというのはあまりないと思います。ですがその分、強いモンスターが多かったり、技術や体力や運が減りやすかったりするので、少しずつ消耗していくような形でのゲームオーバーに陥りやすくなっています。
個人的に、ゲームブックの面白さは“選択すること”にあると思っているので、強敵を配置することによる難易度アップはあんまり筋がよくないなぁと感じてしまいます。サイコロで成否が決まるのも多少ならいいのですが、そのウェイトが大きすぎるのはあんまり好きじゃないんですよね。強敵と出くわす、運試しが必要な機会に出くわすということも選択の結果ではありますが、回避不能な戦闘もありますし、ちょっとパワーゲームに寄りすぎているのではないでしょうか。
ただ、そういった性質はともかくとして、難易度としてはこれくらいのプレイ回数でクリアできるのが丁度いいんじゃないかと思います。何度も読めるのがゲームブックの特徴ではありますが、あんまり難しすぎるのもなんですしね。
あんまり良い事を書けませんでしたけど、総合的にはそんなに悪くない作品だと思います。ただちょっと、傑作とも言いがたいですかねぇ。
リビングストンの作品はどれも一長一短があり、良い面も見られるものの悪い面も見られるといった感じなのですが、その良い面悪い面のポイントが作品ごとに違っていて、それが作品ごとの特色にもなっていると思います。できれば各作品の良い面だけを結集したような作品を書いて欲しいんですけどね。リビングストンなら一応新作の可能性も残っているのかな?
さて、「雪の魔女の洞窟」をクリアしたので、次は「地獄の館」をプレイします。ホビージャパン版が発売されるまでにはクリアしたいなぁ……。
|