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 今日、4月30日の夜は、地域によって細かい違いはあるようですが、魔女が集会を開くと言われているワルプルギスの夜。そこで、ニンテンドーDSの見習い魔女アドベンチャー「魔女になる。」(トライファースト)をプレイしました。
 


ストーリー

ここは世界のどこかにある街「エウリの街」。
この街では、便利な道具として、色々なまほうが使われています。
けれどもそれは一部のお金持ちに限ったこと。
貧しい人たちにとって、まほうを使えるようになるためには、
たくさんのお金を払って「まほうじゅく」に通う必要があるからです。

いつしか街には大きな壁ができ、
まほうが使えるお金持ちの人たちと、
まほうが使えない貧しい人たちとの生活圏を分けてしまいました。

この街の外れに住むビッテは、おばあちゃんと二人暮し。
生活は豊かじゃないけれど、毎日楽しく暮らしています。
そんなビッテの憧れは「まじょ」になる事。
ホウキに乗って自由に空を飛び回ったり、冒険の旅にでたり……。
でもビッテの家にはそんなにお金があるわけじゃないので、まほうじゅくには通えません。
ベッドの中で夢見るのが精一杯なのです。

ある日ビッテは強面の男たちに追われる謎の少女と出会います。
そして、この出会いをきっかけに、ビッテの物語は始まるのです。


「魔女になる。」取扱説明書より




 主人公は「まじょ」にあこがれている少女・ビッテ。ビッテの家は貧しく、まほうを習うための塾に通うのも難しいのですが、ひょんなことからまほうを使うための道具「マホイタ」を手に入れます。
 そして、謎の少女・ダーニャ。ダーニャ自身もまほうを使うのですが、ダーニャはまほうを封印するため、伝説の魔女・グラトリーエを探しているというのです。
 街の分断を生んでいる「まほう」という存在。ビッテの想い、ダーニャの意思、そしてそれぞれの立場でまほうに接してきた街の人たちの思惑が絡み合う中、ビッテは自身の信じる道を進んでいくのでありました。

 本質的にはアドベンチャーゲームなのですが、インターフェースはよくあるRPG みたいな感じですね。
 舞台は「エウリの街」とその周辺に限られています。主人公のビッテを操作して街中を移動し、画面をタッチすることで、人に話しかけたり、何かありそうな場所を調べたりすることができます。

 ストーリーは全13話。お話の途中の切りが良いところと、お話が終了した段階でセーブされます。
 クリア済みのお話は、お話単位で何回でもプレイすることができます。

 まほうを使うときは、まほうをかける対象をタッチした後に、マホイタアイコンをタッチ。マホイタにタッチペンでまほう陣を描くと、対応したまほうを発動することができます。
 まほうはゲームを進めていくと、少しずつ覚えていくことができます。まほうの種類は、火、水、土、雷、風の5種類あり、それぞれレベル1からレベル3までの強さがあります。火のまほうで誰かを驚かせたり、風のまほうで何かを吹き飛ばしたり、そんな使い方をすることが多いですね。
 覚えたまほうはタッチペンでまほう陣を描く際に描き方が表示されるので、それをなぞれば基本的には発動できると思います。

 問題を解決するためにまほうを使うことが多いのですが、その他にもまほうを使って対決することもあります。
 ビッテと相手とが同時にまほうを掛け合って勝敗を決めます。まほうには、「火」は「風」に勝ち、「水」は「火」に勝ち、「土」は「水」に勝ち、「雷」は「土」に勝ち、「風」は「雷」に勝つという相性があります。相手の使うまほうを予測して、相性の良いまほうを叩き込めばこちらの勝ち。相性の関係ないまほうを使った場合にはレベルの高い方の勝ち。相性の差がなく、レベルも同じ場合は、引き分けとなります。
 勝負は5回戦。お互いにまほうをかけ合い、先に3勝した方の勝利です。相手によって使ってくるまほうに偏りがあるので、相手の使うまほうの傾向を知るのが勝利のカギです。

