毎日見るものや出会いの中で,ほめたり改善案を提示したりして,読者と共感したい
定年退職者の目
なまず九死に一生を得る
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11月03日(金)
<ショート>大きなお世話 (11) 謎が解けた
小さな川沿いの車の走る道を自転車で通っていくと,いつものように鴨たちが嘴を水中につっこんで朝食の生き物を捕っている。何を食べているのだろうといつも気になっていた。ときどき,しらさぎやあおさぎにも出会うが,用心深い彼らは人の姿を感じ取るや否や川面を飛び立ってしまう。ところが今日は浅瀬に立っているあおさぎがなまずをくわえた瞬間に出くわした。わたしがブレーキをかけ立ち止まると,いつものように驚いてくわえたなまずをぽちゃんと落としてしまった。頭の大きい体長20cmくらいの黒い影が2mくらい動いて泥の中に消えた。 | ||
あおさぎがなまずを呑み込むまで見ていたかったが,それはかなわなかった。あおさぎは身の安全を優先させて,逃げることを選んだ。なまずはおかげで命拾いした。生態系が一時ストップしたに過ぎない事件であるが,毎日連綿と続いている生の営みを目の当たりにして,人の生活は人に守られて成り立っていることをあらためて感じ取った。それにしてもあおさぎにとって逃した魚は大きかった。 |
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