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 今日電車の中で「さまよえる宇宙船」をクリア。実はまともにサイコロ振ってないんですけど、サイコロ的に危険な箇所はあんまりないゲームなんで問題はないでしょう。

 感想ですけど、70年代のちょっと古臭いSFって感じで、思っていたよりも面白かったですね。星系ごとに色々な世界、色々な異星人が登場し、展開が多様でした。「運命の森」と印象が似ているんですけど、クリアすることとは別に、さまようこと自体を楽しむことができたのが良かったと思います。
 あと、個人的には比較的難易度が低かったのも良かったです。正解ルートは確率的に通りにくくなってはいますが、星系の繋がり具合をしっかりチェックしていれば発見することは容易だと思います。星系でのイベントは他のFFシリーズでいう部屋で発生するイベントよりもボリュームがあるため、総パラグラフ数が340と少ないこともあり、ルートのマップは単純な物になっていました。私は結局5回でクリアしましたが、何度か繰り返しプレイすることを前提としたような難易度のゲームの場合でも、モチベーションを維持するためにはこれくらいの回数でクリアできるくらいがちょうどいいような気がします。

 ただ難点もいろいろありました。
 まずはパーティ制があまり活かされていなかったこと。全部で7人と1隻分の能力を決めなくちゃいけないんですけど、能力値の数と比べて判定の回数が少なく、結局めんどうくさかっただけという印象でした。また、惑星に下りるときの同行者を選ぶときにも、プレイヤーの判断基準が殆どなかったのが惜しかったと思います。戦闘ルールも、船同士、素手戦闘、フェーザー戦と3種類あり、それぞれのルールも納得できる物ではありましたが、戦闘シーンはそれほど多くなく(実際、私はフェーザー戦やりませんでしたし)、ルールを用意したコストほどエンタテイメントに反映させることができなかったのではないでしょうか。
 その他にも強引な展開が多かったり、そもそもボリューム不足だったり、完成度という意味では物足りなかったと思います。

 まとめると、ルール的に凝ってはみたものの、そのルールを活かすだけのゲームパートを提供できなかったといったところでしょうか。ただ、プレイ前に抱いていた低評価は一応覆りまして、味のある作品だったと思います。



 ちょっとだけ、週刊少年ジャンプでやってた「惑星を継ぐ者」っていう漫画を思い出してみたり。あれ、漫画としての出来はひどいものだったけど、作者がSF好きなんだろうなぁということだけはすごくよく伝わってきたので、個人的には好きでした。ものすごくつまんなかったけど。


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