 あと、やり込み要素として、あちこちに隠されているコレクションを探すというものがあります。
 街中のあやしいところをクリックすると、「ぴかぴか光るバッヂ」、「ぷにぷにした木の実」、「不思議な貝殻」を見つけることがあります。これらを見つけると、メニュー画面からイラストを見ることができたり、BGMを聞けたり、キャラクターのセリフを聞けたりします。



 で、クリアしました。
 難易度はそんなに高くは無いですね。一部、何をすればいいのかわかりにくい部分もありますが、まあなんとかなるレベルかと思います。クリアまでにかかったプレイ時間は、6時間20分くらいでした。

 最初はもっとシリアスな話になるかと思っていたのですが、案外ほのぼのというか、健全なお話でしたね。
 壁で街が分断されていて貧富の差が固定化されているという設定の割には、割と仲良くやっている人たちも多いんですよね。壁で分断されているとはいえ、みんな普通に壁のあっちとこっちを行き来しているし。まあ、話の流れで対立が描かれることもありますけど、土日の午前とか、平日の夕方にアニメでやっても問題ないレベルで収まっています。
 まじょになりたいビッテと、まほうを無くしたいダーニャの関係も、目的がまるで違うんだからもっと対立しても良さそうなのですが、なんだかんだ仲良くやっていますしね。価値観は異なれど、2人とも基本的には良い子だから、なんですけど。 

 タッチペンでまほう陣を描いてまほうを使うというシステムは面白かったと思います。実際にまほうを使うという雰囲気が出ていますし、新しい魔法を覚えるたびに新しいまほう陣がしゅつげんするというのもワクワクします。
 ただ、一部のまほうは表示された描き方をきちんとなぞったつもりでも、なぜか失敗することがあります。このゲームはまほうを失敗しても何度でもやり直すことができるので、それで詰まってしまうことは無いのですが、何回も失敗しているといい加減面倒くさくなってくるんですよね。きちんとなぞっているつもりなので、どこでミスしているのかもよくわからないしなぁ。火のレベル3、おまえのことだぞ。

 また、まほうの使用にタッチペンを使うのは良いのですが、怪しいところを調べるのにもタッチペンを使用しなくてはいけない点はちょっと面倒でしたね。ビッテの移動には十字キーを使わなくてはならないので、両手で3DSを持ちながら、右手でタッチペンを持つというのがちょっとやりにくいのです。
 まあ、画面上をタッチするだけならそこまでやりにくいわけではないのですが、まほう陣を正確に描くとなると、この持ち方だと描きにくいので、ちょっと複雑なまほう陣になると失敗しやすくなってしまいます(火のレベル3、おまえのことだぞ)。仕方がないので、まほうを使うときは3DSを置いて、しっかりとまほう陣を描く必要がありました。



 難易度的にはそれほど高くありませんし、全体的なボリューム不足も否めません。ボリュームが少ないので、キャラクターの掘り下げもちょっと足りない部分もあると思います。特にダーニャについては、登場してからしばらく出番がないので、クライマックス前までにビッテとの関係性を描き切れていないと思うんですよね。
 実はその辺については、最後の方でちょっとフォローが入ります。でも、ダーニャはもう一人の主人公とも言えるくらいの重要キャラなんだから、クライマックス前にもっとしっかりと描写を入れておくべきだったでしょうね。

 ただまあ、基本的には健全な魔法少女モノが好きな人なら楽しめる作品かと思います。そういえば、「ワルプルギスの夜」の知名度を一気に押し上げた「魔法少女まどか☆マギカ」以降、「魔法少女」という言葉に若干不穏なイメージが付いちゃいましたよね。

 ああ、あと、本作では「まほう」、「まじょ」など、この辺の語句がひらがなになっているんですけど、タイトルだけは「魔女になる。」と、漢字なんですよね。作品の雰囲気的にはひらがなにしたかったんだけど、商品の名前としては漢字にしておかないとわかりにくいとか、そんなところでしょうかね。



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